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2021年10月25日月曜日

神はただ佇むことを憧れる

 

「イキのいい女はどこに行ったのか」と前投稿で記したところだが、さっそく教えてもらったよ、とっても感謝します! 日本の場合はこっちに移行したんだな。やっぱり世界に誇るエロ先進国だ。

あまりにも感動したので、かなり長いGIF、しかも鮮度を上げて切り取ったのでさらにいっそう重くなったGIFファイルを貼り付けて記念にさせていただきます。


Naked Japanese Orchestra plays The Nutcracker march



ヌードというのは最初から裸だったら何の面白いこともなく、社長秘書風のお姉さんが上品に脱ぐところがこの映像の真骨頂だろう。大企業だったらこういう巫女風の秘書や受付嬢たくさんいるんだろうよ

一度社長室で働くガーターベルト美女にーーIl Portiere di notte の Charlotte Ramplingのような女にーー、さる事情で応接室に呼び出されて「カンキン」されたことがあり、もう30年以上前の話だが、そのとき過ごした小一時間ほどのあいだの記憶が遠くからやってくるように蘇り、余計感動したよ。私の場合、レミニサンスは匂いが多い。古典的香水シャネル五番は、頭髪やよく繁った陰毛につけて半日ほど蒸らされると至高の香りとなることをみなさんご存知だろうか?

という話はどうでもいいが、結局、どんな芸術もあれにはかなわないだろうよ
いかにも「神はただ佇むことを憧れる」って感じだ



廃墟   谷川俊太郎 


神をもとめる祈りもなく 

神を呪う哲学もなく 

さながら無のようにかすかに 

そこにはただ神自身の歌ばかりがあった 


私はもはや歌わぬだろう 

たしかな幸福の昨日について 

寂寥の予感あふれる明日について 

そしてはるかにむなしい快晴の今日について


廃墟は時の骨だ 

今日の風が忘れる方へ吹いてゆき 

人の意味は晴れわたった空に消える 


廃墟はただ佇むことを憧れる 

若い太陽の下に 

意味もなく佇むためにのみ佇むことを 


  ──「62のソネット」




ああ、廃墟になった享楽の顕現!


反復は享楽の回帰に基づいている[la répétition est fondée sur un retour de la jouissance]。〔・・・〕フロイトは強調している、反復自体のなかに、享楽の喪失があると[FREUD insiste :  que dans la répétition même, il y a déperdition de jouissance]。ここにフロイトの言説における喪われた対象の機能がある。これがフロイトだ[C'est là que prend origine dans le discours freudien la fonction de l'objet perdu. Cela c'est FREUD].   〔・・・〕


フロイトの全テキストは、この「廃墟となった享楽」への探求の相がある[conçu seulement sous cette dimension de la recherche de cette jouissance ruineuse, que tourne tout le texte de FREUD. ](Lacan, S17, 14 Janvier 1970)

例えば胎盤は、個体が出産時に喪う己の部分、最も深く喪われた対象を表象する[le placenta par exemple …représente bien cette part de lui-même que l'individu perd à la naissance , et qui peut servir à symboliser l'objet perdu plus profond.  ](ラカン、S11、20 Mai 1964)




ああ、神のタタリ!


神のタタリ(外立)[l'ex-sistence de Dieu] (Lacan, S22, 08 Avril 1975)

問題となっている女なるものは、神の別の名である[La femme dont il s'agit est un autre nom de Dieu](Lacan, S23, 18 Novembre 1975)


神は不気味なものである[Gottes …Er ist ein unheimlicher](フロイト『モーセと一神教』2.4、1939年)

女性器は不気味なものである[das weibliche Genitale sei ihnen etwas Unheimliches. ](フロイト『不気味なもの Das Unheimliche』1919年)


ひとりの女は異者である[une femme, …c'est une étrangeté.  ](Lacan, S25, 11  Avril  1978)

異者がいる。…異者とは、厳密にフロイトの意味での不気味なものである[Il est étrange… étrange au sens proprement freudien : unheimlich ](Lacan, S22, 19 Novembre 1974)



ああいったのが流通しちまうと、芸術は歯が立たなくなるよ

21世紀の芸術劣化の主因はあそこにあるんじゃないかね