しかしトランプの日々の片言隻語をいまだに信じ込む連中はどういう頭の具合になってんだろ、割って中味を見てみたいよ。
聞きたいことは信じやすいのです。はっきり言われていなくても、自分が聞きたいと思っていたことを誰かが言えばそれを聞こうとするし、しかも、それを信じやすいのです。聞きたくないと思っている話はなるべく避けて聞こうとしません。あるいは、耳に入ってきてもそれを信じないという形で反応します。(加藤周一「第2の戦前・今日」2004年) |
次のような反応がごく標準的な態度だと思うがね |
真理は女である [die wahrheit ein weib ]、と仮定すれば-、どうであろうか。すべての哲学者は、彼らが独断家であったかぎり、女たちを理解することにかけては拙かったのではないか、という疑念はもっともなことではあるまいか。彼らはこれまで真理を手に入れる際に、いつも恐るべき真面目さと不器用な厚かましさをもってしたが、これこそは女っ子に取り入るには全く拙劣で下手くそな遣り口ではなかったか。女たちが籠洛されなかったのは確かなことだ。(ニーチェ『善悪の彼岸』「序文」1886年) |
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真理は乙女である。真理はすべての乙女のように本質的に迷えるものである[la vérité, fille en ceci …qu'elle ne serait par essence, comme toute autre fille, qu'une égarée.」(ラカン, S9, 15 Novembre 1961) |
女なるものは男の真理である [la femme soit la vérité de l'homme](ラカン、S18, 20 Janvier 1971) |
あらゆるかくしごとのなかで、一番危険をはらんでいるのは、あやまちを犯した当人が、頭のなかで、そのあやまちをかくそうとする作為である。当人の頭にそのあやまちがつねにこびりついていることは、そのあやまちが世間一般にどれだけ知れれていないか、またある完全なうそがどれだけ安易に信じられるかを、当人に推察できなくさせるとともに、他面で、大した危険はないと見くびってしゃべる言葉のなかに、どの程度まで真相をもらす告白が食いこみはじめるかをも、当人に理解できなくさせるのである。 |
le plus dangereux de tous les recels, c'est celui de la faute elle-même dans l'esprit du coupable. La connaissance permanente qu'il a d'elle l'empêche de supposer combien généralement elle est ignorée, combien un mensonge complet serait aisément cru, et, en revanche, de se rendre compte à quel degré de vérité commence pour les autres, dans des paroles qu'il croit innocentes, l'aveu. |
(プルースト『ソドムとゴモラ』) |