◾️田中宇の二つの記事 |
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ヒズボラやイランの負け |
2024年10月2日 |
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イランの失敗 |
2024年10月4日 |
突っ込みどころはないとは言えないにしろ、私には彼の分析に「正面から」反論する力はないね。
田中宇は直接的には触れていないが、そもそもサムソンオプションとかメシアの到来(モシアの到来)とか言っているイスラエルにどうやって対抗できるんだろう?
この観点からは、ミアシャイマー分析の「イスラエルは希望のない状況にある」は、逆にハルマゲドン勃発の前兆としか言いようがないな。
➤YouTube:Prof. John Mearsheimer: Israel NOT Going To Win In Lebanon, Glenn Greenwald 2024/10/04
◾️アレクサンドル・ドゥーギン「新・世界大戦の第二戦線が勃発した。」 |
ネタニヤフ首相の側近である宗教シオニストたち―イタマール・ベン・グヴィール、ベザレル・スモトリッチ、そして彼らの精神的指導者であるラヴィ・クック、メイア・カハネ、現代のラビであるドヴ・リオール―は、このような終末論的なビジョンを公然と主張しています。この文脈において、パレスチナ人の虐殺は、来るべき出来事の根本的な性質を前提とする限り、些細な副次的効果に過ぎません。ネタニヤフ首相はこの派閥を頼りにしています。大イスラエルの建設とそれに伴う終末論的な戦争は、モシアの到来という条件のもとでこそ意味を持つのです。そして、ハマスがテロ攻撃を「アル・アクサの流れ」と名付けたことも偶然ではありません。また、アル・アクサ・モスクの破壊と、聖地でダジャール(反キリスト)の軍勢と最終戦争が始まるというシナリオが、シーア派の終末論的ハディースの中で共通して語られていることにも注目すべきです。 言い換えれば、中東では本物のハルマゲドンが勃発しつつあります。 |
◼️聖地エルサレムの地位と神殿の丘/聖域 船津靖 2020 |
英米福音派のディスペンセーション主義(dispensationalism)と呼ばれる「天啓史観」では,ユダヤ教徒の聖地エルサレム帰還は,世界の終わりにおける救世主キリストの再臨(the Second Coming)の条件とされる。その後,イスラエル北部での善と悪の最終戦争ハルマゲドン(Armageddon) を経て,エルサレムを中心とする神の「千年王国」 (Millennium)が樹立される,と考えられている。福音派にとってイスラエルの1967年の大勝利は, 1948年のユダヤ国家建国に続き,聖書の終末預言の正しさを証しする出来事と受け止められた。 福音派はアメリカの有権者の 4人に 1人前後と推定され,大統領選挙や連邦議会選挙に大きな影響力を持っている。福音派の中で,親イスラエル右派の政策を強く支持する宗教指導者や教会員らはキリスト教シオニスト (Christian Zionist)と呼ばれる。共和党のレーガン政権(1981-89年)を 支えた福音派の圧力団体「モラル・マジョリティ」のジェリー・ファルエル師らが著名だ。巨大な教会を運営し,テレビで大衆伝道するテレヴァンジェリストも少なくない。ブッシュ(子)政権(2001-09年),トランプ政権(2016~)などその後の米共和党政権でも重要な支持基盤を構成し,アメリカの親イスラエル中東外交を動かしている。 |
◼️米大使館エルサレム移転と福音派の黙示的終末論 船津靖 2021 |
ドナルド・トランプ米大統領は2017年12月,在イスラエル・アメリカ大使館を地中海岸のテルアビブから山間の聖地エルサレムへ移転すると発表した。米大使館の聖地移転には数年を要するとの見方もある中,トランプ政権は翌2018年 5月にエルサレムで新大使館の開館式典を行った。アメリカの中東外交史上,異例の親イスラエル政策である。 トランプ政権の親イスラエル政策は,アメリカの有権者の約 4人に 1人 と推定されるキリスト教福音派の存在を強く意識したものだ。福音派の多くは宗教上の理由からイスラエルの右派政権を支持する。トランプ政権に限らず超大国アメリカの外交・安全保障政策には,国際社会の合意や規範よりも聖書の逐字的,預言的解釈を重視する福音派が大きな影響を与えてきた。 福音派は「神による人類の救済計画」におけるユダヤ教徒の役割を重視する。20世紀半ばのユダヤ国家イスラエル建国を聖書の「ユダヤ教徒の聖地再定住」に重ねる。イスラエル国家を支持することが「(古い)世界の終わり」や「救世主(メシア)イエスの再臨」, 「神が支配する(千年)王国」の到来に貢献すると考える。福音派の中で,イスラエル占領下に生きるパレスチナ人の窮状に視線が届く人は少数だ。 |
◾️ジェフリー・サックス「アメリカの地政学的地位は崩壊しつつある」 America’s geopolitical position is crumbling By Jeffrey D. Sachs May 17, 2024 |
リクードの戦術的信念は、米国はどんな状況でも常にそこにいるということだ。なぜなら、イスラエルロビー(ユダヤ教とキリスト教福音派の両方)と米国の軍産複合体は常にそこにいるからだ。リクードの賭けは過去に常に成功しており、彼らはそれが将来も成功すると信じている。確かに、イスラエルの暴力的過激主義はバイデンに米国の若い有権者の支持を失わせるだろうが、もしそうなれば、それは単に11月のトランプの選挙勝利を意味するだけなので、リクードにとってはなおさら良いことだ。 |
Likud’s tactical belief is that the US will always be there, thick or thin, because the Israel Lobby (Jewish and Christian Evangelical alike) and the US military-industrial complex will always be there. Likud’s bet has always worked in the past and they believe it will work in the future. Yes, Israel’s violent extremism will cost Biden the support of America’s young voters, but if so, that will just mean Trump’s election in November, so even better for Likud. |