元毎日新聞論説委員長の潮田道夫氏が武藤敏郎の名を出しているな。
これは少し前までは「常識」だったんだがな。私は何度も何度も繰り返し掲げてきたがね。
![]() |
| 武藤敏郎の「超改革シナリオ」 |
|
ここで消費税率 25%とは、かなり控えめにみた税率である。①医療や介護の物価は一般物価よりも上昇率が高いこと、②医療の高度化によって医療需要は実質的に拡大するトレンドを持つこと、③介護サービスの供給不足を解消するために介護報酬の引上げが求められる可能性が高いこと、④高い消費税率になれば軽減税率が導入される可能性があること、⑤社会保険料の増嵩を少しでも避けるために財源を保険料から税にシフトさせる公算が大きいこと――などの諸点を考慮すると、消費税率は早い段階でゆうに 30%を超えることになるだろう。 (超高齢日本の 30 年展望 持続可能な社会保障システムを目指し挑戦する日本―未来への責任 大和総研理事長 武藤敏郎 監修 調査本部 、2013 年 5 月 14 日) |
|
|
といっても減税カルトの日本社会では「言っても無駄」ということを悟ったので最近はもう諦めたがね。
でも一応、日本ムラ宗教に抵抗しようとしている人は僅かにしろいるようだな。
|
柄谷が2011年に言っているのもかつての常識だよ。 |
|
最初に言っておきたいことがあります。地震が起こり、原発災害が起こって以来、日本人が忘れてしまっていることがあります。今年の3月まで、一体何が語られていたのか。リーマンショック以後の世界資本主義の危機と、少子化高齢化による日本経済の避けがたい衰退、そして、低成長社会にどう生きるか、というようなことです。別に地震のせいで、日本経済がだめになったのではない。今後、近いうちに、世界経済の危機が必ず訪れる。それなのに、「地震からの復興とビジネスチャンス」とか言っている人たちがいる。また、「自然エネルギーへの移行」と言う人たちがいる。こういう考えの前提には、経済成長を維持し世界資本主義の中での競争を続けるという考えがあるわけです。しかし、そのように言う人たちは、少し前まで彼らが恐れていたはずのことを完全に没却している。もともと、世界経済の破綻が迫っていたのだし、まちがいなく、今後にそれが来ます。( 柄谷行人「反原発デモが日本を変える」、2011年) |
|
《少子化高齢化による日本経済の避けがたい衰退》とあるが、武藤敏郎案の基盤も《超少子化に起因する超高齢化》なのだから。 |
|
社会保障制度の持続可能性が著しく低下していると考えざるを得ない理由は、働き方の多様化や家族形態の変化など多数あるが、最大の要因は、超少子化に起因する超高齢化である。年金、医療、介護の社会保障財政は、基本的に賦課方式といわれる仕組みで運営されているからである。賦課方式とは、その時点の国民の負担(社会保険料と税金)を財源にして、その時点の国民に給付を行う方式である。負担は主に現役世代が負い、給付は主に引退世代になされている。いわば、引退世代の生活を現役世代の負担で支えているわけである。(「DIR30年プロジェクト「超高齢日本の30年展望」」大和総研2013、武藤敏郎監修) |
|
もっと大きく「世界経済の危機」とも先の柄谷は言ってるが、これも常識だね、 |
|
近代の資本主義至上主義、あるいはリベラリズム、あるいは科学技術主義、これが限界期に入っていると思うんです。五年先か十年先か知りませんよ。僕はもういないんじゃないかと思いますけど。あらゆる意味の世界的な大恐慌が起こるんじゃないか。 その頃に壮年になった人間たちは大変だと思う。同時にそのとき、文学がよみがえるかもしれません。僕なんかの年だと、ずるいこと言うようだけど、逃げ切ったんですよ。だけど、子供や孫を見ていると不憫になることがある。後々、今の年寄りを恨むだろうな。(古井由吉「すばる」2015年9月号) |
いやあでも最近は「常識なきツイッタラー」ばかりに遭遇するから、「常識」言うのを遠慮するようになっちまったよ。
|
そういえば元日本経済研究センター理事長の深尾光洋氏が次のような「常識的施策」を提案していたがね、 |
|
政府債務 GDP 比率の上昇が止まり低下を始めるためには、遥かに大幅なプライマリーバランスの改善が必要である。一例として図表15は消費税を 2014 年から 2023 年までの 10年間、毎年 1 月に 2 ポイントずつ引き上げ、23 年の 1 月以降 25%にするケースを示してある。このケースであれば、政府の純債務 GDP 比率は消費税率が 19%に達する 2020 年にピークの 180%に達した後、徐々に低下を始める。 (深尾光洋「日本の財政赤字の維持可能性」2012年) |
|
でももう今ではこの案は遅いよ、消費税を毎年 1 月に 5ポイントずつ引き上げて30%にするぐらいにしないと。で、こんなの出来っこないから現在の主流はインフレ税だね。▶︎参照 例えば、一橋大学名誉教授《齊藤誠[2023]は、ハイパーインフレ(激性インフレ)により敗戦国と同じ方法で国債費の重圧を大幅に軽減しようという処方箋を提案している 》[参照] こっちのほうの「常識」は巷の非常識派もうすうす気づいてるだろ、チガウカイ? どっちの常識も知らなかったら、無知のパッションの囚人というほかないね。ーー《無知のパッション、すなわち何も知りたくないパッション[passion de l'ignorance… c'est de cela qu'il ne veut rien savoir] 》(Lacan S20, 15 Mai 1973) |


