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2025年2月13日木曜日

皆さんこんばんは。ロシアは交渉に興味をもつフリをします。

 

ペスコフ報道官はこう言ってるらしい。


▶︎音声


キモはプーチン曰くの「戦争の根本原因の取り除き」だろうよ。これを米国が受け入れるか否かだな。

さて、トッドの予想は当たるのかね、フリをするってヤツだがね、《トランプによる和平交渉の提案に、彼らは興味をもつ振りはするかもしれない。しかし、ロシア人たちが唯一望んでいるのは、自らの軍事目標の到達だと私は確信しています。》


◾️「ウクライナ和平交渉は“可能”でない上に、“必要”でもない」と歴史人口学者・トッドが断言するワケ

文春オンライン 12/27(金) 

ウクライナ戦争の和平交渉は「可能」でも「必要」でもない


 ――トッドさんは、このウクライナ戦争で、ロシアが確実に勝利すると断言されています。今後、この戦争はどう終わるのか、和平交渉はどう進むのか。その点をどう見ていますか。


 トッド この戦争ではロシアが勝利します。ロシアの方が兵器の生産力が優っていて、ウクライナよりはるかに巨大な国であり、西洋諸国はこの戦争に真の意味で軍事的に介入できないからです。だからこそロシア軍は進軍を続けており、ウクライナ軍とキエフ(キーウ)政権の崩壊が近づいている、と私は見ています。


 こうした状況において、「和平交渉」は、「可能」でなく「必要」でもないことを示そうと思います。


 現在、西洋、とりわけ英米のメディアでは、「停戦のための和平交渉」が話題になっています。ウクライナが(正式ではなく)事実上のNATO加盟国であることをロシアが受け入れることと引き換えに、占領地域の最終的な領有をロシアに認める、と。


 しかし、ロシアの政府文書、プーチンの演説、ラブロフ外相や多くのロシア人たちの発言を見ると、彼らが和平交渉にいかなる関心ももっていないことは明らかです。それにはいくつかの理由がありますが、一言で言えば、ロシアは戦争に勝利しつつあり、「軍事的な敵」が彼らの前からまもなく消え去るからです。

彼らが和平交渉に関心をもたないのは、(例えばミンスク合意で西側に裏切られたように)西洋諸国との「協定」や「合意」に彼らがいかなる信頼も置いていないからです。つまり、ロシアにとって自国の安全保障は、唯一、自らの軍事目標を達することでしか得られない、ということです。こうした軍事目標の定義は容易ですが、ロシアは公言はしていません。


 私の予想では、ロシアはドニエプル川の東岸地域全体を制圧するまで侵攻を続けるでしょう。オデッサ州の掌握も目指すでしょう。オデッサからの攻撃からセバストポリの海軍基地を守るためです。友好的なキエフ(キーウ)政権、すなわち親露的なウクライナ政府の樹立も目指すでしょう。


「自分たちは見捨てられた」とウクライナ人の士気を低下させる、トランプによる和平交渉の提案に、彼らは興味をもつ振りはするかもしれない。しかし、ロシア人たちが唯一望んでいるのは、自らの軍事目標の到達だと私は確信しています。ですから交渉は「可能」ではない。


 交渉は「必要」でもありません。軍事目標を達成した時点で、ロシア軍の侵攻は止まるからです。「ロシアはウクライナの後にはさらに西に向かって侵攻する」といった言説は、自国の利益に反して欧州諸国をウクライナ戦争に動員するための馬鹿げたプロパガンダで、ある意味、犯罪的な言説です。


「交渉なしの停戦」はあり得ます。しかし、それはロシアの軍事目標が達成された時点で実現する「停戦」なのです。


《私の予想では、ロシアはドニエプル川の東岸地域全体を制圧するまで侵攻を続けるでしょう。オデッサ州の掌握も目指すでしょう》とあるがね、やっぱり東岸全体とオデッサは取りたいんだろうよ。

プーチンの知恵袋カラガノフ露外交防衛政策評議会名誉議長が《ウクライナの東と南はロシアの手に渡る》と言ってるように。



◾️セルゲイ・カラガノフ「ヨーロッパの背骨を折る」

ロシアの対西側政策はどうあるべきか 2025年1月21日

Sergey Karaganov: Breaking Europe's Back: What Should Russia's Policy Towards the West Be

Сергей Караганов : Сломать хребет Европе: ĸаĸой должна быть политиĸа России в отношении Запада. 21.01.2025

米国に対し、我々は彼らを辱めるつもりはなく、米国がリベラルなグローバリストとヨーロッパ人によって引きずり込まれているウクライナの大惨事から彼らが尊厳ある道を切り抜けられるよう支援する用意があることを、さまざまな経路を通じて伝える必要がある。


しかし、最も重要なことは、国、国民、人類の前で優柔不断な態度を示すことはできないし、その権利もないことを理解することである。ロシアの運命だけでなく、現在の形での人類文明の運命も危ういのだ。


米国が撤退すれば、ウクライナはすぐに敗北するだろう。ウクライナの東と南はロシアの手に渡る。現在のウクライナの中央と西には、上空に飛行禁止空域を設けた非武装中立国が形成され、ロシアに住みたくない、我々の法律に従いたくないすべての人が集まることができるはずである。休戦が締結されるだろう。


さて、休戦後は、世界の大多数の友人とともに、人類が直面している問題の共同解決に向けて取り組む必要がある。アメリカ人がまだ正気を取り戻せばの話だが。同時に、しばらくの間、ヨーロッパを世界の諸問題の解決から遠ざけることが緊喫に必要である。ヨーロッパは再び、ヨーロッパ自身と世界にとっての最大の脅威になりつつあるのだ。


亜大陸の平和は、ナポレオンとヒトラーに対する勝利の結果として起こったように、ヨーロッパの背骨が再び折れ、現在のエリートの世代が変わったときにのみ確立できる。そして、そのときでさえ、狭いヨーロッパの文脈ではなくーーそれは過去のことだーー、ユーラシアの文脈でである。

…it is necessary to convey to the United States through various channels that we do not want to humiliate them and are ready to help ensure their dignified way out of the Ukrainian catastrophe, where the Americans have been dragged by liberal globalists and Europeans.

But the main thing is to understand that we cannot and do not have the right to show indecision before the country, our people and humanity. Not only the fate of Russia is at stake, but also the fate of human civilization in its current form.

If and when the Americans retreat, Ukraine will be defeated quite quickly. Its east and south will go to Russia. In the center and west of today's Ukraine, a demilitarized, with a no-fly zone over it, a neutral state should be formed, where everyone who does not want to live in Russia and obey our laws can gather. A truce will be concluded.

Well, after the truce, it will be necessary to work towards a joint solution to the problems facing humanity with friends from the world majority. And even with the Americans, if they still come to their senses. At the same time, it is urgently necessary to move Europe away from solving world problems for a while. It is once again becoming the main threat to itself and to the world.

Peace on the subcontinent can be established only when Europe's back is once again broken, as it happened as a result of our victories over Napoleon and Hitler, when the generation of the current elites changes. And even then not in a narrow European context–-it is a thing of the past—but in the Eurasian context.



プーチンはカラガノフを交渉団に入れるんだろうかね、コワモテの彼が入ったら交渉はすぐ決裂するだろうから、当面、優柔不断系の交渉団にしとくんだろうか?

とはいえ優柔不断系でもせめて次の地図程度は用意しとかないとな。