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2024年9月14日土曜日

カザンBRICS首脳会議の成否の帰趨

 

◾️スコット・リッター「米国はロシアを攻撃する」

Scott Ritter : US to Attack Russia, in an interview with Judge Napolitano for Judging Freedom, September 11, 2024.

ロシアが大局的な戦略ゲームをしていることを皆に思い出してもらいたい。これらの新兵器が標的に対して解き放たれたところで、戦場での結果は何も変わらない。それが現実だ。


ロシアの仕事は少し難しくなるだろうか? そうだ。

プーチンとその政府にとって政治的に恥ずべきことだろうか? そうだ。


しかし今、プーチンはカザンに集中している。

10月末にBRICS首脳会議が開催されるタタールスタンの都市だ。ここはアメリカ、イギリス、ヨーロッパ、NATOの戦略的敗北が行われる場所だ。


BRICSの拡大には、トルコの可能性も含まれる。アゼルバイジャンが加盟を望んでいることもわかっている。マレーシア、ベネズエラ、エジプト、サウジアラビア、エチオピア、アラブ首長国連邦はすでに加盟している。

ルールに基づく国際秩序の敗北を告げる形で、世界が再定義されようとしているのだ。そしてもちろん、それこそがバイデン政権が言うところの、世界におけるアメリカの役割なのである。バイデン政権の最優先課題は、ルールに基づく国際秩序を守り、維持することである。


このサミットが実現すれば、アメリカは10月に敗北する覚悟はできている。サミットが開催されないようにする唯一の方法は、ロシアが現在発生している挑発行為に過剰反応することである。これは、ロシアに対する世界の印象という地政学的現実を根本的に変えることを意味しうる。


現在、ロシアは世界の大半から責任ある国家と見られている。しかし、ロシアが過剰に反応し、NATOに戦いを挑み、そうすることが正当化されるように紛争を拡大すれば、中国やインドを含む世界中の多くの人々が一歩引いて、『おっ、ちょっと待てよ』と言うかもしれない。


ロシアはそれを望んでいない。彼らはカザンを成功させるためにあまりにも長く、あまりにも懸命に働いてきた。ウラジーミル・プーチンはカザンを成功させるつもりだ。


ブリンケンがキエフにいるもう一つの理由は、プーチンがこのエスカレーションに過剰反応することはないだろうということを物知りの人々からアドバイスを受けているからだと思う。だから、政治的な目的のために、選挙期間中に『ウクライナの自衛を助けるためにできることはすべてやった』と言えるようにやってしまおうというわけだ。

I just want to remind everyone that Russia is playing a big-picture strategic game.

Nothing that happens in terms of the unleashing of these new weapons against targets will change the outcome on the battlefield. That’s the reality.


Will it make Russia’s job a little bit more difficult? Yes.

Will it be politically embarrassing for Putin and his government? Yes.


But right now, Putin is focused on Kazan.

That's the city in Tatarstan which will host the BRICS Summit near the end of October.

This is where the strategic defeat of the United States, Great Britain, Europe, and NATO takes place.


The expansion of BRICS could include the possibility of Turkey. We know Azerbaijan wants to become a member. Malaysia, Venezuela, Egypt, Saudi Arabia, Ethiopia, and the United Arab Emirates are already joining.


We are looking at the world redefining itself in a way that signals the defeat of the rules-based international order. And that, of course, is what the Biden Administration has been saying defines America's role in the world. The preeminent task of the Biden Administration is to defend and preserve the rules-based international order.


It's ready to get down and be defeated in October if this summit goes forward. One way to help the summit not go forward is for Russia to overreact to the provocations that are taking place.


This could mean doing something that fundamentally changes the geopolitical reality in terms of the world's impression of Russia.


Right now, Russia is seen as a responsible nation by the bulk of the world.


But if Russia overreacts, takes the fight to NATO, as it would be justified to do so, and expands the conflict, many people around the world, including China and India, may take a step back and say, 'Whoa, wait a minute.'


Russia doesn't need that.

They've worked too long and too hard to make Kazan a success, and it's going to be a success. Vladimir Putin is going to make sure it's a success.


I think that's another reason why Blinken is in Kiev because I think he has been advised by people that should know that Putin probably won't overreact to this escalation.


And so, for political purposes, let's get it done so that we can say during an election period, 'We did everything we could to help Ukraine defend itself.'"



しかしカザンのBRICS首脳会議自体、長距離ミサイルで攻撃されないのかね、少し前ドローン攻撃があったようだが。




そのカザン攻撃にも準備万端で備えているんだろうか。BRICS首脳が皆殺し?なんてことがないように。

プーチンは次のインタビューでは「余裕」の表情でーーあるいはポーカーフェイスでーー西側の長距離兵器について語っているように見えるが。



動画


◾️プーチン大統領ーーロシアを攻撃するために西側の長距離兵器を使用する見込みについての質問に対する応答

2024年9月12日

the answer by Russian President Vladimir Putin to a question about the prospect of using Western long-range weapons to strike Russia, September 12, 2024.


Source: t.me Kremlin_Russian

Официальный канал информационного портала Kremlin_Russian По вопросам сотрудничества —

Sep 13, 2024

Акичка@4mYeeFHhA6H1OnF

「概念のすり替えが試みられています。なぜなら、私たちはキエフ政権がロシア領土を攻撃することを許可するか禁止するかという問題について話しているのではありません。彼らは既に無人航空機やその他の手段を使って攻撃を行っています。


しかし、西側製の高精度長距離兵器の使用となると、まったく別の話です。事実、すでに述べたように、そしてどの専門家もこれを確認するでしょう(ここでも西側でも)、ウクライナ軍は西側製の現代的な高精度長距離システムで攻撃することはできません。できないのです。


これは、ウクライナが持っていない衛星データを使用することでのみ可能です ― これは欧州連合またはアメリカ、すなわちNATOの衛星からのデータだけです。これが第一点です。


第二点、そして非常に重要でおそらく決定的なのは、これらのミサイルシステムに対する飛行任務は、実際にはNATO諸国の軍人によってのみ実行され得るということです。ウクライナ軍人にはそれができません。したがって、ウクライナ政権にこれらの兵器でロシアを攻撃することを許可するかどうかの問題ではありません。問題は、NATO諸国が軍事紛争に直接関与するかどうかを決定することです。 この決定が下されれば、それはすなわちNATO諸国、米国、そして欧州諸国がウクライナ戦争に直接参加していることを意味します。これは彼らの直接的な関与です。そしてこれは当然、この紛争の本質、その性質を大きく変えることになります。


これは、NATO諸国、米国、そして欧州諸国がロシアと戦争をしていることを意味します。そして、もしそうであれば、この紛争の本質が変わることを考慮して、私たちは私たちに対して生じる脅威に基づいて、適切な決定を下すことになります。」

"There is an attempt to substitute concepts. Because we are not talking about allowing or prohibiting the Kiev regime to strike at Russian territory. It is already striking with the help of unmanned aerial vehicles and other means.

But when it comes to using high–precision long-range Western-made weapons, it's a completely different story. The fact is that, as I have already said, and any experts will confirm this (both here and in the West), the Ukrainian army is not able to strike with modern high-precision long-range systems of Western production. It can't do that. This is possible only with the use of satellite data, which Ukraine does not have — this is data only from satellites of either the European Union or the United States, in general, from NATO satellites. This is the first one.

The second, and very important, perhaps key, is that flight missions to these missile systems can, in fact, only be carried out by military personnel of NATO countries. Ukrainian servicemen cannot do this. And therefore, it is not a question of allowing the Ukrainian regime to strike Russia with these weapons or not to allow it. It's about deciding whether NATO countries are directly involved in a military conflict or not.

If this decision is made, it will mean nothing more than the direct participation of NATO countries, the United States, and European countries in the war in Ukraine. This is their direct involvement. And this, of course, significantly changes the very essence, the very nature of the conflict. This will mean that NATO countries, the United States, and European countries are at war with Russia. And if this is the case, then, bearing in mind the change in the very essence of this conflict, we will make appropriate decisions based on the threats that will be created to us."


もっともBRICS首脳が皆殺しになったら間違いなく世界は終わるだろうがね。


ーーこれは一年ほど前のFuture of Life Instituteによるシュミレーションのようだ➡︎YouTube:How would a nuclear war between Russia and the US affect you personally? 



他方、 BRICS首脳会議が成功したら、G7はもはや負け犬の集りにすぎなくなり、事実上お終いだろうからな。


◾️プーチンーードミトリー・キセリョフによるインタビュー

Vladimir Putin answered questions from Dmitry Kiselev.March 13, 2024 The Kremlin, Moscow

肝心なのは、このいわゆる「黄金の10億人」が、何世紀にもわたって、500年もの間、他の民族に寄生してきたということだ。〔・・・〕彼ら(西側のエリートたち)は何世紀にもわたって、腹を人肉で満たし、ポケットを金で満たしてきた。しかし、彼らは、吸血鬼の舞踏会が終わりに近づいていることに気付かなければならない。

The point is that this so-called "golden billion" has been practically parasitising on other peoples for centuries, 500 years.(…) They've spent centuries filling their bellies with human flesh and their pockets with money. But they must realise that the vampire ball is ending.

Она заключается в том, что этот так называемый золотой миллиард на протяжении веков, 500 лет, практически паразитировал на других народах.(…) Они привыкли столетиями набивать брюхо человеческой плотью, а карманы - деньгами. Но они должны понять, что бал вампиров заканчивается


◾️ラブロフ:於国際フォーラム「プリマコフ読書会」 2023年11月27日、

Foreign Minister Sergey Lavrov’s remarks and answers to media questions at the Primakov Readings International Forum, Moscow, November 27 2023

私たちは西側諸国の新植民地主義的本能を目の当たりにしている。 500年以上にわたってそうしてきたように、他者を犠牲にして生き続けたいという願望である。 この時代が終わろうとしていることは誰の目にも明らかだ。 彼らはそれを自覚している。

We are witnessing neo-colonial instincts in the West. There is a desire to continue living at the expense of others, as they have been doing for over 500 years. It is clear to everyone that this epoch is coming to an end. They are aware of that.



ところでWikipediaのカザンの項にはこうあるな、《カザンという地名の由来は定かでない。タタール語でカザン(qazan)とは、文字どおりには「ボイラー」「大鍋」という意味である。》


ちょっと不吉な名だな、鴎外=壽阿彌の《火勢強く左右より燃かかり候故、そりや釜の中よといふやうな事にて釜へ入候處、釜は沸上り、烟りは吹かけ、大釜故入るには鍔を足懸りに入候へ共、出るには足がかりもなく、釜は熱く成旁にて死に候事と相見え申候》という具合に「地球の大釜」を想起させるよ、、


壽阿彌の手紙には、多町の火事の條下に、一の奇聞が載せてある。此に其全文を擧げる。「永富町と申候處の銅物屋大釜の中にて、七人やけ死申候、(原註、親父一人、息子一人、十五歳に成候見せの者一人、丁穉三人、抱への鳶の者一人)外に十八歳に成候見せの者一人、丁穉一人、母一人、嫁一人、乳飮子一人、是等は助り申候、十八歳に成候者愚姪方にて去暮迄召仕候女の身寄之者、十五歳に成候者愚姪方へ通ひづとめの者の宅の向ふの大工の伜に御坐候、此銅物屋の親父夫婦貪慾強情にて、七年以前見せの手代一人土藏の三階にて腹切相果申候、此度は其恨なるべしと皆人申候、銅物屋の事故大釜二つ見せの前左右にあり、五箇年以前此邊出火之節、向ふ側計燒失にて、道幅も格別廣き處故、今度ものがれ可申、さ候はば外へ立のくにも及ぶまじと申候に、鳶の者もさ樣に心得、いか樣にやけて參候とも、此大釜二つに水御坐候故、大丈夫助り候由に受合申候、十八歳に成候男は土藏の戸前をうちしまひ、是迄はたらき候へば、私方は多町一丁目にて、此所よりは火元へも近く候間、宅へ參り働き度、是より御暇被下れと申候て、自分親元へ働に歸り候故助り申候、此者の一處に居候間の事は演舌にて分り候へども、其跡は推量に御坐候へ共、とかく見せ藏、奧藏などに心のこり、父子共に立のき兼、鳶の者は受合旁故彼是仕候内に、火勢強く左右より燃かかり候故、そりや釜の中よといふやうな事にて釜へ入候處、釜は沸上り、烟りは吹かけ、大釜故入るには鍔を足懸りに入候へ共、出るには足がかりもなく、釜は熱く成旁にて死に候事と相見え申候、母と嫁と小兒と丁穉一人つれ、貧道弟子杵屋佐吉が裏に親類御坐候而夫へ立退候故助り申候、一つの釜へ父子と丁穉一人、一つの釜へ四人入候て相果申候、此事大評判にて、釜は檀那寺へ納候へ共、見物夥敷參候而不外聞の由にて、寺にては(自註、根津忠綱寺一向宗)門を閉候由に御坐候、死の縁無量とは申ながら、餘り變なることに御坐候故、御覽も御面倒なるべくとは奉存候へ共書付申候。」


此銅物屋は屋號三文字屋であつたことが、大郷信齋の道聽途説に由つて知られる。道聽途説は林若樹さんの所藏の書である。


 釜の話は此手紙の中で最も欣賞すべき文章である。叙事は精緻を極めて一の剩語をだに著けない。實に據つて文を行る間に、『そりや釜の中よ』以下の如き空想の發動を見る。壽阿彌は一部の書をも著さなかつた。しかしわたくしは壽阿彌がいかなる書をも著はすことを得る能文の人であつたことを信ずる。(森鴎外『寿阿弥の手紙』)