だなあ、ウクライナ問題でもワクチン問題でも。
以前にゲレゲレ氏の次のツイートを貼り付けたけどさ、
国民集団としての日本人がなぜこうなのかをシンケンに問うたほうがいいよ、日本的環境に染まっていると、「世界一切り替えができない」ようになってしまうのは何故なのか。ありうべき原因をいくつか列挙したことがあるが➡︎[参照]
そこには敢えて直接には示していないが、天皇制のせいとかね。
昨晩、中上健次の絡みで読み返していた安吾はこう言ってるね、
民衆の自然の感情はたよりないほど「今的」なものだ。時代に即しているものだ。戦争中東条が民衆の自然な感情の中に生きていた人気と、同じ民衆の今の感情とを考え合せれば、民衆の今的なたよりなさはハッキリしすぎるほどでしょう。たった六年前と今とのこの甚しい差。別に理論や強制と、関係なく現れてきた事実だ。単に時代と共に生きつつある民衆というものの自然の感情は、永遠にかくの如きものさ。 万世一系だの正統だのということを特別の理由とする限りは、蒙昧な呪術的な神秘迷信時代の超論理や詭弁をもって一国の最後的な論理とする愚かさ危さをまぬがれることはできない。日本の運命を古事記的な神がかりにまかせておいて文明開化を導入されては助からんな。カブツチの代りに原子バクダンをふりまわされちゃア危いよ。国家の論理も文明開化に相応しようじゃありませんか。真理は簡単さ。生キティル神様ハイナイ。しかし、また、日本の政治家は生きている神様をつくりつつあるらしいね。政治家が論理的に正当な思想をもたないと、生きている神様をつくる。論理ぬきで民衆を征服する手段は宗教的方法にまさるものはないからである。 |
天皇は国家の象徴だという言い方もアイマイで、後日神道家の舌に詭弁の翼を与える神秘モーローたる妖気を含んでいるね。天皇家はかつて日本の主権者であった立派な家柄さ。日本歴史に示されている通りの第一の家柄さ。そして、他の日本人よりも特に古いということはないが、歴史的に信用できる系図を持つものとしては日本最古の家柄さ。歴史の事実が示す通りに、それだけのものなのだ。そして人間がそれに相応して社交的にうけるような敬意をうければ足りるであろう。ガイセン将軍に対してもお光り様に対しても土下座しないと気がすまないような狂的怪人物に恵まれている日本では、アイマイな規定はつつしむことがカンジンだね。新しい神様をつくる必要があるのは共産党だけさ。(坂口安吾「安吾の新日本地理飛鳥の幻――吉野・大和の巻――」1951年) |