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2025年6月18日水曜日

ブレジンスキーの自殺戦略

 

マイケル・フリン(Michael Flynn)は(ベン・ノートンの要約では)、《米国は、イランの政府を転覆させ、米国の世界支配を押し付け、中国を包囲するために、イスラエルの戦争を支援している》という意味合いのことを「告白」しているようだ。



でも、なんで今頃言うんだろ、巷間のナイーブな連中を「啓蒙」するためだけなんだろうか、いまだ「アメリカの大統領はディープステートのお飾りに過ぎない」ことがわかってないキャベツ頭の輩を。

別の言い方をすれば、この期に及んでも「イスラエルは単なる仮面であり、地域と世界における西側諸国の妄想的な覇権主義的野心の隠れ蓑である」ことを認知していないおバカたちの「啓蒙」だけなんだろうか。

私の知る限りでも、ベン・ノートンやぺぺ・エスコバルなどのマイケル・ハドソン組が繰り返し指摘してきた米国の戦略なんだがね。


◾️ペペ・エスコバル「公然な政策としてのガザジェノサイド: マイケル・ハドソンはすべての名を名付ける」2024年4月15日

The Gaza Genocide as Explicit Policy: Michael Hudson Names All Names

PEPE ESCOBAR • APRIL 15, 2024

ハドソン教授は、主要な点を結び付ける。「私が理解する限り、米国がイスラエルとともに行っていることは、イランと南シナ海へ向かうためのリハーサルです。ご存知のとおり、米国の戦略にはプラン B がありません。それには十分な理由があります。プラン A を批判する人は、チームプレーヤーではない (あるいはプーチンの操り人形である) と見なされるため、批判者は昇進できないとわかると去らざるを得ません。だからこそ、米国の戦略家たちは立ち止まって自分たちの行動を再考しようとしないのです。」

Prof. Hudson then connects the major dots: “As I understand it, what the U.S. is doing with Israel is a dress rehearsal for it to move on to Iran and the South China Sea. As you know, there is no Plan B in American strategy for a very good reason: If anyone criticize Plan A, they’re considered not to be a team player (or even Putin’s Puppet), so critics have to leave when they see that they won’t be promoted. That’s why U.S. strategists won’t stop and re-think what they’re doing.”


たぶん、マイケル・フリンのように引退したときのみ、米国の戦略の愚かしさをようやく告白できるようになるのだろうよ。世界の破滅に向かうしかない戦略のね。他方で、いまさら止めようもないという後悔を暗示しているのかも。ブレジンスキーの戦略ーー『世界のチェス盤:アメリカの優位性とその地政学的義務』1997年ーーは「自殺戦略」だったと。