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2023年6月11日日曜日

CIAへナチのリクルート

 

ダグラス・ヴァレンタイン(Douglas Valentine)という作家の動画翻訳が出回っていて、とても興味を惹かれる。とくに独ナチの陸軍少将ラインハルト・ゲーレン(Reinhard Gehlen)がなぜその活動追及を免れ西側陣営諜報機関の要員として厚遇されるようになったのか、に関わる説明が。


この動画自体は約一年前のもののようだが(➡︎YouTube :The CIA – 70 Years In Ukraine [With Douglas Valentine])、備忘録としてKumi_japonesaさんの邦訳をそのまま貼り付ける。



@Kumi_japonesa 10 June 2023


1/18

【米国作家CIAの話】


ダグラス・ヴァレンタイン氏:

第二次世界大戦後、共産主義が問題になりソ連が敵になった。第二次世界大戦直後にCIAがやったことの一つが多くのナチスと雇用契約を結ぶことだった。ナチスだった者がリサイクルされてCIAにリクルートされたのだ。


2/18

ナチスの特別な科学者フォン・ブラウンは米国のために働くこととなり、大陸間弾道ミサイルを開発した。ナチス時代の前歴は赦され多くのナチスが働くために米国に渡り、かつてナチス軍諜報機関の将校だったラインハルト・ゲーレンのような者までが東ヨーロッパにおける反ソビエト作戦を担当した。


3/18

ゲーレンのような者が西ベルリンとウクライナを含め、第二次世界大戦中にナチスの支部があった地域でのCIAの作戦の主要な実行者になった。彼がいたウクライナは人口のかなりの部分がファシストで反ソビエトの闘いが最も活発だったが、第二次世界大戦中の敵は米国だった。


4/18

それが大戦後はCIAの手先に変わった。CIAは70年間、ウクライナでファシストの活動家をせっせと育ててきた。

CIAが入って活動を始めた1948年からウクライナでは作戦を主導するCIAの要員とともに中継所が築かれていた。全ての作戦は何より反ソで進められ、ソ連崩壊後はそれが反ロシアに変わった。


5/18

75年間にわたって活発に運動が展開された蓄積があり、幅広い人脈が形成されていた。何十年も諜報機関が存在し、全てが反ロシア活動に従事してきた中で、今日の、主要メディアや政府が見解を変えたり、少しでもよく考えてみたり、ロシアと良い関係を築くのが容易でないのは当然だ。


6/18

NATO は今日に至るまでずっと、その存在意義はロシアを脅し、後退させ、最終的にはサボタージュを起こして腐敗させ、通商から排除することだった。CIA のウクライナにおける作戦は反ロシア活動の前衛部隊に仕立てることだ。近年のウクライナにおける出来事を見れば、この意味がわかるはずだ。


7/18

例えば、何十年もCIAは、欧米、西側諸国の思想や価値観に共感し、利益を共有する、ロシアと戦うウクライナの政治家や企業家たちを抱き込もうとし、彼らを雇って然るべき地位に就けて、銀行口座を開いてやり、準軍事的トレーニングを施してきた。


8/18

全ての部門で、全てCIAがやってきたことだ。ウクライナは反ロシア作戦の前衛部隊になった。

諜報レベルでいかに機能したか、親露政権を倒して反露親米政権を打ち立てたクーデター以降、CIAがどんな動きをしてきたのか、詳しいことは私の著書「犯罪集団CIA」に書いてある。


9/18

CIAは既に治安と軍事を押さえ、後にウクライナで親露派の市民を対象とする民兵組織を創設した。まるで南ベトナムやその他の、米国が占領した国々でやってきたのと同じだ。

それがウクライナの状況だ。米国はウクライナを占領したのだ。


10/18

ウクライナ政府は米国に支えられ、米国に資金供与され、米国によって主導されている傀儡政権なのである。

米国を支持する企業、軍、政治家はリッチになり、支持しない者たちはブラックリストに載せられ、攻撃対象となる。それが一言でウクライナの歴史と現在起きていることの基本的な要旨だ。


11/18

CIAは70年間の彼らの諜報作戦を通じて、これらの作戦の前衛になっている。


─ウクライナにおけるCIAの意図と目的、それに米国の介入はロシアを敗北させ、分割することですか?


おお、全くその通りだ。それにウクライナから天然資源や利用できるもの、取れるもの全てを奪うことだ。


12/18

それが資本主義だ。国家主義でもある。米国の国家主義者は商売人だから。CIAがクーデターを起こすとすぐに親米政権を樹立させ、ジョー・バイデンの息子はウクライナ最大の石油会社のトップになった。米国の企業家たちはあらゆる商業を我が物にしてハゲタカのように食い荒らした。


13/18

マフィアややくざのように奪えるものは全て奪う。それが今、彼らが、特に地下資源の産業があるウクライナ東部でやっていることだ。だから、激しい戦いになっている。

CIAは民間企業の中での彼らの活動を通して、そこから米国にとって利用できる全ての人々を群れにして連れて来ようとしている。


14/18

CIAの汚さは底なしだ。ロシア企業との関係を断ち切らせるために、どれだけ人々に脅威を与えるのか、どれだけ人々からカツアゲするのか、どんだけ人々を締め上げるのか、どんだけ人々を経済活動から閉め出すのか、どんだけ人が生きられない状況を作るのか、底が見えない。


15/18

今、起きていることは基本路線だ。ドンバスやそういった地域でロシアを支持するあらゆる人々を恐怖に陥れるために民兵を組織している。詳細を知るにはここ何年かの動きを遡って勉強してみることだ。そうすればより理解が深まるだろう。


16/18

CIAがいかにウクライナの治安当局と関係が深いかを知るには、本を読むことをお勧めする。クーデターを起こすや否やそうした治安機関を掌握し、標的となる人々のリストの作成を始め、監視対象となる人々に狙いをつけた。さらに、もっと進んだ人々は米国企業が欲しがる資源を牛耳っている人々だ。


17/18

彼らは、配管工や大工たちの後ろを歩くようなことはしない。大企業の後ろにくっつくのだ。

これがCIAのやったことだ。不法なやり方で米国の商売の利益につながる道をならし、不法なやり方で米国の方針に従う政権をウクライナに樹立したのである。


18/18

以上のことを、あなたの知らないし、メディアは伝えない。

一つ言い足しておくべきだろう。彼らは、今起きていることを充分予測していたが、誰にも教えなかった。


スペイン語字幕からの翻訳です。

こえぇ。こんな化け物に狙われたら、どうしたって逃げられない気がする。






 こういうのを読むとプーチンの演説の言葉を思い起こさざるを得ない、「信じられない、信じられないが事実です」を。



FABVOX 2120:プーチン大統領 ~ スターリングラード戦役80周年記念スピーチ (2023年2月2日) - Battle of Stalingrad 80th anniversary speech -(日本語字幕)



あるいはスコットリッターの言葉を。


◼️スコット・リッター「平和運動の地獄」 The Hell with the Peace Movement, Scott Ritter   2022/11/26

「平和」や「反戦」を自称する詐欺的な運動の現代の姿〔・・・〕。彼らの小さな青と黄色の旗がそれを証明している。彼らは公然と戦争を支持し、アメリカとヨーロッパの同盟国からウクライナに何十億ドルもの軍事支援を行うことを熱狂的に支持している。この支援は、ロシアとウクライナの紛争という肉挽き機を肥やし、何十万人ものウクライナ人を死に至らしめ、他の何千万もの人々、人間の紛争の火種に巻き込まれた一般市民にとっての苦悩の種とするだけだというのに、である。

「ウクライナと共に立ち上がる(I stand with Ukraine) 」は、いわゆる「平和運動」がなければ今頃は生きていたであろう何万人もの人々の墓碑銘となった。


はっきりさせておこう。ウクライナの側に立つということは、NATOの急激な拡大、主権国家の憲法上の権威を転覆させるための違法なクーデターを企てる外部勢力、そして国家的英雄に祭り上げられた大量殺人者の記憶を崇拝する白人至上主義のネオナチ超民族主義運動の後押しに立つということなのである。


あなた方は、殺人、レイプ、拷問を支持している。あなた方は、8年間にわたり一般市民を絶え間のない砲撃、女性や子どもを含む何千人もの人々の殺害を支持している。あなた方は、ジェノサイドのための盾として交渉による合意を利用する、偽りの外交を支持しているのだ。


要するに、あなた方は戦争を支持している。しかし、それを認める誠実さはない。なぜなら、正直なところ、あなた方は何も支持していないからだ。