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2023年10月6日金曜日

プーチン発言ーーヴァルダイ国際討論クラブ(2023年10月5日)


◼️タマホイ@Tamama0306

2023年10月5日 ヴァルダイ国際討論クラブ

プーチン大統領の発言簡易まとめ   

12:19 AM · Oct 6, 2023


我々はクリミアとセヴァストポリの住民の支援に従事している、(ウクライナのような)『ナチスの精神に基づく民族浄化』で脅迫しなかったし、ドンバスを爆撃で征服しようとしたこともなかった


私たちは今、新しい世界を築くという課題に直面している

この20年は世界秩序崩壊の時代だった


人類の地球規模の問題には集団的な解決策が必要であり、『利己主義』と『自惚れ』は行き詰まることになる


世界は第二次世界大戦から教訓を得ていたと思っていた

私たちは『覇権への道』は紛争につながると警告したが、アメリカとその取り巻きの国々はその道へ進んだ


西洋の歴史は終わりのない拡大の記録であり、巨大な金融ピラミッドである

西側諸国の傲慢さは常軌を逸している


西側諸国の繁栄は、主に『地球全体の強奪』と『際限のない拡大』によってもたらされた

私たちは絶えず増大する軍事的・政治的圧力に対応することを余儀なくされた


私たちはウクライナでいわゆる戦争を始めたわけではない

特別軍事作戦は、西側諸国が10年間にわたって繰り広げてきた戦争を終わらせることを目的としている

西側諸国はあらゆる境界線を越えた(ルールや国際法を破った)が無駄に終わった

西側諸国は常に敵を必要としている

それは覇権国としての内部統制に必要なことだ


ウクライナ危機は領土紛争ではない

ロシアは世界最大の領土を持っている

私たちはまだ、シベリア、東シベリア、極東を開発する必要がある


『西側エリートは自分たちに従わない全ての人を敵に仕立て上げる』


独立して行動し、自国の利益のために行動する者は誰であっても西側諸国に排除される対象となる


西側諸国は国際法を自分たちの都合の良いものに置き換えようとしている

私たちはそれに従って生きなければならないらしい、どんなルールだ?

国連憲章は一度ゴミ箱行きにするべきだろう


米国はヨーロッパに経済路線を押し付けている

現実を直視してほしい、植民地主義の時代はもう終わった

そして、もう二度とそうはならない


世界の統一は現代世界にとって異質なことだ

各国は独自の発展の道を進みたいと考えている

ロシア文明を分割することはできない

ますます多くの国が自国の利益とニーズ、アイデンティティーを認識し始めている

世界は、国家と文明の相乗効果に向かって進んでいるのだ


西側諸国は妥協という言葉を知らない

何としてでも自分たちの利益を押し通したいと考えている

それがどういう結果をもたらすか、観察しましょう

私たちは世界の多様性が発展の基盤になることを望みます


『(たぶんアメリカの)選挙の後には国内の政治的変化が起こり、全く逆のことが押し進められるだろう』


私たちは全ての人のための正義を支持します

搾取の時代は過去のものです

私たちは平等を支持します

自分のニーズを他人に依存させるつもりはありません


ロシアはこれまでも、これからも世界システムの基盤の一つである

『誰にも世界を支配する権利はない』

私たちは多極世界が確立されると確信しています

未来の世界は、集団決定の世界だ


ロシアは全ての国と建設的な交流を行う用意があるが、独裁主義を主張する者には厳しい対応をする


文明とは、まず人間である

ロシアには多様性があり、誰も障壁を作らない開かれた世界に住みたいと考えている


『私たちは伝統と価値観を守ります』


アメリカはより多くの紙幣を印刷するでしょう(ウクライナの支援もあるので)

アメリカにとって紙幣を印刷してばらまくのに何の抵抗もない

コロナ期間中には9兆ドル以上印刷している


欧州の経済状況はアメリカよりもはるかに悪く、主要経済は停滞している

欧州の多くの生産拠点は閉鎖され、アメリカに移転している


ロシアは今年の第三四半期には財政黒字になる予想

失業率も3%という記録的な数字になっており、経済の再構築が始まっている

ガスと石油の収入は減少したが、それでも+3%だった

主な成長は製造業で、ガスと石油以外では+43%だった

非友好国が導入した制裁後に生じたすべての問題を克服した


欧州は経済を犠牲にし、国民の状況をさらに悪化させることでのみウクライナを支援することができる


反転攻勢が始まって以来、ウクライナ軍は9万人の兵士と557台の戦車を失った


正気であればロシアに核戦争を挑まないだろう

もし挑んだ場合は生き残りがいなくなる

もしかすると、核実験禁止条約から離脱するかも


カナダ議会で演説したナチスの退役軍人は悪党だ

カナダはウクライナ軍とナチスを同列に置いた

つまり、非ナチス化という我々の目標を認識していることを意味する

カナダ議会が、ヒトラーとその手下たちがロシアと戦ったことを知らないとしたら、ただの愚か者だ

私たちの共通の目標はウクライナの非ナチス化である


続く…


ゼレンスキーがカナダ議会でナチスに拍手したとき、ホロコーストは決して起きなかったとでも思ったのだろうか?


ヨーロッパの主権がなくなったことは多くのヨーロッパ人が認めている

私たちはヨーロッパと手を切るつもりはないし、何かを押し付けるつもりもない


ロシアは衰退しつつある欧州市場から離れ、アジアを含む成長市場へ移ろうとしている


ノルドストリーム爆破の前にバイデンはロシアのエネルギー供給を阻止するためのあらゆる手段を講じると発言していた

ノルドストリーム爆破事件は国際テロ行為と呼ばれたが、なぜかロシアは捜査への参加を許されなかった

ノルドストリームを弱体化させることでどこが利益を上げることができるのか?

『アメリカ』だ


(たまにロシアが爆破したという陰謀論を言う人がいますが、わざわざ危険を犯して爆破しに行かなくても、元栓閉めればいいだけなので…)


ロシアは西側へのガス輸送の際に通過するウクライナに、紛争中だが手数料を払っている、相手国に対する義務を果たしている


ウクライナでの紛争(内戦)は2014年に始まったが、日本はそれに気付かないことを選んだ


(日本が苦境に立たされていることについて)

日本に対して制裁を課したのはロシアではない、日本がロシアに対して制裁を課したのだ

しかし、私たちは対話の用意があります


日本が国交正常化に率先して取り組めば、ロシアは協力する用意があります


ロシアはウクライナのEU加盟には反対しないが、NATO加盟には断固反対する


EU加盟はウクライナ経済に悪影響になるだろうというヤヌコビッチ元大統領の発言は完全に正しかった

今日のウクライナ経済は、もはや外部支援なしでは存続できない

ウクライナから軍事支援を剥奪すれば、1週間以内に消滅するだろう


ドイツの野党が台頭しているのは、与党が誰もドイツの利益のために戦わないからだ


NATOはアメリカの外交政策の一部である


BRICSは単一通貨を作る必要はないが、統一された決済システムを確立し、各国通貨での決済に切り替える必要がある


今日のロシアの強さは主権を強化したおかげである

ロシア国民の335,000人が国防省との契約に署名した

ワグネルの元兵士数千人も契約を結んだ


最後は『多極化世界の到来は避けられない』という言葉で締めくくりました



➡︎英語版、Valdai International Discussion Club meeting, October 5, 2023


今回のスピーチの核心のひとつとして《目を開き、西欧の植民地的思考から脱却する時だ 》という要約が流通している。


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これは、具体的には次の箇所である(機械翻訳)。


〔・・・〕人為的な地政学的結びつきが世界に押し付けられ、アクセス制限のあるブロックが作られている。NATOの積極的な拡大政策が何十年も続けられてきたヨーロッパでも、アジア太平洋地域や南アジアでも、オープンで包括的な協力体制を破壊しようとしている。ブロックに基づくアプローチは、スペードをスペードと呼ぶなら、個々の国家の権利を制限し、独自の道を歩む自由を制限し、義務という「檻」の中に追い込もうとしている。ある意味で、これは明らかに主権を一部奪うことであり、多くの場合、安全保障の分野だけでなく、他の分野(主に経済)でも自国の解決策を強制することになる。これについては今さら説明する必要はない。必要であれば、冒頭の挨拶のあとの討論で詳しくお話ししましょう。

Artificial geopolitical associations are being forced onto the world, and restricted-access blocs are being created. We see this happening in Europe, where an aggressive policy of NATO expansion has been pursued for decades, in the Asia-Pacific region and in South Asia, where they are trying to destroy an open and inclusive cooperation architecture. A bloc-based approach, if we call a spade a spade, limits individual states’ rights and restricts their freedom to develop along their own path, attempting to drive them into a “cage” of obligations. In a way, this obviously amounts to the dispossession of part of their sovereignty, often followed by the enforcement of their own solutions not only in the area of security but also in other areas, primarily the economy, which is happening now in relations between the United States and Europe. There is no need to explain this now. If necessary, we can talk about it in detail during the discussion after my opening remarks.


このような目標を達成するために、彼らは国際法を「ルールに基づく秩序」に置き換えようとしている。それがどのようなルールであり、誰が考案したものなのかは定かではない。単なる戯言だが、彼らは何百万もの人々の心にこの考えを植え付けようとしている。"ルールに従って生きなければならない"。どんなルールだ?

西洋の "仲間 "たち、特にアメリカの仲間たちは、ただ恣意的にルールを決めているわけではない。これらはすべて、あからさまにマナーの悪い、強引なやり方で行われ、表現される。これも植民地的メンタリティの現れである。"しなければならない"、"義務がある"、"真剣に警告している"。


To attain these goals, they try to replace international law with a “rules-based order,” whatever that means. It is not clear what rules these are and who invented them. It is just rubbish, but they are trying to plant this idea in the minds of millions of people. “You must live according to the rules.” What rules?

And actually, if I may, our Western “colleagues,” especially those from the United States, don’t just arbitrarily set these rules, they teach others how to follow them, and how others should behave overall. All of this is done and expressed in a blatantly ill-mannered and pushy way. This is another manifestation of colonial mentality. All the time we hear, “you must,” “you are obligated,” “we are seriously warning you.”


そんなことをするのは誰だ?他人に警告する権利があるのか?これには驚かされるばかりだ。このようなことを言う人たちは、傲慢さを捨て、自分たちの目的と利益を完璧に理解している国際社会に対してそのような振る舞いをするのをやめるべきだし、植民地時代のような考え方を捨てるべきなのではないだろうか?目を覚ませ、この時代はとっくに終わっていて、もう二度と戻ってこない。

何世紀もの間、このような振る舞いは、ひとつのこと、つまり、戦争を正当化するために生み出されたさまざまなイデオロギー的・準道徳的な正当化とともに、大きな戦争を繰り返すことにつながってきた。今日、これは特に危険である。ご存知のように、人類は地球全体を簡単に破壊する手段を持っており、継続的なマインド操作は、その規模が信じられないほど大きく、現実感を失わせる。この悪循環から抜け出す道を探さなければならないのは明らかだ。私の理解では、友人や同僚の皆さんは、バルダイ・クラブの会場でこの重要な問題に取り組むためにここに来られたのです。


Who are you to do that? What right do you have to warn others? This is just amazing. Maybe those who say all this should get rid of their arrogance and stop behaving in such a way towards the global community that perfectly knows its objectives and interests, and should drop this colonial-era thinking? I want to tell them sometimes: wake up, this era has long gone and will never return.

I will say more: for centuries, such behavior led to the replication of one thing – big wars, with various ideological and quasi-moral justifications invented to justify these wars. Today this is especially dangerous. As you know, humankind has the means to easily destroy the whole planet, and ongoing mind manipulation, unbelievable in terms of scale, leads to losing a sense of reality. Clearly, a way out should be sought from this vicious circle. As I understand it, friends and colleagues, this is why you come here to address these vital issues at the Valdai Club venue.

(Vladimir Putin, Valdai International Discussion Club meeting, October 5, 2023)






なおプーチンは昨年のヴァルダイでは例えばこう言っている。


我々は歴史の分水嶺にいる。この先には第二次世界大戦の終結以来、恐らく最も危険で予見できない、とはいえ最も重要な10年間が待っている[We are at a historical crossroads. We are in for probably the most dangerous, unpredictable and at the same time most important decade since the end of World War II.]・・・

(Vladimir Putin, Valdai International Discussion Club meeting, October 27, 2022)