このブログを検索

2023年5月27日土曜日

「G7は代理戦争をあおる悪魔」とは嘘である、とG7信者は言った


 世界にはいろんな人がいるからな、キミのような篠田英朗のたぐいのスカスカ論理にうっとりしちまう者がいることは知っているよ。



僕は「あきれてものが言えない派」なんだよ、その理由は前回の「ルールに基づく国際秩序」批判に列挙したつもりだけどね

例えば篠田のこの広島サミット第2弾なるものの最後にこうある。

◼️「G7は代理戦争をあおる悪魔」は本当か…ウクライナ戦争を終わらせるために、私たちが理解すべき国際常識とは

「包括的で、公正かつ永続的な平和」とは何か

篠田英朗 2023/05/26

ロシア・ウクライナ戦争をめぐっては、苛烈な言葉を伴った非難の応酬が、世界中で行われている。日本国内も例外ではなく、さまざまな立ち位置からG7の方針を糾弾する人々の口調は、どんどん激しさを増している。

さまざまな見方・意見があることを前提にして、議論を進めること自体は、自然であるし、必要なことでもある。しかしイデオロギー的立場に拘泥し、相手を悪魔化して打ち負かそうとすることだけに労力を注ぐのは、あまりに非生産的であり、危険なことである。

G7の立場をどうしても支持できないという方もいるだろう。だが少なくとも自由民主主義社会の活力を信ずるのであれば、われわれは論理的に思考し、批判の理由を明晰に説明するといった、開かれた議論のための努力を前提にし続けなければならない。


「表層的には」まともな記述に見えるかも知れない。しかし「イデオロギー的立場に拘泥し、相手を悪魔化」してきたのは篠田英朗をはじめとする国際政治学者じゃないかね。

例えばーー、



2014年、マイダンクーデター以降において米国・NATOがいかにウクライナに関与し、米ネオコン後ろ盾のキエフ政権がいかにロシア系住民を虐待虐殺してきたかに「選択的非注意」を払って「どっちもどっち論」を強く批判してきたのがあれらの連中だよ。

これは少し前にも掲げたが、ケネディジュニアでさえ言っている。


米民主党、ロバート・ケネディ・ Jr 議員


これは、非常に激変的な軌道で進行している戦争です。なぜこの戦争に突入したのかという質問に対する答えは、ずっと昔にさかのぼります。


しかし本当のところは、2014年に、アメリカ政府、特にホワイトハウスなどのネオコンが、ウクライナの民主的に選ばれた政府に対する暴力的な転覆、つまりクーデターに参加・支援し、非常に反ロシア的な政府を発足させたことから始まると言えるでしょう。このため、ロシア側は、 米国海軍が黒海に誘致され、クリミアに港を持つことになると考え、先制してクリミアに侵攻することになった。


同時に、ウクライナに入った政府は、ドンバス地域のロシア系住民を二級市民とする一連の法律を制定し始めた。そして、彼らの文化や言語を違法化し、 最終的に殺し始めたのです。彼らは14,000人のロシア系住民を殺した。そしてそれは、国の内戦を促したのです。


Robert Francis Kennedy Jr.

"This is a war that is proceeding in a very cataclysmic. The answer to your question about how we got in this war goes back a long way. 

But I would say that the real story starts in 2014 when the U.S. government, and particularly the neocons in the White House and elsewhere, participated in and supported the overthrow, violent overthrow – a coup d'état – against the democratically elected government of the Ukraine and put in a very, very anti-Russian government. This prompted the Russians, who then believed that the US Navy was now going to be invited into the Black Sea to have a port of Crimea; it prompted the Russians to preemptively invade Crimea.

At the same time, the government that came into the Ukraine began enacting a series of laws that turn turned the Russian populations of the Donbas region into second-class citizens. They illegalized, essentially, their culture, their language, and they began ultimately killing them. They killed 14,000 of them. And it prompted a civil war in the country."


➡︎邦訳動画抽出版

元動画:E127: Presidential Candidate Robert F. Kennedy Jr. in conversation with the Besties 2023年5月6日


さらに篠田は《自由民主主義社会の活力を信ずるのであれば》云々とも記しているが、ウクライナで起きたことは自由主義と民主主義の暗部が強く作用したのではないかい?[参照




もうひとつ触れよう、《われわれは論理的に思考し、批判の理由を明晰に説明する》云々ともあるが、奴の論理は、「すべてのクレタ人は嘘つきだ、とクレタ人エピメニデスは言った」のたぐいにしか見えないね。

すなわち、

G7は代理戦争をあおる悪魔」とは嘘である、とG7信者は言った。



つまり篠田の論理はせいぜい次の程度だよ。


①侵略行為としての戦争は違法である

②ロシアはウクライナに侵略した

③ゆえにロシアは絶対悪である


で、ここにこうつけ加えねばならない、すなわち①②③のように、侵略戦争常習犯の米国の属国集団G7の御用学者は言った、と。


G7はNATOに置き換えてもよろしい。


NATOはアメリカの外交のたんなる道具だ。同盟国はいない、属国だけだ。一度NATOの加盟国になってしまえば、アメリカの圧力にあらがうのは難しい。(プーチン、ーーオリバー・ストーンによるインタビューにて、2017年)

NATO is a mere instrument of foreign policy for the US. It has no allies, it has only vassals. Once a country becomes a NATO member, it is hard to resist the pressure of the US ーーPutin in an interview by Oliver Stone, 2017



以上、「あきれてものが言えない」のが気に入らないらしいキミに「論理的に」返答したつもりだ。「論理」は「レトリック」に変えても構わない。そもそも「言語はレトリック」だから。