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2020年2月26日水曜日

左翼という道化師


『精神分析の倫理』のセミナールにおいてラカンは、「悪党 knave」と「道化 fool」という二つの知的姿勢を対比させている。

右翼知識人は悪党で、既存の秩序はただそれが存在しているがゆえに優れていると考える体制順応者である。…

左翼知識人は道化であり、既存秩序の虚偽を人前で暴くが、自分のことばのパフォーマティヴな有効性は宙ぶらりんにしておく「宮廷道化師court jester」である。(ジジェク「場を保つ 」『偶発性・ヘゲモニー・普遍性』所収、2000年)


ジジェクはこのあと微妙なことを言っているが(参照)、それはこの際無視して今は右翼=悪党、左翼=道化師を当面受け入れよう。

ところで悪党評論家が次のように言っている。





で、左翼さんたちはどうなんだろ? 安倍政権が明確な通達をできない無責任体制であることは傍にやろう。ここでの問いは上の百田だ。

悪党の提案①②③④のどれも反対かい? 賛成か反対かぐらい明瞭に示したらどうだろ? それとも宮廷道化師に専念するつもりかい? 

たまには悪役の責めを負うことを覚悟してドグマティックな現実への介入の気概を示したっていいだろ。

蚊居肢子はこの数年、日本の左翼ってのが諸悪の根源のような気がしてきてならないんだ、かつて朝日岩波文化を受け入れて育ってきた身としてはとっても不本意なんだけどさ。

ベラベラと既存体制の文句いいばかりやってないで、明瞭に①②③④のどれもゼッタイ反対と宣言したら、キミらを道化師扱いしないさ。やってみろよ、それを。

もちろん賛成だっていいぜ、たとえば香港のような通達をね。