だってよ、
アメリカのように高齢化がひどく低い国でもこれだからな、
だからなやっぱり世界一の高齢化比率国日本では、社会保障費抑制のために頑張って早く死んでもらわないとな、ーーという視点が出てきてもまったく不思議じゃないね。
ひょっとすると、多くの社会は、あるいは政府は、医療のこれ以上の向上をそれほど望んでいないのではないか。平均年齢のこれ以上の延長とそれに伴う医療費の増大とを。各国最近の医療制度改革の本音は経費節約である。数年前わが国のある大蔵大臣が「国民が年金年齢に達した途端に死んでくれたら大蔵省は助かる」と放言し私は眼を丸くしたが誰も問題にしなかった。(中井久夫「医学部というところ」所出1995年『家族の肖像』所収) |
この大蔵大臣はミッチーこと渡辺美智雄である(発言当時は大蔵大臣ではなく通産大臣)。 |
「二十一世紀は灰色の世界、なぜならば、働かない老人がいっぱいいつまでも生きておって、稼ぐことのできない人が、税金を使う話をする資格がないの、最初から」、こう言ったわけであります。渡辺通産大臣は、それ以外にも、八三年の十一月二十四日には、「乳牛は乳が出なくなったら屠殺場へ送る。豚は八カ月たったら殺す。人間も、働けなくなったら死んでいただくと大蔵省は大変助かる。経済的に言えば一番効率がいい」、こう言っておられます。(第104回国会 大蔵委員会 第7号 昭和六十一年三月六日(木曜日) 委員長 小泉純一郎君) |
近代政治学の祖であるマキャベリストならどうしたってこうなるよ、《一つの悪徳を行使しなくては、自国の存亡にかかわるという容易ならぬばあいには、悪徳の評判などかまわずに受けるがよい。》(マキャベリ『君主論』)
この悪徳を避けるためには、AI導入での生産性の向上とそれに伴うユニバーサルベーシックインカム(UBI)導入しかないんじゃないか。 もちろんAI導入で雇用が奪われる。資金力のある大企業の独占が起こる、超監視社会が訪れる、等の負の側面はあるが(➤中国顔認識システムの野外監獄)。ようするに大衆の家畜化がいっそう進むだろうがね。何はともあれグローバリストの猛禽たちは来るべき近未来に向けてニヤニヤしているに違いないね。 |
猛禽は幾らか憐憫の眼を向けながら、おそらく独り言を言うだろう、《俺たちは奴らを、あの善良な仔羊どもを毛ほども憎んでなんかいない。俺たちは奴らを愛してさえいる、柔らかい仔羊より旨いものはないからな》と。[daß die Raubvogel dazu ein wenig spöttisch blicken werden und vielleicht sich sagen: »wir sind ihnen gar nicht gram, diesen guten Lämmern, wir lieben sie sogar: nichts ist schmackhafter als ein zartes Lamm.« ](ニーチェ『道徳の系譜』第1論文13節、1887年) |