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2020年3月31日火曜日

間接的な殺人者




独ヘッセン州財務相(Thomas Schaefer)が自殺、新型コロナ対応で「深刻な悩み」2020. 3.31
ドイツ経済の中心地・中部ヘッセン州のトーマス・シェーファー財務相(54)が28日、州内の鉄道線路付近で、遺体で発見されました。フォルカー・ブフィエ同州首相は29日、自殺とみられると発表し、シェーファー氏が新型コロナウイルスの経済的影響への対処について「深刻な悩み」を抱いていたことを明らかにしました。
同州ウィースバーデンの検察当局も、シェーファー氏は自殺を図ったとの見方を発表しました。

ヘッセン州にはドイツの金融ハブであるフランクフルトがあり、ドイツ銀行やコメルツ銀行といった主要行が拠点を構えます。ECB=欧州中央銀行の本部もフランクフルトにあります。
シェーファー氏は10年にわたりヘッセン州財務相を務め、高い人気と評価を集めていました。ブフィエ氏と共にアンゲラ・メルケル首相率いる中道右派キリスト教民主同盟(CDU)に所属し、次期州首相と目されていました。妻と2人の子どもがいます。
ブフィエ氏は録画された動画声明の中で、動揺を隠しきれない様子でシェーファー氏について、ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)による経済的影響への対応に追われる企業や労働者を支援するため「昼夜を問わず」働き続けていたと語りました。




財政的には日本に比べ格段に優れているドイツでもこのようなことが起こるのだから、とっても財政音痴らしき庶民の味方の正義派諸君は「なぜ欧州諸国と同じようなコロナ対策資金援助ができないんだ!」などと闇雲に叫び続けて、間接的な殺人者にならないよう気をつけなくちゃな。










コロナ債めぐりEUの南北分裂深刻化 イタリアの要求、ドイツやオランダが拒否  時事通信 2020年03月30日
【ブリュッセル時事】新型コロナウイルスまん延に伴う経済的打撃にどう対応するか、欧州連合(EU)の南北分裂が深刻化している。イタリアなどが求めたEU共通の「コロナ債」をドイツやオランダが拒否。イタリアのEU不信が強まっている。

 「この未曽有の困難に立ち向かえないなら、欧州という建物全体が存在理由を失う」。コンテ伊首相は28日付の伊紙ソレ24オレでEUの「連帯欠如」に強い不満を訴えた。

 毎日数百人規模の死者を数え影響が甚大なイタリアやスペインは「コロナ債」などと呼ぶ共通債の発行を要求。EU全体で協力して対策資金を調達すべきだと主張している。

しかし、26日のEUテレビ首脳会議では、イタリアなど南欧各国の財政規律の緩みを懸念するドイツやオランダが反対。債務危機対策基金「欧州安定機構(ESM)」活用でも折り合えず結論を持ち越した。

 伊各紙は「醜い欧州」(レプブリカ)、「合意しなければ欧州の計画は終わり」(コリエレ・デラ・セラ)と一斉に非難、失望が広がった。昨年まで連立政権の一角だった極右政党「同盟」のサルビーニ前内相は「必要なら(EUに)別れを告げる」とEU離脱論に踏み込んだ。

 一方、オランダのルッテ首相は「他の多くの国も反対している」と主張。コロナ債は、経済的に裕福な北部の国々が南欧の借金を肩代わりする財政移転につながり「一線を越える」と譲らない。

しかし、オランダ政府の姿勢には、ポルトガルのコスタ首相が「EUの精神を損ねる」と反発。フランスのマクロン大統領も「連帯なしにこの危機は乗り切れない」と諭している。

 欧州経済の南北格差は、過去の債務危機で表面化。問題点は繰り返し議論されてきた。解決できないでいた課題が、ここへ来てまた噴き出した。

 亀裂が深まる中、フォンデアライエン欧州委員長は28日夜、EUの次期中期予算(2021~27年)に新たな経済対策を盛り込むことを急きょ提案した。ただ、事態打開につながるかは不透明だ。


要するに放漫財政国イタリアやフランスなどがーー日本にくらべればその放漫ぶりはかわいいもんだがーードイツなどの財政規律を苦労して是正してきた国にたいして「コロナ債」で連帯してくれと要請しているんだが、ドイツなどは「そんなの御免蒙るよ」と応答しているということになる。







で、日本はEU の亀裂なんかほっておいて、このコロナ危機に際して、世界で最も高い水準にある借金国日本の一員として「連帯」しなくちゃな。