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2022年8月18日木曜日

ヌーランドとウクライナの男たち

 



ヴィクトリア・ヌーランドVictoria Nuland を囲んでの極右政党「自由」の首領オレーフ・チャフニボークOleh Tyahnybokや現キエフ市長のボクシング元世界ヘビー級チャンピオンのビタリ・クリチコVitaly Klitschko 、マイダンクーデター後、一時的に首相代行となったアルセニー・ヤツェニュクArseny Yatsenyukである。


ヌーランドはチャフニボークやクリチコを好まず、三人の中ではヤツェニュクがまだマシだとしたらしい。




元IMF日本代表理事の小手川大助は2014年に次のように書いている。


……盗聴され、2月6日(木)にユーチューブに掲載された(これは2014年3月17日現在視聴可能である)ヴィクトリア・ヌーランド米国国務省欧州及びユーラシア担当局長とジェフリー・ピアット駐ウクライナ米国大使の1月28日の電話連絡である。我が国マスコミでは、局長がEUの煮え切れない態度に憤慨して、「Fuck the EU」という表現を使ったことが報道された。しかしもっと重要なことは、二人の会話の内容である。この中で、局長は反対勢力の中のリーダーシップに触れて、元ボクシング世界ヘビー級チャンピオンのクリチコ氏やスボボダ(「自由」を意味する名前の極右政党)の党首チャフヌーボック氏は問題があるので、(ティモシェンコに近い)ヤチェヌーク氏にスポットが当たるようにした方がいい、クリチコ氏は政府部内に入らない方がいいといった意見を大使に対して述べている。


また、これはニュースで我が国でも報道されているので明らかとなっているが、11月のデモの開始以降、EU各国の政府関係者がキエフを訪れて、デモ隊の中に入り、彼らを激励しているし、上記のヌーランド局長はクッキーをデモ隊に配っている。


このように、ニュースではクリミア問題を始めとしてロシア政府の最近の動きが問題にされているが、少なくとも2月22日の政権交代までは、圧倒的に欧米諸国が色々な形で反対運動に関与してきたことが見て取れる。(小手川大助「ウクライナ問題について」その1、2014.03.20)


Nuland-Pyatt leaked phone conversation


そして一時的なヤチェヌークの大統領代行を経由して、穏やか系の(?)ポロシェンコが大統領となる。


PickUp @pickup_topic May 6

そのポロシェンコの演説映像。クーデターによってウクライナを乗っ取ったネオナチ政権は、西ウクライナ人が東ウクライナ人を民族浄化すること(=ネオナチ思想)を「国是」とし、これ以降、東側は砲撃と虐殺の餌食となった。8年間それが続き、ロシアら連合国が集団的自衛権を行使して今の紛争に至る






The Sun Snores Press@taiyonoibiki  May 5


120. 2014年2月のクーデター後、大統領に就任したポロシェンコの公式就任演説は「今日からウクライナの子どもは学校に行き、自由に公園で遊び、買い物に行きなささい。ドニエツク・ルガンスクの子どもは防空壕の中で集中砲火に怯えながら毎日を暮らしなさい」というものでした。


J Sato @j_sato Jun 18


ドイツの公共放送DWでの2014-19年大統領のポロシェンコのインタビューにて


アナウンサー:ミンスク合意は失敗だったのでしょうか?


ポロシェンコ:ミンスク合意の結果は何だったかを考えてみてください。我々は軍隊を強化する時間稼ぎを8年間もできたのです。





次の動画を見たのでね、いくらか振り返ってみたよ



https://t.me/rusembjp/3879

🎞ウクライナのLPRへの最初の攻撃についてのRT映画「ルガンスク、独立への道 2022 - 2014」の抜粋をご覧ください。ウクライナとドンバスの軍事衝突の最初の日について、ルガンスク住民の言葉を聞いてください。


❗️ルガンスク地方に住む人々は、激しい爆撃に見舞われました。しばらくの間、ルガンスクへの供給は何もありませんでした。当時、食料も水も不足していました。2014年にウクライナが攻撃を開始したとき、地元の人々は生きることではなく、生き延びることを優先していました。


🎞Watch the excerpt from RT film “Lugansk: Road to Independence 2022-2014” about Ukraine’s initial attacks on LPR. Listen to what Lugansk residents’ say about the first days of the Ukraine-Donbass military conflict.


❗️People living in Lugansk district suffered heavy bombing. For some time there were no deliveries to Lugansk. This was a time of food and water shortages. Locals didn’t have to live but survive when Ukraine started to attack them in 2014.


あるいはーー、


◼️ドンバス8年の恐怖 YouTube 8月17日 Mayo





何はともあれ米ネオコンの代表格ヌーランドはウクライナの男たちを背後で操ったのである。こうしてドンバスを中心とした東ウクライナ人へのジェノサイドが始まり、それはこの今も続いている。


NATO同盟は2014年にウクライナ軍の訓練を開始し、その後8年間で毎年平均1万人の訓練された部隊を生み出した。 The alliance began training the Ukrainian military in 2014, averaging 10,000 trained troops annually over the next eight years.〔・・・〕歴史は、ウクライナに対する極めて愚かな政策について、米国とその同盟国を厳しく裁くことになるだろう[History will judge the United States and its allies harshly for their remarkably foolish policy on Ukraine]

(ジョン・J・ミアシャイマー「ウクライナ戦争の原因と帰結」2022/06/16


もちろんヌーランドだけではない、だが彼女は米ネオコンの「全能の女には相違ない。


まず、2014年5月、彼らはオデッサに行って150人のロシア人を市の建物に閉じ込め、火を放ちました。約50人が生きながら焼き殺されました。これはロシア系住民が圧倒的多数のオデッサからロシア人を一掃するキャンペーンの序曲でした。


彼らはその勢いでそのままクリミアに向かいますが、虐殺は事前にロシアによって阻止されます。そこで彼らは方向をマリオープルに変えました。マリオープルはアゾフ海に面するロシア人が圧倒的に多い街です。アゾフ大隊について聞いたことがあるでしょう。ウクライナのネオナチです。

彼らは事もあろうにそのマリオープルを彼らの運動のヘッドクォーターに作り替え、そこを本拠にドンバスのロシア人のエスニック・クレンジング(民族浄化)を開始するのです。それをシビル・ウォー(内乱)と呼ぶ人がいますが、内乱ではありません。


それは単に圧倒的な武器を持つグループが武器を持たないグループに対して行う民族浄化であり、大虐殺です。戦争裁判が始まったら、彼らの行ったおぞましい犯罪の数々が明るみに出されることでしょう。(スコット・リッター「ロシア特別軍事作戦ウクライナ4ヶ月評価」2022/06/18



いくらか古い動画も二つばかり貼り付けておこう。


ウクライナ軍を仕切っているのはアメリカ軍?! フランス人ジャーナリストが証言 CNEWS 2022/04/08

ウクライナ南東部はなぜ分離独立を決断したのか?マイダン革命 2014/02/23



8年前から戦争は続いてる、ダニエル・コバリクが言うように。それを受け入れれば、全く視界が異なってくる。


2022年2月のロシア軍侵攻に先立つ8年間、ウクライナではすでに戦争が起こっていたという事実を受け入れることから、議論を始めなければならない。そして、キエフ政府によるドンバスのロシア語圏の人々に対するこの戦争は、ロシアの軍事作戦以前から約14000人(その多くは子ども)の命を奪い、さらに約150万人を難民化させた戦争であり、間違いなく大量虐殺であった。つまり、キエフの政府、特にそのネオナチの大隊は、まさに民族性の理由で民族的ロシア人を少なくとも部分的には破壊することを意図して、これらの人々に対する攻撃を行ったのである。

米国政府やメディアはこうした事実を必死に隠そうとしているが、否定できない事実であり、それが不都合になる以前には、欧米の主流メディアが実際に報道していたのである。〔・・・〕

ヤフーニュースが2022年1月の記事で説明したように、

「この構想に詳しい5人の元情報・国家安全保障当局者によると、CIAはウクライナのエリート特殊作戦部隊やその他の諜報員のための米国での秘密集中訓練プログラムを監督しているという。その一部の関係者によると、2015年に始まったこのプログラムは、米国南部の非公開の施設を拠点としている。

このプログラムでは、ウクライナ人が「ロシア人に反撃する能力を高める」ための「非常に具体的なスキルの訓練」が行われてきたと、元情報当局の高官は述べた。

この訓練には「戦術的なもの」も含まれており、「ロシアがウクライナに侵攻すれば、かなり攻撃的に見えるようになるだろう」と元政府関係者は語った。

このプログラムに詳しいある人物は、もっと露骨にこう言った。「米国は反乱軍を訓練している」とCIAの元幹部は言い、このプログラムはウクライナ人に《ロシア人を殺す方法》を教えていると付け加えた」と言っている。One person familiar with the program put it more bluntly. ‘The United States is training an insurgency,’ said a former CIA official, adding that the program has taught the Ukrainians how ‘to kill Russians.’”……(ダニエル・コバリクDaniel Kovalik: Why Russia's intervention in Ukraine is legal under international law, 23 Apr, 2022