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2023年7月7日金曜日

世界のコモンセンス「米国はならず者」とそう思っていない日本国民

 


➡︎邦訳動画


この原動画はYoutubeにも落ちているね、


◼️INTERVIEW: John Mearsheimer On US Power & the Darkness Ahead for Ukraine 2023/07/01

ミアシャイマー)世界中の人々が、米国はならず者のように振る舞っていると考えている。

People all over the planet think that the US behaves like a thug most of the time. 




厄介なのは日本国民だね、米国はならず者ではなといまだ思い込んでいる連中がウジャウジャいるからな。私が問い続けているのは、なぜ日本は世界に際立ってそうなのか、ということだ。



それとは別に、そもそも一極集中の覇権主義とは、ならず者主義かもしれないよ。


用語の混乱を避けるため、私は、欲動が満足させられえない事態を「拒否」Versagung、この拒否が制度化されたものを「禁令」Verbot、そして、この禁令から生まれる状態を「不自由」Entbehrungと呼ぼうと思う。

われわれは、大多数の人々が外的な強制を加えられてはじめて――つまり、外的な強制が実効を持ち、ほんとうに外的な強制が加えられる心配がある場合にだけーー文化の側からのこの種の禁令に服従していることを知って、意外の感に打たれ、また憂慮に満たされるのだ。このことは、すべての人間が同じように守らねばならぬとされている文化の側からのいわゆる道徳的要求にもあてはまる。 人間が道徳的に信用ならない存在だとされる場合の大部分はこの事例に属する。〔・・・〕

罰せられはしないということが分かれば、自分の物欲、攻撃衝動、性欲などを満足させてはばからず、嘘や詐欺や中傷で他人を傷つけることを平気でする文化人種はそれこそ数えきれない[Unendlich viele Kulturmenschen… , versagen sich nicht die Befriedigung ihrer Habgier, ihrer Aggressionslust, ihrer sexuellen Gelüste, unterlassen es nicht, den anderen durch Lüge, Betrug, Verleumdung zu schädigen, wenn sie dabei straflos bleiben können]。おそらくこれは、人類が文化を持つようになっていらいずっと長くつづいてきた状態なのだ。(フロイト『ある幻想の未来』第2章、1927年)


人間は、せいぜいのところ他人の攻撃を受けた場合に限って自衛性向が働く、他人の愛に餓えた柔和な動物なのではなく、人間が持って生まれた欲動にはずいぶん多量の攻撃性向も含まれている[der Mensch nicht ein sanftes, liebebedürftiges Wesen ist, das sich höchstens, wenn angegriffen, auch zu verteidigen vermag, sondern daß er zu seinen Triebbegabungen auch einen mächtigen Anteil von Aggressionsneigung rechnen darf. ]


したがって、われわれにとって隣人は、たんにわれわれの助手や性的対象たりうる存在であるばかりでなく、われわれを誘惑して、自分の攻撃性を満足させ、相手の労働力をただで利用し、相手を貶め・苦しめ・虐待し・殺害するようにさせる存在でもあるのだ。人間は人間にとって狼である[Homo homini lupus]といわれるが、人生および歴史においてあらゆる経験をしたあとでは、この格言を否定する勇気のある人はいるだろうか。

通例この残忍な攻撃性は、挑発されるのを待ちうけているか、あるいは、もっと穏やかな方法でも手に入るような目的を持つある別の意図のために奉仕する。けれども、ふだんは阻止力として働いている反対の心理エネルギーが不在だというような有利な条件に恵まれると、この攻撃性は、自発的にも表面にあらわれ、自分自身が属する種族の存続する意に介しない野獣としての人間の本性を暴露する。民族大移動、フン族――ジンギス・カーンおよびティームールにひきいられたモンゴル人―― の侵入、信心深い十字軍戦士たちによるエルサレムの征服などに伴って起こった数々の残虐事件を、いや、さらに最近の世界大戦の身の毛もよだつ事件まで を想起するならば、こういう考え方を正しいとする見方にたいし、一言半句でも抗弁できる人はあるまい。

(フロイト『文化の中の居心地の悪さ』第5章、1930年)



たとえば噂の「ルールに基づく国際秩序」だね、これはならず者秩序に他ならない。


◼️「ルールに基づく国際秩序」にルールと秩序の居場所はない

No place for rules and order in the 'rules-based international order'

Xin Ping 18-Oct-2022

米国が喧伝する「ルールに基づく国際秩序」は、暴力と弱肉強食を礼賛する秩序である。米国は自国の強さを語り続け、柔軟な筋肉に喜びを感じている。240年以上の歴史の中で、224年以上戦争をしており、残りの16年は戦争を仕掛けることに忙しかった。ほとんどすべてのホットスポット問題で、米国は軍事的圧力をかけ、戦争を煽り、外交交渉を妨害することに熱心である。イェール大学のデビッド・ブロムウィッチ教授は、「規範は、米国が或る瞬間に望むものから生まれる...」と率直に述べている。「私たちは最も軍国主義的な国である。自国を武装化するために使えるエネルギーをすべて使って、他国民が互いに殺し合うのを助けるために武器を売っている」。

The "rules-based international order" touted by the U.S. is an order that venerates violence and the law of the jungle. The U.S. keeps talking about its position of strength and enjoys flexing muscles. The country was at war in more than 224 years throughout its over 240 years of history, and in the remaining 16 years it was busy starting one. On almost all hot-spot issues, the U.S. is keen on exerting military pressure, war-mongering and sabotaging diplomatic negotiations. Yale University professor David Bromwich said bluntly that "the norms come from what the U.S. desires at a given moment... We are the most militarized of nations. With all the energy we can spare from arming ourselves, we sell weapons to help other people kill each other."



◼️解放軍報「アメリカの二重基準「ルール」は世界が乱れる源」(中国語原題:"美式"规则"成世界乱源|一,言行相悖虚成性") 鈞声署名論評 2022年7月4日

骨の髄まで染み渡った「アメリカ的二重基準」の症状がまた発作を始めた。ブリンケンの最近の演説は、中国が世界秩序の「もっとも深刻な長期的挑戦」であると公言した。しかし、まともな眼力のある人であるならば、国内法を国際法に優先させ、国際ルールに関しては自分の都合に合えば使い、合わなければ捨てるアメリカこそが国際秩序を乱す最大の原因であることを見て取ることだろう。


アメリカの政治屋にとって、「国際ルール」というモノサシは他人を計るもので自分を規制するものではない。「ルールに基づく国際秩序」なるものも、アメリカ以下の少数の国々が勝手に決めたものに過ぎず、守ろうとするのはアメリカ主導の「秩序」であって、私利をむさぼることこそが真の目的である。長期にわたるアメリカのこのような行動は、世界の政治経済秩序を深刻に破壊し、グローバルな安全と安定を脅かすに至っている。〔・・・〕

アメリカがかくも厚顔無恥で、平然と二重基準に訴えるのは、本を正せば、「アメリカだけは特別・例外」という覇権思想が脳みそに巣くっているためだ。その本質は自己優越論であり、アメリカは他の国々とは違い、「偉大であることが運命づけられ」、「世界を導かなければならない」ということにある。しかし、歴史が証明しているとおり、このイデオロギーは虚妄であるだけに留まらず、極めて有害でさえある。アメリカの著名な経済学者ジェフリー・ザックスは著書『新しい外交政策:アメリカの例外主義を超えて』の中で次のように指摘している。すなわち、各国の利益は密接に関わり合い、運命を共にしており、歴史上のいかなる時にも増して国際協力を強め、人類社会が直面するリスクと挑戦に共同で対処するべき時に、アメリカ政府は独り我が道を行き、勝手に国際ルールを破壊している。これは「アメリカ例外主義」の表れであり、自らを深刻に害し、世界にとっては非常に危険なことである。


事実が証明しているとおり、二重基準を奉じ、「アメリカは特別・例外」を行うアメリカは「ならず者国家」になるだけである。真のスタンダードに対しては、世人の胸の内には一定のはかりがある。アメリカには以下のことを勧告する。「二重基準」をやめ、国際的に公認されたルール及びスタンダードを遵守する正しい軌道に戻ることだ。さもなければ、国家のイメージを台無しにし、国際的信用が完全に失われるだけである。


もっとも中国が覇権を獲得したら、ならず者国家にならない保障はまったくない。これが先に掲げたフロイトの言っていることだ。