これが、ヒステリーの言説が表わしていることだ。
個人は、主観的にはどれほど諸関係を超越していようと、社会的にはやはり諸関係の所産なのである。(マルクス『資本論』序文)
質問に応じれば、S1は、知S2を生み出す。
だが、この知 S2は、質問者の隠された真理の場にある a とは合致しない。
このa は原初に喪われた対象であり、口唇 oral 対象(母の乳房)とされることもある。
この観点をとれば、質問という行為は、母の乳房に到りたいという原動因に駆り立てられている、ということになる。
だがこの原動因は抑圧されているので、「私に教えて! 私の欲望を」という形をとる。
主人S1としての私は、上の図の右側にあるように、分割された主体$を隠蔽して、エラそうに答えをひねり出す。
主人S1としての私は、上の図の右側にあるように、分割された主体$を隠蔽して、エラそうに答えをひねり出す。
それはヘーゲルの主人ー奴隷なら、奴隷S2に向けてである。
ようするに、答えを受け取るものは、奴隷のポジションに置かれる。
奴隷はその返事をうけて、糞a(肛門Anal 対象)を生みだす。
これが支配者としての、わたくしの回答である。