昨年はウクライナ紛争をめぐる動画をいろいろ見たが、最も印象に残っているのは、ルガンスクのリャザノワ・イリーナさんの日本語での発言だね
いまGIFにて一部を切り取ったが、彼女の声を是非聞いてほしい➡︎「それについて実際どう思いますか」
今まで8年間のあいだ、アメリカとヨーロッパと日本はね、ウクライナ人がウクライナ人を殺しているのに、その事を誰もまったく気にしなかったですけど、ニュースも出なかったですよね。8年間。ずっと…ウクライナ人がウクライナ人を殺してる。それについて実際どう思いますか。(ルガンスク人民共和国リャザノワ・イリーナ、動画抽出ヴァージョン) |
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※フル動画「日本の中立外交を要求する國民大会」【第一部 講演】各代表者 オザワ•ヤニナ(ドネツク人民共和国)リャザノワ・イリーナ(ルガンスク人民共和国)2022/5/8 nicovideo この発言さえこの5月当時は「陰謀論」とせせら笑う連中が続出したが、現在はウクライナ軍総司令官ザルジニー自身が2014年からの戦争開始を認めている。
こういった話は早い段階からあった。例えばダニエル・コバリクは4月の段階で実に明瞭に語っている。
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ダニエル・コバリクは、スティーヴン・コーエン、あるいはとくにジョン・ミアシャイマーに学んで上のように言っている。
◼️スティーヴン・コーエン |
危機の根底にあるのはウクライナ国内の分裂であり、プーチンの行動が主因ではない。危機を拡大させた本質的な要因は、キエフがルハンスクとドネツクを中心に自国民に対して行っている「反テロリスト」軍事作戦にある。 The underlying causes of the crisis are Ukraine’s own internal divisions, not primarily Putin’s actions. The primary factor escalating the crisis since May has been Kiev’s “anti-terrorist” military campaign against its own citizens, now mainly in the Donbass cities of Luhansk and Donetsk. (スティーヴン・コーエン『ロシアと戦争?』Stephen F. Cohen, War with Russia? 2018) |
◼️ジョン・ミアシャイマー |
NATO同盟は2014年にウクライナ軍の訓練を開始し、その後8年間で毎年平均1万人の訓練された部隊を生み出した。 The alliance began training the Ukrainian military in 2014, averaging 10,000 trained troops annually over the next eight years. |
もし欧米がNATOのウクライナ進出を進めていなければ、今日ウクライナで戦争が起こっているとは考えられず、クリミアはまだウクライナの一部だっただろうというのが、悲劇的な真実である。要するに、ワシントンはウクライナを破滅への道に導く中心的な役割を果たしたのである。歴史は、ウクライナに対する極めて愚かな政策について、米国とその同盟国を厳しく裁くことになるだろう。 The tragic truth is that if the West had not pursued NATO expansion into Ukraine, it is unlikely there would be a war in Ukraine today and Crimea would still be part of Ukraine. In essence, Washington played the central role in leading Ukraine down the path to destruction. History will judge the United States and its allies harshly for their remarkably foolish policy on Ukraine. (ジョン・ミアシャイマー, ウクライナ戦争の原因と帰結John J. Mearsheimer, The Causes and Consequences of the Ukraine War, June 23, 2022) |
ここでジャック・ボーとスコット・リッターの発言も再掲しておこう。
◼️ジャック・ボー |
ロシアを弱体化させるという信念のもと、われわれのメディアはウクライナ社会の漸進的な消滅を推進している。逆説のようだが、これはわれわれの指導者のウクライナに対する見方と一致している。彼らは2014年から2022年にかけてのドンバスにおけるロシア語を話すウクライナ市民の虐殺に反応せず、今日のウクライナの損失にも言及しない。実際、我々のメディアや当局にとって、ウクライナ人は一種の「劣等人種 Untermenschen」であり、その人生は政治家の目標を満たすためだけにあるのだ。 |
In the belief that they are weakening Russia, our media are promoting the gradual disappearance of Ukrainian society. It seems like a paradox, but this is consistent with the way our leaders view Ukraine. They did not react to the massacres of Russian-speaking Ukrainian civilians in the Donbass between 2014 and 2022, nor do they mention Ukraine’s losses today. In fact, for our media and authorities, Ukrainians are a kind of “Untermenschen” whose life is only meant to satisfy the goals of our politicians.(ジャック=ボー「ハリコフと動員」2022年10月1日 Kharkov and Mobilization October 1, 2022 Jacques Baud) |
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私たちは、ウクライナの人々や200万人の難民に思いやりを示す。それはそれで結構なことだ。しかし、同じ数のドンバスのウクライナ人が自分たちの政府によって虐殺され、8年間ロシアに避難した難民に対して、私たちがわずかでも同情していれば、おそらくこんなことは起こらなかっただろう。 Nous témoignons de la compassion pour le peuple ukrainien et les deux millions de réfugiés. C’est bien. Mais si nous avions eu un minimum de compassion pour le même nombre de réfugiés des populations ukrainiennes du Donbass massacrées par leur propre gouvernement et qui se sont accumulés en Russie durant huit ans, rien de cela ne serait probablement passé. |
ドンバスの人々が受けた虐待に「ジェノサイド」という言葉が当てはまるかどうかは、未解決の問題である。この言葉は通常、より大規模なケース(ホロコーストなど)にのみ用いられるが、ジェノサイド条約における定義は、おそらく十分に広い範囲で適用可能である。法律家の方にも受け入れていただけると思う。 Que le terme de « génocide » s’applique aux exactions subies par les populations du Donbass est une question ouverte. On réserve généralement ce terme à des cas de plus grande ampleur (Holocauste, etc.), néanmoins, la définition qu’en donne la Convention sur le génocide, est probablement suffisamment large pour s’y appliquer. Les juristes apprécieront. ジャック・ボー「ウクライナの軍事情勢」LA SITUATION MILITAIRE EN UKRAINE (JACQUES BAUD, le 16 mars 2022) |
◼️スコット・リッター |
まず、2014年5月、彼らはオデッサに行って150人のロシア人を市の建物に閉じ込め、火を放ちました。約50人が生きながら焼き殺されました。これはロシア系住民が圧倒的多数のオデッサからロシア人を一掃するキャンペーンの序曲でした。 彼らはその勢いでそのままクリミアに向かいますが、虐殺は事前にロシアによって阻止されます。そこで彼らは方向をマリオープルに変えました。マリオープルはアゾフ海に面するロシア人が圧倒的に多い街です。アゾフ大隊について聞いたことがあるでしょう。ウクライナのネオナチです。 |
彼らは事もあろうにそのマリオープルを彼らの運動のヘッドクォーターに作り替え、そこを本拠にドンバスのロシア人のエスニック・クレンジング(民族浄化)を開始するのです。それをシビル・ウォー(内乱)と呼ぶ人がいますが、内乱ではありません。 それは単に圧倒的な武器を持つグループが武器を持たないグループに対して行う民族浄化であり、大虐殺です。戦争裁判が始まったら、彼らの行ったおぞましい犯罪の数々が明るみに出されることでしょう。(スコット・リッター「ロシア特別軍事作戦ウクライナ4ヶ月評価」2022/06/18) |
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スコット・リッターは、次に何が起ころうとも、米国とその同盟国は、2014 年のユーロマイダンのクーデターに始まる「この紛争の全体に 100% 責任がある」ことを強調することが重要であると力説した。 ミンスク協定は、「NATOがウクライナ軍を訓練して、ドンバスの状況を軍事力で解決できるようにするための時間を稼ぐために設計された恥」の証拠とリッターは言った。 「これは西側の責任だ。西側はウクライナ軍を訓練した。西側はNATOの拡張から手を引かなかった。西側は昨年12月にロシアの外交的働きかけを拒否した。そして西側は、限定的な軍事交戦で済むものを、ウクライナの地でNATOを含む西側集団とロシアとの本格的な戦略衝突に発展させたのだ。西側は武器を提供し、情報を提供し、訓練を提供し、通信を提供し、兵站を提供した。これは、NATOと他のヨーロッパの同盟国が、ロシアと戦うためにウクライナを代理人として利用した戦争である。ウクライナで起こったこと、そしてこれから起こることの100%は、彼らの責任だ」とリッターは締めくくった。 |
Whatever happens next, Scott Ritter stressed that it was important to emphasize that the US and its allies are “100 percent responsible for the totality of this conflict,” beginning with the 2014 Euromaidan coup, to their unwillingness or inability to compel Kiev to implement the Minsk Agreements, which he said proved “a shame designed to buy time so that NATO could train the Ukrainian military [to make it] capable of resolving the Donbass situation by military force.” “This is the West’s fault. The West trained the Ukrainian military. The West never backed away from NATO expansion. The West rejected Russia's diplomatic outreach in December of last year, and then the West has turned what could have been a limited military engagement into a full-scale strategic conflict between the collective West, inclusive of NATO, and Russia on Ukrainian soil. The West provided the weapons, the West provided the intelligence, the West provided the training, the West provided the communication, the West provided the logistics. This is a war between NATO, other European allies, using Ukraine as a proxy to fight Russia. They're 100 percent responsible for everything that has happened and will happen in Ukraine,” Ritter concluded. |
(Russia’s Infrastructure Strikes Show Crimean Bridge Was ‘Red Line’ and Kiev Crossed It: Observers Ilya Tsukanov 2022/10/10) |
これらは親ウクライナ派、あるいは親米ネオコン・親NATO派によって、親ロシア派プロパガンダ言説として片付けられてきたものだ。だがこの際、過ぎ去ったことはもうよろしい。重要なのはこの今だ。リャザノワ・イリーナさんの問いかけに戻って、この今、これらについてあなたは「実際どう思いますか」だ。
いまだ「どうも思っていない」日本の政治中枢や主流メディア・国際政治学者連中をこのまま放り続けておくのかい? きみらはいまだ連中と同じ穴のムジナなのかい?
ウクライナ紛争についてほとんど無知だったわれわれの大半は、次のようなことを言う人物や彼を担ぎ上げる国際政治学者連中の言葉をマガオできくことから始めたのだ。
恥を知らなければならない筈なのに、この今になってもかなりの割合の日本人はどうもそうではないらしい。
ゼレンスキーはユダヤ人だからネオナチはあり得ないとか、バカげている[Zelensky is a Jew and that's their motivation for saying: «Well, how can they be Neo-Nazis?» - That's nonsense! ]。オリバー・ストーンOliver Stone! プーチンについて 2022/03/12 |
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私達がやってる事は大量のウクライナ人を死に追いやる代理戦争 米陸軍退役大佐ダグラス・マクレガーDOUGLAS MACGREGOR 2022/04/22 |
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「我々はナチスを訓練した」スコット・リッター "We Trained Nazis" - Former US Marine Corp Intelligence Officer, Scott Ritter 2022/03/12 |
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「ウクライナは事実上のナチ国家になっている」-スコット・リッター "Ukraine has become a defacto Nazi state" - Scott Ritter & Richard Medhurst 2022/05/19 |
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この子どもたちは2度殺されているも同然です。最初に殺すのはウクライナの爆弾、2度目に殺すのはこの子供たちの死を隠す欧米のマスコミだ。一体何が、欧州をここまで堕落させたのでしょうか? 欧州は自由で民主主義の大陸、万人の生存権を擁護する大陸と称しながら、その生存権にはドンバスの民衆は入っていない。 ―エリゼオ・ベルトラージ Eliseo Bertolasi 2022/8/14 |