このブログを検索

2026年5月29日金曜日

真の狙いは、キエフの瓦礫をもってパリ、ベルリン、ロンドンへの見せしめとすることにある?

 


私はDSMの「自己愛性パーソナリティ障害(Disorderの訳語は、現在、「症状」となっている)」という診断基準をあまり好まないのだがーーその多寡はあれ、かなりの人がこの症状をもっているのではないか、とーー。ま、それはこの際あまり突っ込まないでおこう。ただ、フロイト観点からは母親に愛され過ぎた子供は将来、これに近似した症状になりやすい[参照]。


少し前にトランプの母が次のように言ってるのを拾ったことがあるがね。



トランプのオッカサマはひどく愛したんじゃないかな、馬鹿息子を。







スコット・リッター曰く《ラブロフ外相は既にルビオ米国務長官にキエフ攻撃の最終通告を行った。これは国際法上の警告義務であり、手加減の余地はない。これから起きることは、第二次世界大戦以来、欧州の首都が経験したことのない規模の破壊だ。真の狙いは、キエフの瓦礫をもってパリ、ベルリン、ロンドンへの見せしめとすることにある》とあるが、しかしこれがホントウに行われるのであれば、ロシアはひどく辛いものがあるだろうよ。日本が第二次世界大戦敗北で仮に東西に分断されていれば、東京が京都を瓦礫にするようなもんじゃないか。


むかし小林秀雄がキエフについてこう言っていたがね。


キエフという街があります。これは、ロシヤ国家発祥の地で、ドニエプル河の右岸の高台にある、樹木に覆われた古い実に美しい大都会です。左岸は、ドニエプルの砂が堆積した沙漠のような地帯だが、今、アパートが建っているのは、この沙漠の方だ。やがて、こちらを都会の中心部にする、と言う。旧市街はどうするんです。まあ、みんな公園にでもしちまうんだな。なるほど、これでは地図なぞ作っている暇はない。


或る朝、キエフのホテルで、食堂に下りて来ると、食卓には、皆、小さなアメリカの国旗が立っている。テーブルは予約済なのです。ソヴェットの夏は、旅行シーズンだから、大都会の一流ホテルは、旅行者で満員です。アメリカの旅行者は、ずい分多い。金と暇にまかせて、世界中を歩き廻っている人達は、先ずアメリカに一番多いでしょう。こういう人達は、世界中の名所は、もう大概見物済みで、残っているのは、ソヴェット見物ぐらいのものでしょう。モスクワの観光局が、クーポンを発行すれば、わんさと押掛けて来るのは当り前だ、と私は簡単に考えて置きます。遊山はイデオロギイには関係がない。そういうアメリカから来た材木屋の爺さんと二人で、私は朝飯を食べた。「家の女房は、ソヴェット嫌いでね、仕方がないから、アムステルダムに待たせて置いた、私は遊山客だからね」と私の顔を見て笑った。爺さんは、キエフの街は実に美しいずい分方々の街を見て歩いたが、これは一流だ、と激賞すると、今度は、クーポン券を取り出して、朝飯が高いと怒り出した、どうだ君は高いと思わないか、とお皿をガチャガチャやる。その様子が、私には、いかにも面白かった。(小林秀雄「ソヴェットの旅」昭和38年11月26日文春秋祭での講演『考えるヒント』所収)


キエフがロシア発祥の地であるのは常識らしい。宇露紛争初期に次の文を拾ったことがあるが(今はリンク切れ)。



◼️「ウクライナ危機を巡って――歴史の教訓」 議事録

フランク・ミシュラン Franck Michelin, 2014 年 4 月 25 日 PDF

 ロシアの誕生とその支配 


「ルース(ロシア人)」とは、東のスラブ人を意味する。ロシア帝国時代には、現在のロシアは「大ロシア」、ウクライナは「小ロシア」、ベラルーシは「白ロシア」と呼ばれ、その最初の国家はキエフで誕生した。プーチンが「ロシアはウクライナで生まれた」「キエフはロシア文明の始まり」と語るのはそのためで、ロシアでは周知のようだ。


 11 世紀、黒海からバルト海に及ぶ領土を保有したキエフ公国は、1051 年にキエフ大公の娘がフランス王アンリ1世に嫁いだことから欧州列強の一角を占めるに至った。しかし、モンゴルの侵攻により衰退し、その後モスクワ大公国やポーランド、タタール等によって国土が分割された。一方、当初モンゴルと同盟を結んだモスクワは、16 世紀に全ロシア人支配を目指しロシアと改称する。 キエフで誕生したギリシャ正教系のロシア教会は、ロシア全土に拡大すると共に、ローマ教会の 影響下にあるポーランドと対立するなど、現在もその影響が残っている。ロシアはポーランドへの反感を利用しウクライナ独立を支援する一方、ウクライナ人もロシアの援助を求めた。また、ウクライナ人議会(ラダ)は 1654 年にロシア皇帝への服従を誓うが、ロシアは約束を守らず、ウクライナの自立、特権を認めず問題化する。

 ウクライナの国民意識とユダヤ人問題 


ウクライナではコサック運動により国民意識が形成され、プガチョフの乱など数度の“一揆”が発生しロシアを脅かした。またポーランドの支配下にあった西ウクライナでは、1768 年にポーランド人貴族やカトリック教会に対する暴動が勃発し、ポーランド人やユダヤ人数万人が殺戮された。 19 世紀からロシア帝国で発生したユダヤ人が犠牲者となった一連の事件(ポグロム)の発端は、 1881 年のアレクサンドル 2 世暗殺に対する反動政策であった。しかし、ユダヤ人虐殺は中世から欧州各地で発生していた。なかでも大国の圧力を受けたウクライナでは少数民族への反発が大きいと共に、ユダヤ人が多く居住していたことから特に激しかった。19 世紀後半から第 2 次世界大戦 に至るまで、ロシアやドイツによるユダヤ人の犠牲者は、ウクライナを初めベラルーシ、ポーランド、 バルト三国等を含めると数百万から 1,000 万人に及ぶとされる。






……………


なお少し前カラガノフが、先のスコット・リッターよりもいっそう過激に、次のように記しているのを見た。


◼️セルゲイ・カラガノフ「数十年にわたる戦争? 2024513

Decades of Wars?  May 13, 2024

ロシアの政策は、NATOが敵対的な勢力であり、その攻撃性を繰り返し証明し、事実上ロシアに対して戦争を仕掛けているという前提に基づくべきである。したがって、先制攻撃を含むNATOへの核攻撃は、道徳的にも政治的にも正当化される。これは特に、キエフの軍事政権を最も積極的に支援している国々に当てはまる。同盟の既存加盟国、そして特に新規加盟国は、加盟以来、自国の安全保障が著しく弱体化し、支配層が自国を生死の瀬戸際に追いやっていることを理解しなければならない。私はこれまで繰り返し述べてきたように、ロシアがNATO加盟国に対して先制報復攻撃を行った場合、米国は対応しないだろう。ホワイトハウスとペンタゴンが、自国を憎み、ポズナン、フランクフルト、ブカレスト、ヘルシンキのためにアメリカの都市を破壊することを厭わない狂人たちで溢れていない限りは。


私の見解では、ロシアの核政策と報復の脅威は、西側諸国がロシアやその同盟国に対して生物兵器やサイバー兵器を大規模に使用することを抑止するはずである。米国とその同盟国の一部が行っているこの分野における軍拡競争は、止めなければならない。


Russia’s policy should be based on the assumption that NATO is a hostile bloc that has repeatedly proven its aggressiveness and is de facto waging war against Russia. Therefore, any nuclear strikes on NATO, including the preemptive ones, are morally and politically justified. This applies primarily to countries that provide the most active support to the Kiev junta. The old and especially new members of the alliance must understand that their security has cardinally weakened since joining the bloc, and that their ruling elites have put them on the edge of life and death. I have repeatedly written that if Russia delivers a preemptive retribution strike on any NATO country, the U.S. will not respond. That is unless the White House and the Pentagon are populated by madmen who hate their country and are ready to destroy American cities for the sake of Poznan, Frankfurt, Bucharest, or Helsinki.


From my point of view, Russian nuclear policy and the threat of retaliation should also deter the West from the massive use of biological or cyber weapons against Russia or its allies. The arms race in this field, conducted by the United States and some of its allies, must be stopped.



NATOによるロシアに対しての生物兵器使用は十分にあり得るからな。



あるいは[参照]ーー、


◼️セルゲイ・カラガノフ、2025年12月5日 RussiaDirect.org

我々はヨーロッパと戦っているのであり、惨めで哀れで、欺かれているウクライナと戦っているのではない。

私は大統領ではないので、はっきりと言える。この戦争は、我々がヨーロッパを道徳的にも政治的にも打ち負かすまで終わらない。

ヨーロッパの狂ったエリートたちが世界戦争への狂乱的な突進を続ける限り、真に安定した平和は達成できないと私は思う。

We are at war with Europe, not with the miserable, pitiful, misled Ukraine.

I'm not the president, so I can say plainly: this war will not end until we defeat Europe-morally and politically.

As long as Europe's deranged elites continue their latest mad dash toward a global war, I don't think a truly stable peace will be achievable.


せいぜい、状況はしばらくの間、深く安定するかもしれない。なぜなら、ヨーロッパは崩壊し始め、これまでと同じ状態、つまり、互いに戦い、戦争、植民地主義、人種差別を輸出する国々の廃品置き場に戻るからである。


At best, the situation might be deeply stabilized for a time because Europe will start to fall apart and revert to what it has always been: a junkyard of nations fighting each other, exporting war, colonialism, and racism.


もちろん、彼らはもはや公然と植民地主義を実践することはできない。しかし、ヨーロッパはもはや、かつて私たちが誤って認識していたような静かな安息の地ではない。再び全人類にとっての悪の源泉となっている。残念ながら、私たちは今、極めて無責任で、野蛮で、堕落したヨーロッパの指導者たちと、大規模に洗脳された国民を相手にしているのだ。


They can't openly practice colonialism anymore, of course. But Europe is no longer the quiet

haven we once, mistakenly, saw it as. It is once again a source of evil for all humanity. Unfortunately, we are now dealing with an extraordinarily irresponsible, feral, and degraded European leadership, paired with a population that has been mass-indoctrinated.


もちろん、すべてのヨーロッパ人が惑わされているわけではない。しかし、現在平均的なヨーロッパ人に蔓延しているプロパガンダは、第二次世界大戦前夜から初期段階にかけてヨーロッパやドイツで見られたプロパガンダよりもひどい。大量報復兵器に頼るという重大な罪を犯すよう私たちに強いる前に、彼らが正気を取り戻すことを願う。


Not all Europeans are deluded, of course, but the propaganda now flooding the average European is worse than what was observed in Europe and Germany on the eve of, and during the early stages of World War II. We hope they come to their senses before forcing us to commit the grave sin of resorting to weapons of mass retaliation.


◼️「ウクライナは消滅する」ミアシャイマーとプーチン顧問カラガノフが米露関係について議論

"'Ukraine Will Be Eliminated' John Mearsheimer and Putin Advisor Sergey Karaganov Discuss US-Russia Relations" Al Arabiya English, Apr 1, 2025.

セルゲイ・カラガノフ:ヨーロッパ人は単に狂っている。 彼らは戦争をできるだけ長引かせ、ウクライナ人の後を追い、すでに100万人以上のウクライナ人を浪費した後、東中欧の人々を戦場に送り込もうとしている。


彼らがこの戦争を必要としているのは、自分たちではなく、完全に狂っていて完全に失敗しているこのエリートを救うためだ。 エリートは完全に狂っており、完全に失敗している。エリートは、自分たちの過ちを隠蔽するために、この戦争を必要としているのだ。 彼らは失敗者であり、戦争が必要なのだ。

Europeans are simply insane. They want to prolong the war as long as possible, sending after Ukrainians, after they waste more than a million Ukrainians already, they want to send East-Central Europeans into the battle.


They need this war to save, not they, this elite which is completely insane and has completely failed. It needs this war to cover up their mistakes, if not worse. They are failures and they need a war