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2020年2月27日木曜日

私の個人的妄想

香港ってのは、いざとなったら何でもできるんだな、人口がわずかだってこともあるだろうし、暴動抑圧の相もあるのだろうけど。


人権より2次感染防止を優先、香港の新型コロナ対策
香港政府は、3月1日まで公務員は緊急性を要する業務以外、在宅勤務を実施させているほか、小中学校は(香港の中学校には日本でいう高校を含む)、すでに一時休校しているが何度も延長され、2月25日に、休校解除は最速で4月20日と発表された。香港最大のメガバンク香港上海銀行(HSBC)は香港内にある24の支店で2月3日より業務を一時停止することを発表し、香港最大のバス会社、九龍巴士(KMB)は同じ2月3日から21路線の運行を暫定的に停止している。

香港政府、18歳以上の市民に約14万円支給へ 700万人対象、
香港政府は26日、2020年度の予算案を発表し、18歳以上の全市民に一律1万香港ドル(約14万1800円)を支給するための財源(710億香港ドル)を盛り込んだ。19年6月から続く政府への抗議デモに加え、新型コロナウイルスの影響で経済が大きな打撃を受けていることを受けた措置で、約700万人が対象となる。




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最近のコロナウィルスをめぐるもっとも優れた記事のひとつだろう、東北大学大学の押谷仁教授のインタビュー記事(2月23日)には、ボクにはひとつだけ違和があった。



ーーなぜ一斉の学校閉鎖をあまり意味がないとするのだろう? 学校とはクルーズ船状態がひどく起こりやすいはずなのに。





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いかにわれわれはウィルスと闘うべきか、それが不気味な目に見えない寄生の生の形態として繁殖し、その厳密なメカニズムが基本的には知られていないままのとき。パニックを引き起こすのはこの知の欠如だ。どうしたらいいのか、ウィルスが予期できな仕方で変異し、真のグローバルカタストロフを引き起こしたら。

これが私の個人的妄想だ。(ジジェク「私の武漢の夢 My Dream of Wuhan22.01.2020)


今回のコロナが意図して作られたものではないにしろ、ジジェク はいつか次のような事態が発生するだろうとかつてから「正しく」妄想している。


2001年9月の世界貿易センタービルの爆発と崩壊は、21世紀の戦争を指し示すというより、20世紀の戦争の最後のスペクタクルな叫びだった。われわれを待っているのは、もっとグロテスクなものだ。目に見えない攻撃による「非物質的」戦争の幻──どこにでもありどこにでもないウイルスや毒である。目に見える物質的な現実のレベルではなにも起きず、大きな爆発もないが、しかし、既知の宇宙は崩れだし、生は四散する……。

真の長期的な脅威は、…世界貿易センタービル崩壊の記憶も蒼ざめるような大規模テロがさ らに起こることだ──これほどスペクタクルでなく、しかしいっそう恐ろしいテロである。細菌戦はどうか、殺人ガスの使用はどうか、DNA テロ(ある種のゲノムを持つ人々だけを襲う毒の開発)はどうか。(ジジェク 『現実界という砂漠にようこそ』2003年)



次のものは「より標準的な」妄想だろう。

現在、われわれにつき纏うアポカリプス的出来事の数多くのヴァージョンがある。ふたたび核戦争(米国対イランあるいは米国対北朝鮮)。そしてまたグローバル環境カタストロフィglobal ecological catastropheの行く末。さらに少なくとももう二つのアポカリプス的出来事が容易に想像てきる。財政的な経済メルトダウンとfinancial-economic meltdownとデジタルアポカリプスdigital apocalypseだ。後者は、われわれの生を統制し支えているデジタルネットワークの崩壊である。(ジジェク 、Hegel, Retroactivity & The End of History, 2019)


だがジジェク は次の事態がありうることになぜいまだ触れないのだろう。これが事実だとしたら環境アポカリプスの妄想の優先順位はひどく低くなるのに。

21世紀の大いなる決定的出来事ーー人間の歴史における大いなる決定的出来事のひとつーーがあと30年ほどで起こる。世界人口が減り始めるのである。(ジョン・イビットソン&ダレル・ブリッカー『Empty Planet(無人の惑星)』2019年)








人間という地球上の最悪のウィルスが減るのかもしれないのに。

地球にとってもっともよいのは、三分の二の人間が死ぬような仕組みをゆっくりとつくることではないだろうか。 Wouldn't the best thing for the earth be to organize slowly so that two thirds of the people will die? (ジジェク『ジジェク、革命を語る DEMANDING THE IMPOSSIBLE』2013)
地球から見れば、ヒトは病原菌であろう。しかし、この新参者はますます病原菌らしくなってゆくところが他と違う。お金でも物でも爆発的に増やす傾向がますます強まる。(中井久夫「ヒトの歴史と格差社会」2006年初出『日時計の影』所収)