このブログを検索

2024年8月24日土曜日

経済音痴の馬鹿インテリはもはや無視し「かの賢き狐」批判をせねばならない


このAPCさんの日本のインテリ罵倒は、何よりもまず「小気味よい」批判とは言える。

アジア記者クラブ(APC)@2018_apc Aug 23, 2024


日本のインテリゲンチャーの限界であり、その程度であり、ウクライナとイスラエルの使い分けを矛盾だと認識していないということかと。ロシアの「侵略」には反対するけど、イスラエルの「占領」には反対しない。先に攻撃したハマスも悪いなどとダッチロール。暴力の連鎖なる口上も同じ。

Quote

Muneo Narusawa 成澤宗男@MuneoNarusawa

Replying to @2018_apc

ハリスはイスラエルと同様に、ウクライナの支援も強調。ウクライナ応援団のサヨクにとっては心強いだろうが、イスラエルのような鬼畜国家を支援する米国の支援対象国(ウクライナ)が、まともであるはずがない。ハリスのイスラエル支援には反対し、ウクライナ支援には賛成?サヨクは自己矛盾と思わんの?


これは次の文脈のなかで言われている。






日本のインテリは「民主主義」という言葉に目が眩んで批判精神をなくしてしまうところがいまだあるようだが、遠藤誉さんが一般にもわかるように見事に言説化したNEDの実態を熟読玩味すべきだよ。


【NED(全米民主主義基金)】

NEDは1983年に「他国の民主化を支援する」目的で設立された。

 実態は、創設者の一人が言ったように「第二のCIA」だ。

 親米的ではない他国の政権を転覆させるために、その国の市民に呼び掛けて、市民活動を支援する形で「民主化デモ」を煽る。NEDは民間の非営利組織と喧伝しているが、財政の資源はほとんど全てアメリカ政府が出している。(習近平が反スパイ法を改正した理由その1 NED(全米民主主義基金)の潜伏活動に対抗するため 遠藤誉 2023-07-03


【軍産複合体】

アメリカの軍産複合体を支えるネオコン(新保守主義)指導下で1983年に設立された全米民主主義基金NED(第二のCIA) (ウクライナ危機を生んだのは誰か?PartⅡ2000-2008 台湾有事を招くNEDの正体を知るために 遠藤誉 2023/10/9)


【ネオコン】

そもそもネオコン(Neoconservatism )とは、アメリカの「新しい保守主義」を指し、「国際政治へのアメリカの積極的介入」あるいは「アメリカの世界覇権」や「アメリカ的な思想を世界に広めること」などを信条としているため、従来の保守主義とは異なる。

 ネオコンは今では「軍需産業」(武器商人)と密接に結びつき、アメリカの民主党との結びつきが強い傾向にある。ならば共和党はみな反ネオコンかと言ったら必ずしもそうではなく、後述するようにトランプ政権にも少なからぬネオコン派が入っていた。(「アメリカはウクライナ戦争を終わらせたくない」と米保守系ウェブサイトが 遠藤誉 2022/4/16


要するに米国の民主主義とはネオコンの覇権主義に支配されている。さらにその下部構造にある軍産複合体のマネーロンダリングに。




日本の経済音痴のインテリは馬鹿だとしても、アメリカの民主主義を持ち上げるマスコミの背後にいる連中は「とっても頭がいい」かもしれないよ、中国との戦争になったら濡れ手で粟でウハウハできるだろうからな。


◼️ジェフリー・サックス、イラクからウクライナまで、超党派の戦争支援が米国の債務危機を助長している 2023年5月24日

Jeffrey Sachs: Bipartisan Support of War, from Iraq to Ukraine, Is Helping Fuel U.S. Debt Crisis MAY 24, 2023

ウクライナに関して言えば、NATOをウクライナまで拡大しようという軍産複合体による圧力が続けば戦争になると、私たちは知っていたし、外交官たちも警告していた。しかし、そのことをアメリカ国民に伝えることはなかった。説明もしなかった。そして今日に至るまで、彼らはこの戦争が本当は何なのかを説明していない。


リビアについて考えてみよう。またしても嘘だ。説明もない。国連安全保障理事会違反だ。シリアについて考えてみよう。シリアの取り組み全体が米国の嘘であっただけでなく、オバマ大統領がCIAに命じてシリア政府を転覆させた作戦であったことすら、アメリカ国民には説明されていない。それは失敗したが、非常に高価で破壊的だった。


つまり、これらは選択の戦争であり、嘘の戦争なのだ。軍産複合体が後押ししている。両党のネオコンたちによって推進されている。ウクライナだけでなく、今度は中国との戦争だ。想像を絶する。世界が終わるかもしれない。しかし、これがワシントンで大人の議論とされるものにおける普通の言説であり、私の考えでは、まったく大人ではない。

When it comes to Ukraine, we knew — our diplomats knew and warned that the continued pressure by the military-industrial complex to expand NATO to Ukraine would provoke war. But they never told the American people that. They never explained it. And 'til this day they haven't explained what this war is really about.

You think about Libya. Again, lies. No explanation. Violation of the U.N. Security Council. You think about Syria. Not only was the whole Syrian effort a lie of the United States, it’s never even been explained to the American people that this was an operation that President Obama ordered the CIA to overthrow the Syrian government. It failed, but it was extremely costly and destructive.

So, these have been wars of choice and wars of lies. They are pushed by the military-industrial complex. They are pushed by neoconservatives in both parties. Now we have new drumbeats of war, not only — as if Ukraine was not devastating and threatening enough with nuclear annihilation, now we’re talking war with China. Unimaginable. It could end the world. And yet this is normal discourse in what passes for grown-up discussion in Washington, which is not grown-up at all, in my opinion.




◾️マイケル・ハドソン「私たちの富はすべてあなたから来ている」All Of Our Wealth Has Been Coming From You by MICHAEL HUDSON NIMA ROSTAMI ALKHORSHID interview July 12 2024

問題は、アメリカ、ドイツ、フランスの軍産複合体に支払われるこの資金は、いったいどこに使われるのか、ということだ。 そう、暗黙の了解として、我々は中国海峡で使うことができる


アジアでも使える。 だから日本と韓国をここに招き、ロシアを挑発して戦わせたように、中国と戦わせようとしているのだ


つまり、アメリカができる戦争とは、占領でも征服でもなく、ただ爆撃による破壊戦争だけなのだ。 それがテロリズムだ。 もちろん、アメリカはISISやイスラエル国防軍のようなテロリスト集団や、以前チェチェンやグルジアで大問題を引き起こそうとしたときにロシア南部に対して動員したような集団を支援することで、空爆をバックアップしている。

So the question is, all this money that is being paid to the military industrial complex of the US, Germany, France, where are they going to be used for? Well, the implication is, well, we can use them in the China Straits.


We can use them in Asia. That's why we've invited Japan and South Korea here to try to stir things up and really make China fight, just like we've provoked Russia to fight.


So the only kind of war that America can fight is a war of destruction, not occupation, not conquest, but just bombing. And that is terrorism. And of course, the Americans back up the bombing with supporting the terrorist groups like ISIS, or like the Israeli Defense Forces, or the groups, the kind of groups that they mobilized against the south of Russia before when they tried to spur great trouble in Chechnya, for instance, and Georgia.


というわけで日本の馬鹿インテリ批判とは別に、闇の日本(ディープステート)というべき金儲け第一主義の「かの賢き狐たち」批判をいくらなんでもそろそろ真に始めないと日本は終わっちゃうよ、ーー《かの狐など、怪きわざをなすことは、いかにかしこく巧なる人も、かけて及ぶべきに非ず、まことに神なれども、常に狗などにすら制せらるばかりの、微(いやし)き獣なるをや、……》(本居宣長『古事記伝』三)ーー、つまりは経済音痴の馬鹿インテリはもはや無視して、真の敵に焦点を絞る時期に来ているのではないか。


……………


※附記


なお「やむ得ず」ケネディジュニアの記事を掲げたが、彼自身、《私は親イスラエルであり、いつもそうだった[I am, and have always been, pro-Israel] 》と宣言している人物であり、さらにトランプーーオスロ合意自体を足蹴にし、ネタニヤフ政権のパレスチナ問題に関する強硬路線に迎合して、大使館を東エルサレムに移転した最悪の親イスラエル派ーーこのトランプとつるむことになったようで、イスラエルマネーのロンダリング受益者としての究極の「かの賢き狐」であることを疑わねばならない。





◾️アメリカの地政学的地位は崩壊しつつある、ジェフリー・サックス  2024年5月17日

America’s geopolitical position is crumbling By Jeffrey D. Sachs May 17, 2024

リクード党(党首ネタニヤフ)の戦術的信念は、米国はどんな状況でも常にそこにいるということだ。なぜなら、イスラエルロビー(ユダヤとキリスト教福音派の両方)と米国の軍産複合体は常にそこにいるからだ。リクードの賭けは過去に常に成功しており、彼らはそれが将来も成功すると信じている。確かに、イスラエルの暴力的過激主義はバイデンへの米国の若い有権者の支持を失わせるだろうが、もしそうなれば、それは単に11月のトランプの選挙勝利を意味するだけなので、リクードにとってはなおさら良いことだ。

Likud’s tactical belief is that the US will always be there, thick or thin, because the Israel Lobby (Jewish and Christian Evangelical alike) and the US military-industrial complex will always be there. Likud’s bet has always worked in the past and they believe it will work in the future. Yes, Israel’s violent extremism will cost Biden the support of America’s young voters, but if so, that will just mean Trump’s election in November, so even better for Likud.


◾️マイケル・ハドソン「警察国家の触手としての大学」2024年4月29日

Universities as Tentacles of the Police State By Michael Hudson

議会はイスラエルに莫大な補助金を与え、イスラエルはその一部を献金者に奉仕する政治家の選挙キャンペーンに再利用している。 これは、ウクライナが米国の「援助」を利用する際に、資金力のあるロビー団体を設立して顧客の政治家を支援するのと同じ方針である。

Congress gives enormous subsidies to Israel, which recycles some of this money back into the election campaigns of politicians willing to serve their donors. It is the same policy that Ukraine uses when it employs U.S. “aid” by setting up well-funded lobbying organizations to back client politicians.




なにはともあれ、現在の主人はマネーなのである。現在の政治批判するとき、人はみなそこから始めねばならない。

民主主義の極地は、「民意」という名の下に全体主義の形を取り、全体主義の極地は、国家間の境界を越えた超資本主義の形を取ります。

ここで、無主主義という観念を導入した方がいいと思います。今は民主主義が尖鋭化して全体主義になった状況を考えた方が世界を見易いですが、独裁者がいるかと問われれば、 いないでしょう。主人はマネーかもしれないんです。(古井由吉『新潮 45』2012 年 1 月号 片山杜秀との対談)




◼️ジャック=アラン・ミレールインタビュー「ラカンは資本主義の世界的支配を予見した」

Jacques-Alain Miller: “Lacan Foresaw the Global Domination of Capitalism”

8 August, 2022  Oscar Ranzani*

資本主義はどこにでもある。グローバリゼーションは資本のグローバル化である。代替案はない。あるいは、民主主義的資本主義と権威主義的資本主義との間の代替でしかない。Capitalism is everywhere. Globalisation is the globalisation of capital. There is no alternative. Or the alternative is between democratic capitalism and authoritarian capitalism. 

〔・・・〕

かつて、私的な会話の中で、私はラカンに中国で何が起こっているかについてどう思うか尋ねた。 1960年代のことだった。私はマオイストで、毛沢東が中国でやろうとしていることは全く前例のないことだと考えていた。するとラカンは私にこう答えた、「他のどこでもそうであるように、北京でも主人はマネーだ」。その予測と洞察において並外れたものだった。彼はすでに、未来は資本主義が世界を支配するという考えを持っていた。

Once, in a private conversation, I asked Lacan what he thought about what was happening in China. It was in the 1960s. I was a Maoist and I thought that there was something totally unprecedented that Mao was trying to do in China. And Lacan answered me: “In Peking, as everywhere else, the master is money”. It was extraordinary in its anticipation and lucidity. He already had the idea that the future was the domination of capitalism in the world.


ーー上にあるように、ラカンの娘婿ジャック=アラン・ミレールは、もともとはアルチュセールの元で学んだマオイストだった(彼の弟 Gérard Millerはさらにいっそう過激な毛沢東主義者である)。






民主主義は自らが資本主義に支配されていることを隠蔽しようとする。だが資本主義は覇権主義を支配し、その覇権主義は民主主義を支配している。これが先の遠藤誉さんの分析のラカニアン的観点である。

ボロメオの環において、想像界の環は現実界の環を覆っている。象徴界の環は想像界の環を覆っている。だが象徴界自体は現実界の環に覆われている。これがラカンのトポロジー図の一つであり、多くの臨床的現象を形式的観点から理解させてくれる。

the borromean knot, in which the circle of the Imaginary covers the circle of the Real. The circle of the Symbolic covers the Imaginary one, but is itself covered by the circle of the Real drawing of the knot: This is one of those Lacanian topological figures which enable us to understand a number of clinical phenomena from a formal point of view.(ポール・バーハウ PAUL VERHAEGHE, DOES THE WOMAN EXIST? 第二版、1999)


……………


唯一の親パレスチナ大統領候補ジル・スタインは民主党の民主主義を撲滅する政策よりは、トランプ・ケネディ組のほうがずっとマシだと言っているね。



そしてスコット・リッターーー、


あとは民主党の狐狸がなんらかの事件を起こして《アメリカ国家非常事態戒厳令》を発令し大統領選挙をなくすか否かだろうな