2017年2月9日木曜日

しりぞけ、もの悲しき影

このエマニュエル・アイムの録音の冒頭に僅かに出てくるバッハの結婚カンタータBWV202のアリア『しりぞけ、もの悲しき影 Weichet nur, betrübte Schatten』は実に美しい。誰が歌っているのだろう(もっとも風が吹き抜けるようにきこえてたちまち去ってゆくからひどく美しいと感じるのだろうが)。

BWV1039のほうは、わたくしはもはやあまり熱心にはきかなくなってしまったし、彼女の演奏をきいてもたいした感興は覚えないが。

◆Bach-Trio Sonata in G Major, BWV 1039



わたくしは『しりぞけ、もの悲しき影』については、SCHWARZKOPF のものよりも、Arleen Auger を格段に好む。でも最近の Dorothee Mields だっていい。だいたいこの曲を静けさのなかから湧きおこるように歌われるとメロメロになる。ナウモフのピアノ編曲だって悪くない。

ここでBWV1039の話に戻れば、まだひどく若い Reinoud van Mechelen(1987年生れ)のBWV1039はすばらしい。この演奏、この演奏家に昨日初めて巡り合った。

◆J.S.Bach: 6. Trio Sonata in G major, BWV 1039: III. Adagio e piano


ーーこういった若い演奏家に出会うと、世界はまだ捨てたものじゃない、という気がするよ(1987年生れといえば、ユジャ・ワン (王羽佳, Yuja Wang)も同じ生年だな・・・)。やあ、世界は美しい、美しい若者たちがいる。

錦織圭は何年生れだったかと調べてみれば、1989年だ。わたくしはかなりのテニス愛好家で、最近は週に一度か多くて二度しかしないが、右肘、左膝、腰と故障だらけで、もともとスピンのかかった重い球が武器なのでどうもひねりが効かない軀になるといけない。このところ妻にも負けるからウンザリだね(彼女は、ダブルスだが、それなりの気合が入ったゲームでーービール会社がスポンサーとかーーチャンピオンを連発しているが、もともとわたくしが仕込んだんだけどな、妻は現在も毎早朝、4時半から6時までやってて、この郊外の集まりではもはや男たちでもかなう相手はいない、中年から初老の人が多いということもあるが、ミラクルレッグといわれている)。

◆J.S.Bach: 5. Jesu, der du meine Seele, BWV 78: IV. Aria Das Blut so meine Schuld durchstreicht



いやあ実に男前だ、惚れたね、プロフェッショナルの臭みがなくバッハを愛する人(アマチュア amator)だよ

◆BACH Erbarme Dich // REINOUD VAN MECHELEN Tenor // A NOCTE TEMPORIS