2016年3月19日土曜日

女たちへの切なさ、遣る瀬無さ

映像の本質は、内奥をもたず、完全に外部にある、という点にある。にもかかわらず、映像は、心の奥の考えよりもなおいっそう近づきがたく、神秘的である。意味作用はもたないが、しかし可能なあらゆる意味の深みを呼び寄せる。明示されてはいないが、しかし明白であり、セイレンたちの魅力と幻滅を生むあの現前=不在の性格をもつ。(モーリス・ブランショ『来るべき書物』)

…………

いやあ、まいっちまったよ
胸キュン連続だなあ
「戦前~戦後のレトロ写真」さんのアカウントに行き当って

このオレの感じってなんなんだろう




1975年だってよ
オレが原宿うろついたのは、1976年から数年だけど
いい女たちがたくさんいたなあの頃





いいねえバーのママって
90年前後に出入りした祇園のママそっくりだ

カウンターの向こうの
上品で匂いやかな女の微笑み
低く穏やかで親密な声
肌理の細かい象牙色の肌
切なさ、遣る瀬無さ、
沈んだ翳りのなかのつややかさ……





中学のときのオレの雌鹿ちゃんと同じ種族だなあ、これが1930年だって?
名前まで思いだしちゃったよ、石川美子さーん・・・

《朝礼で整列している時に、
隣りにいるまぶしいばかりの少女に
少年が覚えるような羞恥と憧憬と、
近しさと距離との同時感覚》(中井久夫)

ってのの起源の少女は小学生時代に数人いるが
その第一後継者だった

じつにブルマー姿がよく似合う少女だった。

私の母、アンリエット・ガニョン夫人は魅力的な女性で、私は母に恋していた。
急いでつけくわえるが、私は七つのときに母を失ったのだ。(……)

ある夜、なにかの偶然で私は彼女の寝室の床の上にじかに、布団を敷いてその上に寝かされていたのだが、この雌鹿のように活発で軽快な女は自分のベッドのところへ早く行こうとして私の布団の上を跳び越えた。(スタンダール『アンリ・ブリュラールの生涯』)





これかい、決まってんだろ、オレはストッキングフェチだよ

じつににおいがしてきそうな女たちだぜ
戦後2年目なんだから、ほとんどの男はクラクラしただろうよ
「蚊居肢」ってのは、もちろんこういった女たちが起源さ

スカートの内またねらふ藪蚊哉(永井荷風)

秋の蚊に踊子の脚たくましき(吉岡実)


みんなは盗み見るんだ
たしかに母は陽を浴びつつ
大睾丸を召しかかえている
……
ぼくは家中をよたよたとぶ
大蚊[ががんぼ]をひそかに好む(吉岡実「薬玉」)







ひどくエリート学生たちって顔してんなあ、オレの学生時代そっくりだ・・・
いやオレにそっくりじゃなくて、ソックリの女がいるってことさ
ひょっとして、あなた便秘気味じゃない?
だったらもっとそっくりだ


いやあ、実にオレは女たちへの愛とともに生きてきたんだ、いまさらながら