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2023年1月6日金曜日

湯豆腐や美女の疲れのうすあかり


 私の住んでいるのはテト祝いの土地で、日本の正月祝いのこの時期は軽くすませる処なのだが、とはいえ私が日本人だということもあり、客が多く訪れる。もともと祝い好きの国民性ということもあり機会を狙って人が集まる。


庭の真ん中に十数人は飲み食いできるスペースがあり、この土地では最も気温が低くなるこの時期ーー日本の十月のような空気の肌触りーーはとても心地よい。樹木の光と翳のなか風が匂う。


初日はテニス仲間がスッポンを持ってきてくれ鍋、二日目は妻のきょうだいたち持参の川蟹でタマリンド煮、三日目は叔父家族による兎の肉の炭火焼き。四日目五日目も今年はこれまたテニス仲間とさらにヨガ仲間の女性を中心とした集まりがあった。長男もガールフレンドを連れてくる。美女が多くてとてもよろしい。


スッポンも川蟹も兎も美女もどれも私の好物なのだが、美食が毎日というのはよくない。胃が疲れる。人疲れもする。今日の昼間、独り湯豆腐を食う。昆布出しだけであとは鰹節と葱を振りかけるだけ。なんと美味いんだろ、そろそろこういうのにしたいんだがな、あの手の美女は月一でいいよ、もう。


湯豆腐やいのちのはてのうすあかり(久保田萬太郞)