2018年2月23日金曜日

「わたしが好きですか」と、ひっきりなしに訴え、取り入り、迫ろうとする女

《男女の仲というのは、夕食を二人っきりで三度して、それでどうにかならなかったときはあきらめろ》って小津安二郎は言ってるそうだがね、

女優ってのはキライだね、とくに最近の女優、ってのか、黒沢清と青山真治などの作品をいくつか観てみただけだけど、この二人が使う女優ってのは、ボクニトッテハ、夕食を三度してもどうにもならなそうな女ばっかりだな。




ーー長澤まさみチャンなんて、ぜんぜんどうにもなりそうもないや、食事代をムダにするだけだな。ボクはどうにかなりそうだと錯覚にとじこもりえる女がいいや。

黒沢清ってのは、ボクより三つ上の、とってもいい男だけど、独身らしいね、たぶんだが。女性恐怖症じゃないんだろうかな、彼は。


女優ってのはその多くは結局、《「わたしが好きですか」と、ひっきりなしに訴え、取り入り、迫ろうとする》女たちだよ。ま、 《この世界はすべてこれひとつの舞台、人間は男女を問わず すべてこれ役者にすぎぬ》(シェイクスピア)なんだから、だれだってそうかもしれないけど。

ツイッターソリストなんてのは覿面だな、だいたい、あの場に出現すること自体、「わたしを見て!」なのだから。ブログソリストだって疑わしいね。仮に読み手に背を向けたふりをしていようと、さ。

「わたしが好きですか」と、ひっきりなしに訴え、取り入り、迫ろうとするのがソリストだ。もはやソリストとしてやっていくのはごめんだった。彼の問題はまったく別だった。つまり本当にいきいきとやっていたかどうかということだ。(ミシェル・シュネデール『グレン・グールド 孤独のアリア』)

「わたしの問題はまったく別だわ」って言い切れる可能性のある女優がモシカリニ存在するなら、若いころ女優やって、そのあと降りてしまったようなタイプなんじゃないかな。

・・・というわけで最近みた作品でいくつかを並べておくよ、これだけじゃないけどさ。1995年に日本を出ていて、北野武のいくつかの作品と青山真治の『EUREKA』(2000年)しか観てなかったんだけどさ。

ネット上で無料で通してみれるね(日本語で検索して行き当たらなくても、たとえば黒沢「岸辺の旅」では当たらなくても、「Journey To The Shore (2015)」で当たればあるんだな)。


黒沢清  1955年生れ  トウキョウソナタ      小泉今日子
園子温  1961年生れ  愛のむきだし            満島ひかり
塩田明彦 1961年生れ  風に濡れた女          間宮夕貴
青山真治 1964年生れ  東京公園                  井川遥(榮倉奈々 小西真奈美)

ーーこの四人の映画作家は、皆わたくしの同世代なんだけどさ、つまりあのバブル時代をかいくぐった世代さ。学生時代に街を歩けば、「後ろから前からどうぞ」などという歌がそこらじゅうからきこえてきてそのテンポにのって闊歩したり、六本木のディスコでノーパンお立ち台がはじまったり、という時代の男たちだね。

下の映像に出て来る女たちは、いま上に女優について文句をいったけど、それぞれいい女たちだよ、とくに間宮夕貴ちゃんってのはいいなあ・・・

作品そのものは? ーーいやあボクハ熱心にはみてないからわからないね、物語ってのはどうも退屈しちゃってね、そもそもこれらの作品ってのは、TVメロドラマとどうちがうんだろうな・・・

◆Tokyo Sonata、2008年



◆Wet Woman In The Wind、2016年




◆Love Exposure、2009年




◆Tokyo Park、2011年