2022年3月19日土曜日

ロシアとウクライナの間には高徳の人がいる

 


「ロシアとウクライナの間に敵意をあおり、両国の関係悪化に並々ならぬ関心を持ち、この地域に不安定さを必要とする誰かがいる」(ゴルバチョフ財団法人声明、2022年2月26日


ゴルバチョフがこう言ってんだから、誰かがいるんだよ、決まってるさ。高徳の人たちがね。


「国家」或は「共和国」とも言われているこの対話篇には、「正義について」という副題がついているが、正義という光は垣間見られているだけで、徹底的に論じられているのは不正だけであるのは、面白い事だ。正義とは、本当のところ何であるかに関して、話相手は、はっきりした言葉をソクラテスから引出したいのだが、遂にうまくいかないのである。どんな高徳な人と言われているものも、恐ろしい、無法の欲望を内に隠し持っている、という事をくれぐれも忘れるな、それは君が、君の理性の眠る夜、見る夢を観察してみればすぐわかる事だ、ソクラテスは、そういう話をくり返すだけだ。(小林秀雄「プラトンの「国家」」1959年)


例えば噂の「プーチン親衛隊」オリバー・ストーンは◼️Revealing Ukraine 2019(乗っ取られたウクライナ)でこの高徳の人たちをしっかり示しているし、最近のツイートならこうだ。


@TheOliverStone Mar 4

the legion of Russian haters, who finally got what they've been dreaming of for years, i.e. Biden, Pentagon, CIA, EU, NATO, mainstream media -- and don't overlook Nuland and her sinister neocon gang in D.C.


オリバーはビクトリア・ヌーランドのボスだったヒラリー・クリントンももちろんネオコンギャングにあげていたが(上にリンクした映像作品で)、この高徳な美女の2人が写っている写真はネット上に一枚しか行き当たらないな・・・



ほんとは2人とももっと美しいんだけどな・・・


さてもちろんこれ自体ーー《すべてを疑え!(デー・オムニブス・ドゥビタンドゥム De omnibus dubitandum)》(マルクスーー妹とたちの問いに答えて、1865年)ーー態度で接したらいいのだけど、ゼレンスキーをマガオで持ち上げてる国際政治学者たちに対しては「最悪」って言葉は使えないってことだけは確かだよ。


最悪じゃない、「これは最悪だ」と言えるうちは。The worst is not. So long as we can say “This is the worst.”(シェイクスピア『リア王』)



ところでこういう情報に行き当たったんだけど、どうだい? 信憑性を自ら調べてみたら。ボクは半日ほどかかって先のほうはテレビ局2つじゃなくて3つのーーZIK, NewsOne, and 112 Ukraineーー違法閉鎖なのがわかったけど、ネオナチのアゾフ連隊のほうはまだわかんないや。







ところで、「トランプ親衛隊」のペンタゴン長官元代行補佐官 ダグラス・マクレガーDouglas Macgregor はこんなこと言ってんな


「ああ、ゼレンスキーは操り人形だと思う。彼は自分の国の膨大な数の国民を不必要な危険にさらしている…そして率直に言って、ウクライナから出てくるものは24~48時間以内に嘘として暴かれる」

Oh I think Zelensky is a puppet & he is putting huge numbers of his own population at unnecessary risk… and quite frankly what comes out of Ukraine is debunked as lies within 24-48 hours” Retired US Army colonel on Fox News





ま、でもこういう話はそろそろ退屈してきたよ、ソクラテスが言う通り、アッタリマエの話だからな、とくに高徳のポジションに置かれたら、人はみな権力のフェティシズムの罠に嵌まっちまうんだ。


日本で流通してる戦闘評価の通説とはまったく異なるこっちのほうはまだいくらか関心があるけどさ。




in the West there is no true and there is only wishful thinking. …


the entire Russian Operation is focused on the Military Destruction of the Ukrainian Army.  The Russian Army is largely successful in this goal, but it is going slow, because of the Russian intent to maintain critical infrastructure. (Col Macgregor)


願望思考wishful thinkingってのは寝言ってことだな・・・マクレガーさん、こんなのほんとにアリかい?


※追記


The Sun Snorer Press

@taiyonoibiki

緊急速報

「戦争の勝敗は既に完全に結している」


前ペンタゴン軍事顧問ダグラス・マクグレゴー大佐に訊くロシア-ウクライナ戦況分析

/マックス・ブルーメンソール(聞き手)&アロン・マテ(聞き手)


Former top Pentagon advisor Col. Doug Macgregor on Russia-Ukraine war 2:30-14:37(部分訳)


①マックス・ブルーメンソール:大佐、最初にあなたがThe American Conservativeに書いた記事 ”Is There A Path To Peace In Ukraine? (ウクライナに平和解決の道はあるか?)”から始めたいと思います。記者会見でジェン・サキ報道官が記者と交わしたやりとりは、まさにこの記事のコアですね。


②「昨日もまた弾道ミサイルで多くの人が死にました。数え切れないほどのウクライナとドンバスの犠牲者を出さないために、バイデン大統領はウクライナ軍にこれ以上武器を送って戦争を煽る代わりに停戦交渉を開始するべきではないのですか」という記者の質問に対し、


③ジェン・サキ報道官は「いいえ。アメリカはこれからも武器を送り続けます。それはロシア軍が敗走するまで続けられます。アメリカはすでにロシア経済を破壊しました」と答えました。なぜ、バイデンは交渉や事態の沈静化にこれほど反対しているのでしょうか?


④ダグラス・マクグレゴー:現在、政府全体がありとあらゆる全ての平和的解決に反対しています。ロシアが優位にあるということを口にすることすらできない雰囲気です。今やウクライナはもう二の次になり、ロシアを破壊し、ウラディミール・プーチンを倒すことが作戦の目的になっています。


⑤そして何の根拠も証拠もないのに、何かとてつもない大惨事が近々ロシアに起こってプーチンが失脚するといった希望的観測があたかも現実性のある予測のように語られています。もちろん、そんな事が起きる僅かな兆しも見えません。


⑥しかし、ワシントンでは全員がロシア・ヘイト・キャンペーンに飲み込まれて、たとえ事実がどうであれ、それは今後も少なくともしばらくは続くでしょうね。事実無視と過大評価と極端な誇張は酷いレベルにまで達しています。


⑦アロン・マテ:軍事的に、客観的に戦況について質問します。アメリカでは「ロシア軍は壊滅寸前だ。ウクライナ軍がロシア軍を追い出すのは時間の問題だ。プーチンはそれを予測していなかったので、今、苦境に陥っている」という論調が支配的ですが、事実、そうなのですか?


⑧ダグラス:戦況を率直に説明すると、すでにウクライナ軍は完全に包囲され、補給路を断たれ、いくつかの街や都市で孤立している。彼らは時おり些細な抵抗を試みるのが精一杯で、もちろんそれが大勢に影響することはありません。


戦争の勝敗は既に完全に決したのです。


⑨ロシア軍の関心事は最初からいかに市民の犠牲を出さないで作戦を遂行するかという事でした。また軍事施設以外のインフラを破壊しないことでした。プーチンはそれを軍に厳しく命じていました。それが開始後数日間、作戦をソフトなものにしてしまった原因です。


⑩しかし、それはウクライナ軍と西側に「ロシア軍は強くない」という誤った印象を与えてしまうことになりました。しかし、事実はその正反対で、ロシア側に圧倒的勝利だったのです。すでに勝敗が決した今、戦いを続けていたずらに犠牲者を増やすのはバカげています。


⑪それにもかかわらず、ワシントンは今後も戦争を継続するために、武器を送り続けることで満場一致しているのです。あたかも明日にでもロシア軍にとんでもない大惨事が起きて壊滅するというようなことを信じようとしているのです。しかし、それはあり得ないですね。


⑫今朝の東ポーランドのロシア人投票を見ると、70%がプーチンを強く支持するという結果になっています。歴史上、どの戦争どの大統領をみても、これほどの強い支持を得た例はありません。


⑬三週間で2000人の兵士が死にました。私に確認する術はありませんが、20万の軍隊のうち死者2000という数字は納得のいく数字だと思います。キエフは自分を有利に見せるために敵方の犠牲者数を過大に公表し、味方の犠牲者数を控えめに公表するでしょうが、そこに真実があるというわけではありません。


⑭今、一番問題なのは、ワシントンが現実の冷静な分析を放棄して、希望的観測に支配されているという事でしょう。


⑮しかし、いくらウクライナ軍が勝ちロシア軍が負けているという嘘の印象を作り出そうとしても、事実はロシア軍が連日、イギリスとアメリカがウクライナ軍に宛てて送った大量の武器弾薬がすべからくロシア軍によって押収されているのだからどうしようもありません。


⑯マックス:ここに3月14日南部戦線の地図があります。赤い部分がロシア軍支配地域です。これは私の印象ですが、北部のキエフが赤で取り囲まれているのが確認できると思います。さらに東ウクライナでロシア軍だけでなく、ルガンスク軍とドネツスク軍の進撃も目を見張るものがあると思います。


⑰ポケットがありますが、私はそれらを「混沌の釜 Cauldron」と呼びたいと思います。この地図を見て、大佐の3月14日の時点における軍事的評価はどうですか?


⑱ダグラス:南東側から下部に向かって、ロシア軍が「混沌の釜」と呼ぶ範囲の中に60,000人ものウクライナ兵士が完全に包囲され、閉じ込められています。すでに数週間が経過し、中でどのようなことが起きているのか誰にもわかりませんが、おそらくは弾薬はおろか水も食料も尽きていることでしょう。


⑲ロシア軍は彼らが降伏するように勧告しています。すでに降伏した部隊もあります。このままでは60,000の軍が全滅してしまうという圧力が内部で高まっていることでしょうね。もちろん、ロシア軍はそんな事はしたくありません。


⑳すでに私たちは、ロシア軍が注意深く人口の多い地域への侵攻を避けていることに気づいています。なぜなら、そこはウクライナの穀倉地帯だからです。ロシア軍は穀倉地帯に入ることを厳しく禁じられているのです。なぜなら、春の種蒔きの時が近いからです。ロシア軍はそれを損いたくはない。


㉑小麦や大麦の収穫を損ないたくないのです。いつもの年のようにウクライナ人に農業をしてもらいたいと思っているのです。それらのことを考慮すると、ロシア軍は今のところ、コントロールすべき全ての事をうまくコントロールしていると評価していいでしょう。


㉒ところが、西側のメディアは「ロシア軍はまだ支配テリトリーを拡大していない。だから作戦はうまくいっていない」と盛んに言っています。ロシア軍はテリトリーに興味はありません。作戦はその第一日目から、ウクライナ軍の破壊(解散)に集中していました。そこで一番の問題がマリアポールです。


㉓そこに約3,000のAzovの狂信的軍団がいて、マリアポール市民が脱出することを許さない。今朝、私が見た新しい動画でも、Azovが市民たちに市の外に出ることはできないと言っていました。いくらロシアが人道的回廊を開いて脱出を促しても、Azovは市民を人質にとっている。


㉔そのことを西側メディアは全く報道していません。なぜなら、それを報道すると「ロシア人が市民を虐殺している」というナレティヴを損なってしまうからです。ロシア軍はAzovを強引に壊滅させることは簡単ですが、それをやると多くの市民が巻き添えを食って犠牲になってしまう。


㉕どうやってこの難局を打開するか、それが一番の問題です。

人が頭の中で何を考えているのか知る事は困難です。もしかしたら上部ではコレを終わらせる決定をすでにしているのかもしれません。しかし、ゼレンスキーが頑固に今の主張を繰り返していれば、ウクライナ軍が殺される事になるだけでしょう。


㉖ですから、アメリカやヨーロッパがどんなにたくさんの武器弾薬を送っても、結果は同じだということです。つまり、それらはウクライナ軍の元には届かず、ロシア軍の手に落ちるだけだと。


㉗しかし、その事実をここでは誰も見ようとしません。相変わらず、「ロシア軍は負けている」「プーチンは邪悪だ」「プーチンは侵略者だ」「ロシア軍は敗走する」という自己満足のナレティヴにみんながすっかり浸りきっているのです。


㉘ワシントンの議論から完全に抜け落ちている事は、2014年のクーデターで14,000人もの市民が殺されたという事実です。2014年以来、ウクライナ軍はドンバスを攻撃し続けているという事実です。これらの事実が完全に無視されています。


㉙議論の余地なく、これは悲劇です。しかし、時が経てば真実が現れるでしょう。そして戦争は終わるでしょう。その時、初めの予定通りにロシアが勝利者になっているはずです。そして、私はそれを見たくはありませんが、ウクライナ軍は破壊されるでしょう。


㉚プーチンもそれを見たくないと希望していると思います。なぜなら、プーチンが戦っているのは、プーチンと同じ人々だからです。ですからプーチンにそれらの人々を殺したいという気持ちは毛頭ありません。ところがテレビで毎日やっているのは「ロシア軍は意図的にウクライナ市民を殺している」です。


㉛全くバカげています。ナンセンスです。これほど事実とかけ離れた話はない。ロシア軍はミステイクを犯すでしょう。誤って市民を爆発に巻き込むこともあるでしょう。それはどの軍隊でもあることです。私たちもそうです。ベトナムでも中東でも軍が意図的に市民を殺すということはありません。


㉜アロン・マテ:異論があります。キッシンジャーがカンボジアの「動くものすべて、飛ぶものすべて」と言いました。ジェノサイドを意味しています。


ダグラス:アロン、君はその戦争を誰か別の人とする事ができる。だが一人のアメリカ軍兵士として私の経験を通じて意図的に市民を殺す事はないよ。


㉝アロン・マテ:わかりました。それについてはまた別の機会に議論することにしましょう。では、アメリカ合衆国がウクライナ軍に武器を送ることについて質問をさせてください。


㉞エイミー・クロブシャーやロバート・ポートマンはポーランドからウクライナ軍にジェット機を送れば戦況は一気に味方に有利に好転すると言っています。もっとたくさんの武器をウクライナ軍に送りさえすれば、潮目が変わるという意見です。


㉟ダグラス:潮目が変わることは絶対にありません。ワシントンは彼らのパトロンたちのために戦争をエスカレートしたい、戦争を長引かせたい、それだけです。「ロシア軍は強くない」とか「プーチンは風前の灯だ」というのは事実とかけ離れています。


㊱もし、私たちは本当に本格的に戦争を始めるとなると、その時は戦火は北アメリカの本土にも波及し、核戦争に発展していくことになるでしょう。

(了)