2022年4月26日火曜日

「マイケル・マクフォールよ、恥を知れ、この宇ナチ化野郎!」(スコット・リッター)

 



The battle for Ukraine, with ex-UN weapons inspector Scott Ritter 

3/23/2022


以下、このスコット・リッターインタビューYouTube 動画のおおよそ1時間46分あたりからの部分 The Sun Snorer Press@taiyonoibiki 訳 


㉕スコット:ヨーロッパのど真ん中で、今、ナチスが我が物顔で練り歩いています。さらに悪いことには、パレードしているナチスはアメリカ合衆国が育成したナチスだということです。

㉖スコット:第二次世界大戦でナチスと戦った同じ軍隊が、今、私たちの父たちがナチスを倒すために共に戦ったロシア人を殺す目的でウクライナでそのナチスを育成しているのです。そこで起きている倒錯のレベルには全く度肝を抜かれます。ところがそのあからさまな事実が人々には見えていません。

㉗スコット:私たちがやっていることと言えば、キエフのラバイをテレビに出して、ロシアがボビィヤードの近くのテレビ局を爆撃したことを非難させ、ボビィヤード・サイトの冒涜だと言わせたりしている、そんな類のことばかりです。


マックス:そしてそのボビィヤードに至る道にはステパン・バンデラ通りという名前がつけられている。


㉘スコット:そして最も肝心な事実、今、ロシア人が戦っているのは、そのボビィヤードでユダヤ人30000人を虐殺したナチスの末裔たちなのだという事実が無視されているのです。


㉙マックス:ステパン・バンデラはそのボビィヤードの虐殺を直接指揮した男です。


スコット:わかりません。私には全くわかりません。


アロン:そして、テレビ局爆撃ということ自体が嘘であることがわかりました。全然、ダメージはなかったようです。


スコット:そう、あれも嘘でした。

㉚スコット:彼らが言うことは嘘ばかりです。しかし、私が言いたいことは、アメリカ人はこれに怒らなければならないということです。これは、ISISがラッカで人の首を切り落とした事件とは少し違っています。

㉛スコット:その動画を見て、私たちは「おー、まいがっ!これはひどい!」と言いますが、ウクライナで起きていることは、かつて海を渡ってナチスの憎しみに満ちたイデオロギーと戦い、そのために命を落とした私たちの父たちのメモリーに対する冒涜そのものなのです。

㉜スコット:これこそ、アメリカ人が本当に怒って立ち上がらねばならないことなのです。ところが、私たちはロシアのことなど何も知らない、ロシア専門家と称する馬鹿者どもの話を謹んで傾聴している始末です。

㉝スコット:マイケル・マックフォールMichael McFaul! マイケル、お前がこれを見ていることを私は希望する。お前は私をブロックしたけれど。


アロン:私もブロックされました。


㉞スコット:お前にブロックされても私は全然平気だが、マイケル、もし、正義が存在するのなら、いつの日かお前は厳しく裁かれなければならない。お前はナチスの育成者として厳しく裁かれなければならない。お前がこれを起こした張本人だからだ。マイケル、恥を知れ!

Scott Ritter : Michael McFaul!…You shall be judged one day harshly as a nazi facilitator…As a nazi facilitator you made this happen, you know so shame on you,  Michael!



マイケル・マクフォール(Michael McFaul)は、「プーチンが最も恐れているもの(What Putin Fears Most)」(ロバート・パーソン&マイケル・マクフォール 、2022年2月22日)という「プーチンが恐れていたのはNATO 拡大ではなくウクライナの民主化だ」という主張の小論の書き手で、元ロシア駐在アメリカ大使である。






マイケル・マクフォール(Michael Anthony McFaul、1963年10月1日 - )は、アメリカの政治学者。専門は、ロシア政治。2011年12月から2014年まで、ロシア駐在アメリカ大使を務めた。


モンタナ州グラスゴー生まれ。スタンフォード大学で修士号を取得後、ローズ奨学生として渡英し、1991年にオックスフォード大学で博士号取得。スタンフォード大学政治学科教授および同大学フーバー研究所フェローとして研究生活を送る傍ら、バラク・オバマ大統領の政策顧問として、国家安全保障会議においてロシア問題を担当した。2011年12月、駐露大使に任命される。(Wikipedia)




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このところ何度か示しているが、マクフォールらの戦争の原因は「NATOの東方拡大ではない」という主張は私には受け入れ難いが、「プーチンはウクライナの民主化を恐れた」という主張自体は「間違いではない」。ウクライナのように親西系住民と親ロシア系住民に分かれた国での親西系住民に焦点を絞った民主主義は、親露系住民の排除・殲滅を生み、ファシズムとなるだろうから。すなわち「民主化=ネオナチ化」であり、プーチンはこれを恐れたのである。


民主主義とは、国家(共同体)の民族的同質性を目指すものであり、異質なものを排除する。ここでは、個々人は共同体に内属している。したがって、民主主義は全体主義と矛盾しない。ファシズムや共産主義の体制は民主主義的なのである。(柄谷行人「歴史の終焉について」1990年『終焉をめぐって』所収)


民主主義に属しているものは、必然的に、まず第ーには同質性であり、第二にはーー必要な場合には-ー異質なものの排除または殲滅である。[…]民主主義が政治上どのような力をふるうかは、それが異邦人や平等でない者、即ち同質性を脅かす者を排除したり、隔離したりすることができることのうちに示されている。Zur Demokratie gehört also notwendig erstens Homogenität und zweitens - nötigenfalls -die Ausscheidung oder Vernichtung des Heterogenen.[…]  Die politische Kraft einer Demokratie zeigt sich darin, daß sie das Fremde und Ungleiche, die Homogenität Bedrohende zu beseitigen oder fernzuhalten weiß. (カール・シュミット『現代議会主義の精神史的地位』1923年版)

ボルシェヴィズム(共産主義)とファシズムとは、他のすべての独裁制と同様に、反自由主義的であるが、しかし、必ずしも反民主主義的ではない。民主主義の歴史には多くの独裁制があった。Bolschewismus und Fascismus dagegen sind wie jede Diktatur zwar antiliberal, aber nicht notwendig antidemokratisch. In der Geschichte der Demokratie gibt es manche Diktaturen, (カール・シュミット『現代議会主義の精神史的地位』1923年版)



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実は、上のスコット・リッターの話は、次の文を拾って思い出したので掲げたものであり、この記事の目的は、以下の文を貼り付けることである(スコット・リッターも国際法の話以外は、ほぼこの内容のことを言っている)。



Daniel Kovalik: Why Russia’s intervention in Ukraine is legal under international law 2022.4.23

木村 貴@libertypressjp「国際法上、ロシアのウクライナ介入が合法な理由」

弁護士、ダニエル・コバリク(2022.4.23)

*米ピッツバーグ大学ロースクールで国際人権について教鞭をとる。


以下は、この論の後半部分の木村 貴@libertypressjpによる摘要訳。原文を必ず参照のこと。例えば "according to a 2020 Washington Post report – Zelensky’s threat in this regard was not only a threat against Russia itself but was also a threat of potentially massive bloodshed against a people who do not want to go back to Ukraine."等々の箇所は割愛されている。



2022年2月のロシア軍侵攻に先立つ8年間、ウクライナではすでに戦争が起こっていたという事実を受け入れることから、議論を始めなければならない。


キエフ政府によるドンバスのロシア語圏の人々に対するこの戦争は、ロシアの軍事作戦以前から1万4000人(多くは子供)の命を奪い、150万人を避難させた戦争であり、間違いなく大量虐殺だった。米政府やメディアはこの事実を必死に隠そうとするが、以前は欧米の主流メディアが実際に報道していた。


2018年のロイターの記事によれば、ウクライナには30以上の右翼過激派グループがあり、それらは「ウクライナの軍隊に正式に統合されている」し、「これらのグループの中でもより過激なものは、不寛容で非自由なイデオロギーを推進する」とある。


国境にはロシア民族を攻撃する過激派集団が存在するだけでなく、この集団はロシア自体の領土保全を不安定にし、弱体化させるという意図を持って、米国から資金提供や訓練を受けている。


ヤフーニュースが報じたように、CIAはウクライナのエリート特殊作戦部隊やその他の諜報員のため、米国で秘密集中訓練プログラムを監督している。「米国は反乱軍を訓練している」とCIAの元幹部は言い、このプログラムはウクライナ人に「ロシア人を殺す方法」を教えている、と付け加えた。[‘The United States is training an insurgency,’ said a former CIA official, adding that the program has taught the Ukrainians how ‘to kill Russians.’”]



ロシアが、ウクライナにおける米国、NATO、それらの過激派の代理人による不安定化の努力によって、深刻な形で脅かされていることに疑いの余地はない。 ロシアは丸8年間、そのような脅威にさらされてきた。


またロシアは、イラクからアフガニスタン、シリア、リビアに至るまで、そうした不安定化の努力が他の国々にとって何を意味するかを、つまり、機能している国民国家をほぼ完全に消滅させるということを目撃してきた。 国を守るために行動する必要性について、これほど切迫したケースはないだろう。


国連憲章は一方的な戦争行為を禁止しているが、同時に第51条で「この憲章のいかなる規定も...個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない」と定めている。この自衛権は、実際の武力攻撃だけでなく、差し迫った攻撃の脅威に対しても、各国が対応することを認めると解釈されてきた。


今回の侵攻は自衛権の発動である。ロシアは自衛のためにウクライナに介入する権利があった。ウクライナ政府は国内のロシア系民族だけでなく、ロシアそのものを攻撃するために、米国とNATOの代理人となっていた。反対の結論は、ロシアが直面している悲惨な現実を無視することになる。


なおこの記事は現在時点では、英語でも日本語でもあまりリツイートされていない。



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※付記


ヨーロッパで起きる次の戦争はロシア対ファシズムだ。ただし、ファシズムは民主主義と名乗るだろう。La próxima guerra en Europa será entre Rusia y el fascismo, pero al fascismo se le llamará democracia(フィデル・カストロ Fidel Castro、Max Lesnikとの対話にて、1990年)



◼️「プーチンが最も恐れているもの」(ロバート・パーソン&マイケル・マクフォール)

Michael McFaul  What Putin Fears Most by Robert Person and Michael McFaul ,  22 February 2022

〔・・・〕

「ウクライナ危機は西側諸国の過ちにより引き起こされた」と主張する米国の政治学者ジョン・ミアシャイマーの2014年の『フォーリン・アフェアーズ』の挑発的な論考以来、NATO拡大に対するロシアの反動という物語がウクライナでこれまで継続してきた戦争を説明するための(正当化するためのものではないものの)主要な枠組みとなってしまった。この考えは、米国、欧州、さらにそれ以外の国々において、政治家、研究者、執筆者によって繰り返されてきた。 


つまり、彼らは次のように主張する。NATOの度重なる拡大により、ロシア国境のより近くにNATO軍が迫るようになったため、ロシアの安全保障上の不安は増大し、プーチンに突然の攻撃を行わせるよう刺激した。すなわちプーチンは、2008年にジョージア(グルジア)、14年にはウクライナに武力侵攻し、かつてない大規模によることが見込まれる2度目の侵攻を行った。この説明では、ウクライナのNATO加盟問題が紛争の原因であると同時に解決ともなる。つまり加盟問題をテーブルから取り除けば、戦火は避けられることになると議論は続くのである。 


だが、以上のような言説には二つの欠陥がある。一つは歴史的な誤りであり、もう一つは、プーチンの思考についてである。 


まず、NATO拡大をめぐる問題は、これまでのロシアと欧米諸国の外交関係において、変数の一つではあったものの、常に両者に緊張をもたらしてきた原因とはいえない。この30年間、この問題の重要性を上下させたのは、NATO拡大の波ではなく、ユーラシアにおける民主主義の拡大の波である。非常にはっきりと、民主化が達成されたのちにロシアのNATOについての不満は急増するのである。 


This argument has two flaws, one about history and one about Putin’s thinking. First, NATO expansion has not been a constant source of tension between Russia and the West, but a variable. Over the last thirty years, the salience of the issue has risen and fallen not primarily because of the waves of NATO expansion, but due instead to waves of democratic expansion in Eurasia. In a very clear pattern, Moscow’s complaints about NATO spike after democratic breakthroughs. ……