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2021年9月27日月曜日

クラシックファンの終わり

 惚れ惚れするなあ、

■Lucas Debargue - Milosz Magin - Nostalgie du Pays

ルーカス・デバルグは1990年生まれか、これからはピアニストは、彼は作曲家でもあるが、デバルグきいといたらいいんじゃないかね、彼は練習なんかほとんどしてないから、ミスタッチのたぐいは多いけどさ。シューベルのD664のとくにアンダンテなんてメロメロになっちまったよ。晩年のシューベルトもいいけど、まずはこのアンダンテをどう弾くかだな、一番よくわかるよ、ピアニストの力が。


もうひとりのボクの密かな若い愛人セルゲイ・カスパロフ Sergey Kaspro は何歳だっけな。1979年生まれか、若い若いと思ってたけどもう四十過ぎか。彼はデバルグほどには売れるタイプではまったくないけどーーいわゆるオタクだな、とってもーー、セルゲイのスカルラッティは絶品だよ。過去の偉大な演奏家が残した録音がかすんでいくね。ハスキルぐらいだな、残るのは。

■Sergey Kasprov - Scarlatti, Sonatas K.87, K.319, K.380, K.17

とくに二曲目のK319 の入り方! 死ぬなあ、彼以外にだれもこんな風にできない。

こっちは最近の演奏だ ➡︎Scarlatti K69, K268, K213

冒頭のK69なんて宙を舞ってるよ、ゆらめく閃光だ。そしてK 213は彼の定番。二回目のテーマ、その究極のピアニッシモの死の静謐。こんなのが2ヶ月前にアップされてまだ70回ほどしか視聴されてないんだからな、終わってるよ、クラシックファンてのは。耳がないのさ。