モクレン属 (Magnolia) は、およそ210種を含む大きな被子植物モクレン目モクレン科の属である。
モクレン属の分布は比較的不連続である。北米東部、中米、西インド諸島および東アジア、東南アジアである。いくつかの種は南米産である。今日多くのモクレン属の種と現在も増え続けている交配種が観賞用樹木として北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで植栽されている。園芸関係では属名からマグノリアと総称される。(Wiki)
我が家の庭に、こちらでマグノリアと呼ばれる喬木が三本あるのだが、日本で木蓮と呼ばれる木や花のように美しくない。ただし一年に四五回は花が咲き、においはとても香り高い。
我がマグノリアは、ホオノキ Magnolia obovata やコブシ Magnolia kobus の葉っぱや花の形は似ているが、いまネット上の写真をながめるかぎりでは、ホオノキほど葉は大きくなくコブシほど葉が小さくもない。
ーーま、デもこんな感じではある。
ーー残念ながら、ぜんぜんこうではない
ーー処女をよそおったヴァギナデンタータって感じだな、これ
ーーこの花だったらじつに「蚊居肢」にふさわしいのに、残念である・・・
泰山木 Magnolia grandiflora とはとても美しい木だ
太陽よ、太陽は万能ではなかったか?
鳥よ、鳥は絶えず動いてやまない喜びの瞬間ではなかったか?
かがやきよ、かがやきは雲の大胆ではなかったか?
庭よ、庭は花の泰楽堂ではなかったか?
暗い根よ、根は泰山木を吹くフルートではなかったか?
ーーエリティス「アルバニア戦線に倒れた少尉にささげる英雄詩」中井久夫訳
花だけでなく、葉がツヤツヤしていて。
蕾だってやたらにセクシーだ
私が挙げうる地中海的な詩の特徴があるとすれば、光と影、生と死、エロスとタナトス、太陽とその他の天体(星)、朝と夕べ、昼と夜、海と港と船、夏と冬、嵐と凪、そして、これらの対照のきつさである。ヴァレリーの詩にこれに該当しないものがあるだろうか。また、日本の詩の桜、紅葉に当たる詩的な特権を持った樹木がある。椰子(棕櫚)、鈴懸、オリーブ、泰山木、ザクロ、糸杉……(中井久夫「ヴァレリーと私」『日時計の影』所収)