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2022年10月23日日曜日

鳥のさえずり

 

ラモーの「鳥のさえずり」ーーこれだけ演奏家によって印象が異なる曲というのは珍しいんじゃないかね

◼️10 pianists in comparison - Rameau - Le Rappel des Oiseaux




次のはハイドンの異なった緩徐楽章を異なったピアニストの演奏で集めたもの


◼️10 pianists in comparison - Finding my happiness Haydn in heaven !


ーー実にいいなぁ、モーツァルトやベートーヴェンよりずっといいや

吉田秀和のハイドン賛を貼り付けとくよ


ハイドンをきくたびに思う。何とすてきな音楽だろう! と。


 すっきりしていて、むだがない。どこをとってみても生き生きしている。言うことのすべてに、澄明な知性のうらづけが感じられ、しかもちっとも冷たいところがない。うそがない。誇張がない。それでいて、ユーモアがある。ユーモアがあるのは、この音楽が知的で、感情におぼれる危険に陥らずにいるからだが、それと同じくらい、心情のこまやかさがあるからでもある。


 ここには、だから、ほほえみと笑いと、その両方がある。


 そのかわり、感傷はない。べとついたり、しめっぽい述懐はない。自分の悲しみに自分から溺れていったり、その告白に深入りして、悲しみの穴を一層大きく深くするのを好むということがない。ということは、知性の強さと、感じる心の強さとのバランスがよくとれているので、理性を裏切らないことと、心に感じたものを偽らないということとがひとつであって、二つにならないからにほかならないのだろう。(吉田秀和『私の好きな曲』)