赭い泥の太陽を沈めた (吉岡実「僧侶」)
やあ、きみたちにはわからないでいいんだ、この映像の衝撃が。寝ている母のオメコに指をつっこんだことがないきみたちには、な。
母の魂に最初の皺をつけたような、そこに最初の一本の白髪を生じさせた。(プルースト 「スワン家のほうへ」)
ようするに、
愛する理由は、人が愛する対象のなかにはけっしてない。les raisons d'aimer ne résident jamais dans celui qu'on aime(ドゥルーズ『プルーストとシーニュ』)
だよ
私はその驚きのことをときどき人に話してみたが、しかし誰も驚いてはくれず、理解してさえくれないように思われた⋯⋯(人生は、このように、小さな孤独の数々から成り立っている)。(ロラン・バルト『明るい部屋』)