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2025年2月17日月曜日

まずはしっかり鼻を利かせることだ。そうしたらカルトにならないで済む

 

実に貴重なアンジェロ・ジュリアーノのツイートだ、反トランプカルトにウンザリしていた昨年後半だが、今度は逆にトランプカルトがウヨウヨしているツイッター社交界において。


アンジェロ・ジュリアーノAngelo Giuliano @angeloinchina Feb 17, 2025


ああ、もちろん、トランプはガザ虐殺終結の立役者だと自慢している。ガザに対する「最終解決」とも言えるものの立役者として自分を位置づけることほど「英雄」らしいものはないからだ。ご存知の通り、グランドフィナーレ、究極の民族浄化だ。しかし、多くの人がトランプを信じたのだから、誰がまともだと言うのだ? 一度騙されたのだから、恥を知るべきだ。


そして今、彼はウクライナ和平に向けて「大胆な一歩」を踏み出しているようだ。なんと勇敢なことだろう。しかし、夢中になりすぎないようにしよう。おそらくこれは単なる戦術的な凍結、紛争の一時停止ボタンに過ぎず、焦点を中国に移し、都合のいいときにロシアに対処するためだろう。ガザで騙され、おそらくウクライナでも騙される。次は何だろう?私は息を止めてはいない。この件全体が計算された策略のにおいがする。しっかりトランプに疑問の余地を残しておこう。そうだろう?


Oh, of course, Trump’s out here boasting about being the mastermind behind the end of the Gaza massacre—because nothing screams “hero” like positioning yourself as the architect of what might as well be the “final solution” for Gaza. You know, the grand finale, the ultimate ethnic cleansing. But hey, plenty of people bought it, so who’s counting? Fooled once, shame on them, right?


And now, he’s apparently taking a “bold step” toward peace in Ukraine. How brave. Let’s not get carried away, though—it’s probably just a tactical freeze, a little pause button on the conflict so he can shift focus to China and deal with Russia later when it’s convenient. Fooled on Gaza, likely fooled on Ukraine—what’s next? I’m not holding my breath. This whole thing smells like a calculated ruse, but sure, let’s give him the benefit of the doubt. Why not?


現実的になろう。トランプは、MAGA の帽子をかぶり、新しいペンキを塗ったアメリカ帝国主義にすぎない。「ウォークグローバリズム」から古き良きアメリカファースト保守主義への転換だ。もちろん、彼は無駄の削減、USAID、NED、いわゆる「ウォーク退廃的BS」の解体について大言壮語し、ディープステート、CIA、NSA、FBI を攻撃するかもしれない。しかし、騙されてはいけない。それはすべて表面的な見せ物だ。エリートによって支配され、帝国主義的な野望によって動かされている米国システムの中核は、どこにも行かない。


だから、とにかく懐疑的であり続けよう。疑問を持ち続け、挑戦し続けよう。トランプと彼のハイテク・オリガルヒ仲間に白紙委任状を渡してはならない。さもないと、あなたはただ別のカルトに加わることになる。

Let’s be real—Trump is just U.S. imperialism with a MAGA hat and a fresh coat of paint. A shift from “woke globalism” to good ol’ America-first conservatism. Sure, he’ll talk a big game about cutting waste, dismantling USAID, NED, and the so-called “woke decadent BS,” and maybe even take a few swings at the deep state, CIA, NSA, and FBI. But let’s not kid ourselves—it’s all surface-level spectacle. The core of the U.S. system—controlled by elites and driven by imperialistic ambitions—isn’t going anywhere.


So, by all means, stay skeptical. Keep questioning, keep challenging. Don’t hand Trump and his big-tech oligarch buddies a blank check, or you’re just signing up for another cult.




ワカルカイ、まずはしっかり鼻を利かせることだよ。そうしたらカルトにならないで済む、狂信家にならないで済む。



信念は牢獄である[Überzeugungen sind Gefängnisse]。それは十分遠くを見ることがない、それはおのれの足下を見おろすことがない。しかし価値と無価値に関して見解をのべうるためには、五百の信念をおのれの足下に見おろされなければならない、 ーーおのれの背後にだ・・・〔・・・〕


信念の人は信念のうちにおのれの脊椎をもっている。多くの事物を見ないということ、公平である点は一点もないということ、徹底的に党派的であるということ[Partei sein durch und durch]、すべての価値において融通がきかない光学[eine strenge und notwendige Optik in allen Werten] をしかもっていないということ。このことのみが、そうした種類の人間が総じて生きながらえていることの条件である。〔・・・〕


狂信家は絵のごとく美しい、人間どもは、根拠に耳をかたむけるより身振りを眺めることを喜ぶものである[die Menschheit sieht Gebärden lieber, als daß sie Gründe hört...](ニーチェ『反キリスト者』第54節、1888年)



で、最後にカイエの不幸を告白することをお許しいただけるだろうか?


最後に、わたしの天性のもうひとつの特徴をここで暗示することを許していただけるだろうか? これがあるために、わたしは人との交際において少なからず難渋するのである。すなわち、わたしには、潔癖の本能がまったく不気味なほど鋭敏に備わっているのである。それゆえ、わたしは、どんな人と会っても、その人の魂の近辺――とでもいおうか?――もしくは、その人の魂の最奥のもの、「内臓」とでもいうべきものを、生理的に知覚しーーかぎわけるのである……[so daß ich die Nähe oder – was sage ich? – das Innerlichste, die »Eingeweide« jeder Seele physiologisch wahrnehme – rieche...]


わたしは、この鋭敏さを心理的触覚として、あらゆる秘密を探りあて、握ってしまう。その天性の底に、多くの汚れがひそんでいる人は少なくない。おそらく粗悪な血のせいだろうが、それが教育の上塗りによって隠れている。

Ich habe an dieser Reizbarkeit psychologische Fühlhörner, mit denen ich jedes Geheimnis betaste und in die Hand bekomme: der viele verborgene Schmutz auf dem Grunde mancher Natur, vielleicht in schlechtem Blut bedingt, aber durch Erziehung übertüncht, wird mir fast bei der ersten Berührung schon bewußt.

そういうものが、わたしには、ほとんど一度会っただけで、わかってしまうのだ。わたしの観察に誤りがないなら、わたしの潔癖性に不快の念を与えるように生れついた者たちの方でも、わたしが嘔吐感を催しそうになってがまんしていることを感づくらしい。だからとって、その連中の香りがよくなってくるわけではないのだが……(ニーチェ『この人を見よ』「なぜ私はこんなに賢いのだろうか」第8節、1888年)