ははあ・・・
男の自慰と女の生理と一緒にしてくれるなってわけだな、自慰というより実際は溜まる不快のほうだが。
男ってのは人にもよるし食い物にもよるんだろうが、ボクは中学校から高校あたりまでは「毎日」ひどい目にあったね、あのヨシコに。
むしょうに女がほしかった。股倉に手をやると、ヨシコが棒のようだった。熱い棒のようなヨシコを俺は手で握っていた。ヤチに会いたいとゴロマク(あばれる)ヨシコを俺は手でおさえつけていた。(高見順『いやな感じ』) |
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侯孝賢『童年往事』 |
アリストテレスは既にヒステリーを次の事実を基盤とした理論として考えた。すなわち、子宮は女の身体の内部に住む小さな動物であり、何か食べ物を与えないとひどく擾乱すると。Déjà ARISTOTE donnait de l'hystérique une théorie fondée sur le fait que l'utérus était un petit animal qui vivait à l'intérieur du corps de la femme et qui remuait salement fort quand on ne lui donnait pas de quoi bouffer. (Lacan, S2, 18 Mai 1955) |
女が事実上、男よりもはるかに厄介なのは、子宮あるいは女性器の側に起こるものの現実をそれを満足させる欲望の弁証法に移行させるためである。Si la femme en effet a beaucoup plus de mal que le garçon, […] à faire entrer cette réalité de ce qui se passe du côté de l'utérus ou du vagin, dans une dialectique du désir qui la satisfasse (Lacan, S4, 27 Février 1957) |
最近のひとは、あの動物に何のエサやってんだかはよく知らないけど。 |
愛は穴を穴埋めする。あなた方は知っているように、そう、ちょっとしたコットンだ。l'amour bouche le trou. Comme vous le voyez, c'est un peu coton. (Lacan, S21, 18 Décembre 1973) |
ひとりの女は異者である。 une femme …c'est une étrangeté. (Lacan, S25, 11 Avril 1978) |
異者とは、厳密にフロイトの意味での不気味なものである。…étrange au sens proprement freudien : unheimlich (Lacan, S22, 19 Novembre 1974) |
女性器は不気味なものである。das weibliche Genitale sei ihnen etwas Unheimliches.(フロイト『不気味なもの 』1919年) |
ーー異者(異者としての身体[Fremdkörper])とは、語源的にはエイリアンの身体[corpus alienum ]ということで、ラカンはおちんちんーーフロイトの「少年ハンス症例」のWiwimacherーーも異者と呼んでいるということはあるが、子宮とは異者度が大きく違うんだろうよ。
あの冥界機械を抱えて生まれてきた女たちの苦労を、たかがヨシコの棒程度の不快と比べちゃダメだってことかもな。 |
女の身体は冥界機械 [chthonian machin] である。その機械は、身体に住んでいる心とは無関係だ。〔・・・〕私は考える。想像力ーー赤い洪水でありうる流れやまないものーーを騒がせるのは、経血自体ではないと。そうではなく血のなかの胚乳、子宮の切れ端し、女の海という胎盤の水母である。これが、人がそこから生まれて来た冥界的母胎である。われわれは、生物学的起源の場処としてのあの粘液に対して進化論的嫌悪感がある。女の宿命とは、毎月、時と存在の深淵に遭遇することである。深淵、それは女自身である。 女に対する歴史的嫌悪感には正当な根拠がある。男性による女性嫌悪は生殖力ある自然の図太さに対する理性の正しい反応なのだ。理性や論理は、天空の最高神であるアポロンの領域であり、不安から生まれたものである。〔・・・〕西欧文明が達してきたものはおおかれすくなかれアポロン的である。アポロンの強敵たるディオニュソスは冥界なるものの支配者であり、その掟は生殖力ある女性である。(カミール・パーリア camille paglia「性のペルソナ Sexual Personae」1990年) |