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2022年6月18日土曜日

馬鹿ウイルスに伝染してどん底まっしぐら

 以下まず、ジャック・ボーJacques Baudのウクライナ紛争をめぐる分析を三つ挙げる(日本語訳されているものから)。


◼️日本語字幕版:ウクライナ紛争 ~ ウラジーミル・プーチンはゲームの達人なのか? ~ ジャック・ボーJacques Baud - Interview (元映像 2022/05/26)

…欧米の言説の中に、 紛争の解決よりも紛争を煽る可能性が高いという認識を感じ取ったからです。


しかも、テレビ番組でコメントしている専門家は、本当の意味での専門家ではないのです。


具体的にはどういうことかというと、 彼らはロシアについて聞いたことがあり、確かにロシア、ウクライナ、マイダンなどについてはよく読んでいる。


しかし、彼らの議論は多くの欠落した部分を持っていたし、紛争の発展や進化を判断するためのすべての要素を持っていなかった。


そして、それが今、私たちが見ていることなのです。


だなあ、《テレビ番組でコメントしている専門家は、本当の意味での専門家ではない》。


次は三月半ばと四月半ばのもの。


スイスの元軍事情報将校「ウクライナで何が行われ、何が起こっているのかを実際に知ることは可能なのか?」

LA SITUATION MILITAIRE EN UKRAINE JACQUES BAUD 16 mars 2022

スイス元軍事情報将校 NATO顧問:ロシアを弱体化させるために米国とEUはウクライナを犠牲にしている(2022年4月15日)



用田元陸将はジャック・ボーの三月半ばの戦況分析を尊敬しているとしつつ、メディアの大本営発表はなんだったのか、と言っている。



◼️用田和仁(元陸上自衛隊西部方面総監 陸将)  【討論】参院選直前!日本に今、何が具体的に求められているか?[桜R4/6/13]






メディアの報道は嘘だとまで言っている。




二ヶ月ほど前の用田元陸将の分析はいくらかまだ甘いと感じたことはないではないがーー私は当時スコット・リッターや米陸軍退役大佐ダグラス・マクレガーなどの分析に依拠していたーー現在の用田元陸将は、テレビでの防衛省や軍事評論家、国際政治学者の分析は児戯に類するものだったと徹底的に馬鹿にしている。例えば、名を直接には挙げていないにしろ、いまだもって徹底抗戦に固執している小泉悠のたぐいの馬鹿を。





ボクもとっても馬鹿だったなあ、ロシアの「特別軍事作戦」が始まって一週間ほどこの馬鹿を信用してしまって。


東北大震災のときに、ほとんどの専門家は疑似専門家に過ぎないと学んだにも関わらず、一週間も馬鹿を信用してしまって、いまさらながら忸怩たる思いで死にそうになっちまうなあ・・・



鈴木健@kensuzuki 要は専門家のもっている専門てほんとに狭くって、世界に数人~数十人しか分かる人がいない。それでも業界外に位置づけを説明するために自分が数千人から数十万人のコミュニティに属しているように説明する。素人から期待される質問に答えようとするととたんに擬似専門家になる。(2011年3月16日)



いやそれどころか、小林秀雄が大昔に教示してくれていたのになあ。


《菊池さんの言葉で言えば、「世の中で一番始末に悪い馬鹿、背景に学問も持った馬鹿」》(小林秀雄「菊池寛」)と。


とはいえ厄介なのは、一番始末に悪い馬鹿の言葉が伝染力が強いことなんだよなあ、ーー

浅薄な誤解というものは、ひっくり返して言えば浅薄な人間にも出来る理解に他ならないのだから、伝染力も強く、安定性のある誤解で、釈明は先ず覚束ないものと知らねばならぬ。(小林秀雄「林房雄」)



日本の大半のみなさんはこのまま馬鹿ウイルスに伝染したままどん底まっしぐらなのかねえ・・・