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2018年12月21日金曜日

シュ・シャオメイ

シュ・シャオメイ(朱晓玫)のバッハ演奏に行き当たって、いくつかの断章を聴いている。




プロフィールは次の通り。

シュ・シャオメイ ZHU Xiao-Mei プロフィール
中国の上海に生まれる(1949年)。幼少の頃より母からピアノの手ほどきを受け、弱冠8歳で北京のラジオおよびテレビで演奏を披露した。10歳で北京音楽院に入学するも在学中に文化革命が起こり、勉学を中断。5年の間、内モンゴルの労働キャンプでの生活を強いられたが、ひそかにピアノの練習を続けた。

その後中国へ戻り、北京音楽院を卒業。1980年にアメリカに渡り、さらにパリ移住した1984年にこの地への定住を決意する。

以降、シュ・シャオメイは、もはや若手ではなくメディアからの支援にも恵まれなかったものの、その演奏家としてのキャリアを瞬く間に花開かせた。これまで、フランスはもとより、ヨーロッパ、北アフリカ、ロシア、南アメリカ、アジア、オーストラリアなど世界各地を旅し、長年あたためてきたJ.S.バッハの『ゴルトベルク変奏曲』などの難曲を演奏し絶賛されている。1990年に録音した『ゴルトベルク変奏曲』は仏「ディアパゾン」誌で5つ星に輝き、名盤として愛聴されている。

2007年10月にフランスのロベール・ラフォン社より、自叙伝『La Rivière et son secret』(ある河とその秘密)を出版。この本は2008年に、フランス語で著された最も優秀な音楽書籍に贈られる「グラン・プリ・デ・ミューズ」(Grand Prix des Muses)を受賞した。

現在は演奏活動のかたわら、パリ国立高等音楽院で後進の指導にも励んでいる。

バッハの「フーガの技法」の演奏もとってもすばらしい。

ついでにバッハ以外のものもいくらか聴いてみる。





クープランのこの曲ーー「神秘の障壁 Les Barricades Mysterieuses 」ーー、こんなに清澄で情動感溢れる演奏がなされるとは。

よく聴かれているCziffra Georgesの演奏を聴いてみたが、今のボクのものではないな。

アマチュアピアニストの中村香織さんーー彼女のバッハインヴェンションの演奏を何度か感心してきいたことがあるーーの演奏はいいな。シュ・シャオメイとくらべるわけにはいかないが。あの透明度とは。とすればヘルダーリンが求めた「表現の透明さ die Klarheit der Darstellung」と口に出したくなる。





ああ、でもとってもいいや、すぐれた息遣いの人だ。そして真のアマチュア(愛する人)ーー「amatorアマトゥール」ーーだ、すなわち、音楽を愛し愛しつづける人。