凄い並木だな。米カリフォルニア州サンフランシスコの北方約50kmポイント・レイズ (Point Reyes) にあるThe Cypress Tree Tunnelとされているが、正式にはThe Monterey cypressという樹の並木で、1930 年頃に植えられたそうだ。
cypressを辞書で引くと、こうある。
1 イトスギ:ヒノキ科イトスギ属 Cupressus の常緑樹の総称; しばしば墓地に植えられる.
◆花言葉 death(死),despair(絶望),mourning(服喪)
2 1に近縁の針葉樹の総称; スギ科のヌマスギ(bald cypress)など.
ヒノキやイトスギは日本でのイメージとは大きく異なる。ヌマスギというものもよくは知らないが、写真の印象から当面「ヌマスギ並木」と呼んでおこう。
太さ世界一として知られるメキシコ南部の高地オアハカ州トゥーレ村のモンテズマヌマスギ(Taxodium mucrunatum)ーー樹齢はおよそ2000歳、高さ42m、根元の幹まわりが58m近くーーと似ているから。
おお、永遠の泉よ、晴れやかな、すさまじい、正午の深淵よ。いつおまえはわたしの魂を飲んで、おまえのなかへ取りもどすのか[- wann, Brunnen der Ewigkeit! du heiterer schauerlicher Mittags-Abgrund! wann trinkst du meine Seele in dich zurück?](ニーチェ『ツァラトゥストラ』第4部「正午 Mittags」) |
蜘蛛よ、なぜおまえはわたしを糸でからむのか。血が欲しいのか。ああ!ああ![Spinne, was spinnst du um mich? Willst du Blut? Ach! Ach! ](ニーチェ『ツァラトゥストラ』第4部「酔歌」第4節、1885年) |
ーー《どの穴も女陰の裂け目の象徴だった[jedes Loch war ihm Symbol der weiblichen Geschlechtsöffnung ]》(フロイト『無意識』第7章、1915年)
『夢解釈』の冒頭を飾るフロイト自身の)イルマの注射の夢、おどろおどろしい不安をもたらすイマージュの亡霊、私はあれを《メドゥーサの首 》と呼ぶ[rêve de l'injection d'Irma, la révélation de l'image terrifiante, angoissante, de ce que j'ai appelé « la tête de MÉDUSE »]。あるいは、名づけようもない深淵の顕現[la révélation abyssale de ce quelque chose d'à proprement parler innommable]と。あの喉の背後には、錯綜した場なき形態、まさに原初の対象そのものがある[l'objet primitif par excellence,]…すべての生が出現する女陰の奈落 [- l'abîme de l'organe féminin, d'où sort toute vie]、すべてを呑み込む湾門であり裂孔[- aussi bien le gouffre et la béance de la bouche, où tout est englouti, ]、すべてが終焉する死のイマージュ [- aussi bien l'image de la mort, où tout vient se terminer,]…(Lacan, S2, 16 Mars 1955) |
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