コノミキハ
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ワガミキナラズ
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クシノカミ
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トコヨニイマス
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イハタタススクナミカミノ
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カムホキホキクルホシ
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トヨホキホキモトホシ
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マツリコシミキゾ
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アサズオセ
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ササ
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ーー「カムホキホキクルホシ/トヨホキホキモトホシ」なんてうっとりしちゃったよ
天天读书网 古事记-4
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此御酒者 非妾所釀
其釀此酒者 乃居常世國 為石神而立 少名毘古那神是也
其賀汝而狂舞 迴繞酒甕舞蹈 因以釀造 是而獻上 是願君盡飲
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此の御酒は
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吾が神酒ならず
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神酒の司
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常世に坐す
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石立たす
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少御神の
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神壽ぎ壽ぎ狂ほし
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豐壽ぎ壽ぎ廻し
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獻り來しみ酒ぞ
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涸ず飮せ
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ささ
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(折口による)
で「カムホキホキクルホシ/トヨホキホキモトホシ」ってのはこういう感じだな、
実に美しい。いろいろ眺めてみたがこれが一番よい。巫女の痙攣と表したくなる。覗姦感覚を与えてくれるのもよいとはいえ、なによりもまず、身体の脈動、首の仰け反り、手の表情、若々しい肌、さらにいえばこの少女の清潔感に魅了される。
自慰は本質的に自体性愛的である[Masturbation is essentially auto-erotic](ポール・バーハウ『孤独の時代の愛 Love in a Time of Loneliness』1998)
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自体性愛Autoerotismus。…性的活動の最も著しい特徴は、この欲動は他の人andere Personen に向けられたものではなく、自らの身体 eigenen Körper から満足を得ることである。それは自体性愛的 autoerotischである。(フロイト『性理論三篇』1905年)
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男の自慰とはどこか滑稽感がある、ーーとボクが感じるのは男のせいだろうか。
15歳から16歳ぐらいのあいだは1日3回ぐらいやっていたが(?)、あの最も元気のよい時期でも彼女のような享楽を得ることは決してなかった。
フロイトの自体性愛とはラカンの享楽である。
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ラカンは、享楽によって身体を定義するようになる Lacan en viendra à définir le corps par la jouissance。より正確に言えばーー私は今年、強調したいがーー、享楽とは、フロイト(フロイディズムfreudisme)において自体性愛auto-érotisme と伝統的に呼ばれるもののことである。…ラカンはこの自体性愛的性質 caractère auto-érotique を、全き厳密さにおいて、欲動概念自体 pulsion elle-mêmeに拡張した。ラカンの定義においては、欲動は自体性愛的である la pulsion est auto-érotique。(J.-A. MILLER, L'Être et l 'Un, 25/05/2011)
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このジャック=アラン・ミレールの言っていることは次の3文を読めば確認できる。
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われわれは口唇欲動 pulsion oraleの満足と純粋な自体性愛 autoérotisme…を区別しなければならない。自体性愛の対象は実際は、空洞 creux・空虚 videの現前以外の何ものでもない。…そして我々が唯一知っているこの審級は、喪われた対象a [l'objet perdu (a)) ]の形態をとる。対象a の起源は口唇欲動 pulsion orale ではない。…「永遠に喪われている対象 objet éternellement manquant」の周りを循環する contourner こと自体、それが対象a の起源である。(ラカン、S11, 13 Mai 1964, 摘要)
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例えば胎盤は、個人が出産時に喪なった己れ自身の部分を確かに表象する。それは最も深い意味での喪われた対象を象徴する。le placenta par exemple …représente bien cette part de lui-même que l'individu perd à la naissance, et qui peut servir à symboliser l'objet perdu plus profond. (ラカン, S11, 20 Mai 1964)
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享楽の対象は何か? [Objet de jouissance de qui ? ]。…それは、喪われた対象 objet perdu である。(ラカン、S17、14 Janvier 1970)
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彼女は自慰することによって、たんなる腰の奥の力の圧力抜きではなく、永遠に喪われている享楽の対象の周りを循環していると言ってみたくなる。男にはこれは決してない。
ここでは自慰ばかり強調したが、より厳密な意味での「自体性愛=享楽」については、「すべての愛の関係の原型」を参照されたし。