2019年10月14日月曜日

最悪だね

「最悪だ」と言えるうちは、まだ最悪ではない。[The worst is not, So long as we can say, ‘This is the worst.](シェイクスピア『リア王』)

最悪の彼岸の連中は、希望を失っているどころか、絶望さえ失っているからな。現在の大半の日本人はこれだよ。

だからキミのように最悪と言うヤツのほうがずっとマシさ。


ところで日本の「知識人」にはこういうヤツがいるんだな。



東大表象の長やってんじゃなかったけな、こいつ。

なんでマガオで外挿法しちまうんだろ?

人間は現在の傾向がいつまでも続くような「外挿法思考」に慣れている。(中井久夫「戦争と平和ある観察」 2005年)
外挿法ほど危ないものはない。一つの方向に向かう強い傾向は、必ずその反動を生むだろう。(中井久夫「親密性と安全性と家計の共有性と」2000年)

こういうセンセみると、最悪だなんて言葉マッタク使えないよ。




知識人の弱さ、あるいは卑劣さは致命的であった。日本人に真の知識人は存在し ないと思わせる。知識人は、考える自由と、思想の完全性を守るために、強く、かつ勇敢 でなければならない。(渡辺一夫『敗戦日記』1945 年 3 月 15 日)




ま、むかしからそうだったんだろうがな、 で当然、むかしのセンセのほうがいまよりは数段まともだっただろうからな。

文学部のなかで、長い戦争に対して疑問をもつ、あるいは反対だということをはっきりとした姿勢で考えていた人は教員80人近くいたと思いますが、ふたりだけ。渡辺一夫先生と、それから言語学科の神田先生。そのふたりは、はっきりと戦争全体に反対。ぼくも、そうですけれどね。

あとは、いわゆる日支事変段階ではね「この戦争は一体どこまで泥沼に入ってしまうのか」と懸念をもっている人はいくらかいた。しかし日米戦争で空気はがらっと変わります。ハワイ真珠湾攻撃の日に、たまたま大学へ行ったんです。ある研究室のドアからね、教授、助教授の興奮した声が聞こえました。戦争の性格が変わった、この戦争はアジアの植民地解放戦争なんだ、これで戦争目的ははっきりしたと。そういう声が聞こえてきた。なるほど、これがこれからの日本政府の宣伝のポイントになるだろうという感じを受けました。

僕はアジアの植民地解放のためというスローガンを出すならば、なぜ朝鮮と台湾の問題に触れないのか。朝鮮の自主独立を許す、台湾を中国へ返すということを、日米戦争が始まったときにすぐに宣言していたら、アジアの解放もいいですよ。しかし、自分の植民地はそのままにしておいて、これはアジア解放戦争だと言っても通用しませんよ。(日高六郎『映画日本国憲法読本』2004年)

とくになにがいいたいわけでもないがね、学者ってのは、ま、こういうもんだよ