2016年3月21日月曜日

大いなる原初の白蓮とクロスキャップ

体操する少女のはるかなる視点で
わたしは矮小し(吉岡実)




いやあ、まいったな、また行き当たってしまった
もうやめようと思ったのに

で、この柔道教師なにみてんだろ、
エクスタシーとしての対象aには関心がないんだろうか?
穴とスカートの縁とのあいだのこの弁証法の中心を。

「デルタの泥土のなかで
花を咲かせるという
大いなる原初の白蓮」

少女は言葉を分泌することがない


…………






クロスキャップとは、穴が一つの点ーー無視できる・目に見えない点--に還元されたメビウスの帯である。それはまた、特殊な止め金のメビウスの帯への付加である。その止め金の名は、ラカンによって「a」と名付けられる。それは、二つの相互的な bilateral 特殊性をそれ自体に備えている。すなわち、クロスキャップを構成する中心点というだけでなく、メビウスの帯の二重の締め金である。いわば、穴と縁とのあいだのこの弁証法の中心である。(Lafont,Topologie lacanienne)





ピンポン球をスカートのなかへ
少女たちは隠したままだ

「ただ この子の花弁がもうちょっと
まくれ上がっていたら いうことはないんだがね」

ーー不思議な国のアリス





スカートの内またねらふ蚊居肢哉