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2025年10月15日水曜日

ディープステート戦略に洗脳された「左翼批判」

 

このトーマス・ファジによるドイツの哲学者ハウケ・リッツ(Hauke Ritz)の引用はとても興味深いな。



トーマス・ファジ@battleforeurope 2025/10/15

豆知識:ウォーク左翼(目覚めた左翼)は、主にアメリカのディープステートが旧来の社会主義/共産主義左翼に対抗するために作り出したものである。

ドイツの哲学者ハウケ・リッツ(Hauke Ritz)の言葉:

Thomas Fazi@battleforeurope 2025/10/15

Fun fact: the “woke left” was largely a creation of the US deep state against the old socialist/communist left. 

From German philosopher Hauke Ritz:




ーーだってよ。これは定義上、コントロールド・オポジション(Controlled Opposition)左翼だな。別名、真の左翼運動に送り込まれたトロイの木馬


確かに蚊居肢子のような「真の左翼」(?)は「左翼」と名乗り難い時代なのだが、ーーあんなヤツらと一緒にされてたまるか、という心持ちでーー、あれら左翼は米ディープステートの創作左翼とはね。



◼️ハウケ・リッツ(Hauke Ritz)より

ヨーロッパにおける社会主義政党と共産党の高度な組織化は、アメリカにとって深刻な問題であった。これらの政党はフランス、イタリア、ギリシャで高い票を獲得し、遅かれ早かれ政権に加わる可能性があり、NATOの計画さえも把握できたはずだった。また、ヨーロッパ諸国には労働運動の見解を社会全体に広く伝える雑誌や出版社が数多く存在していた。左翼政党、労働組合、そしてそれらに関連する組織や雑誌は、ソ連から容易に接触し、直接支援を受けることができた。


[アメリカは]非共産主義左翼を支援し、左翼のアイデンティティそのものを取り上げ、再解釈することが重要だと認識した。したがって、目標は、資本主義社会の生産的な一部分となり得る非共産主義左翼を創出することであるべきであった。そうなれば、資本主義の主要な矛盾、すなわち資本と労働、戦争と平和、帝国主義と帝国主義批判の対立に焦点を当てる必要はもはやなくなるだろう。むしろ、社会の注意を二次的なものに向けることである。


資本主義の矛盾、すなわち激化する資本主義的競争の兆候である矛盾。

例えば、人種差別、女性の抑圧、自然の搾取といった矛盾、そしてカトリック教会の性に対する態度といった、一般的に古風で抑圧的な伝統も含まれる。一般的に、左派の関心は公共の利益から個人の権利へと向け直されるべきである。目指すべきは、社会権から公民権へと焦点を移す、非共産主義的でありながらリベラルな左派である。


しかし、新左派の台頭は、以前は周縁的だった問題を優先することだけから生まれたわけではない。

この政治的意味の変化において同様に重要であり、かつ無視できない側面は、旧左派への批判であった。ある程度までは、一石二鳥の効果を得ることは可能だった。すなわち、伝統的左派を集団主義と権威主義で非難し、その過程でソ連や東ドイツを繰り返し悪例として挙げることである。ソ連と伝統的左派双方の集団主義的・権威主義的構造に対する繰り返しの批判は、左派組織に自らをリベラル左翼と認識せざるを得なくさせた。


実際、冷戦の過程で、左派の言説はますます自由と公民権に焦点を当てるようになった。これは、1950年代には少なくとも第一次世界大戦と世界経済危機の原因の一つと考えられていたリベラリズムの復活を伴っていた。



ーーどこで言ってるのか、といくらか探ってみたが、ダイレクトには当たらず、だが《非共産主義左翼[nichtkommunistischen Linken]》に関して次の文に行き当たった。



◼️Der Kalte Krieg und die künstliche Kultur – oder wie das Endspiel Europa begann 

HAUKE RITZ, 31. Dezember 2022, 1 Kommentar, PDF

非共産主義左翼の推進によって共産主義の理想を弱めるという考えは、「少なくとも20年間、共産主義に対する公式の政治作戦の理論的基礎となった」。その結果、「『非共産主義左翼』という用語がワシントンの官僚用語にすぐに加わった」。この戦略は、ヨーロッパには常に政治的左派が存在するという洞察に基づいていた。問題は、その左翼がどのような種類で、どのようなメンタリティを特徴とするかだけだった。

Die Idee, kommunistische Ideale zu schwächen, indem man die Förderung einer nichtkommunistischen Linken begann, „wurde bald zum theoretischen Fundament der behördlichen politischen Operation gegen den Kommunismus für mindestens zwei Dekaden“.  Dadurch ging „der Begriff ‚nicht-kommunistische Linke‘ […] bald in den bürokratischen Sprachgebrauch Washingtons ein“. Diese Strategie basierte auf der Einsicht, dass es immer eine politische Linke in Europa geben würde. Die Frage war nur, von welcher Art und von welcher Geisteshaltung diese Linke bestimmt sein würde.



こんなこと言ってる人もいるよ、

◼️「機械の中の幽霊」The Ghost in the Machine,  RYAN PERKINS, JUL 30, 2025 

CIAがいかにして現代の左翼を生み出したのか、そしてなぜ右翼はそれをまだマルクス主義の陰謀だと考えているのか[How the CIA created the modern Left and why the Right still think its a Marxist plot



CIAはまさにディープステートであり、現在の非共産主義左翼をマルクス主義と思い込んでいる連中は、ディープステート戦略に洗脳されてるということになるな、ーー「まぁ、世界とはその程度のものです」(蓮實重彥)


※参照俗に知られている共産主義と俗に知られていない共産主義