このブログを検索

2020年12月5日土曜日

とっても貴重な「愛と狂気」

なんたら言ってくるけどさ

被愛妄想[érotomanie]というのは訳語が悪いので

エロとマニアのことだよ

別に何も悪くない


愛は狂気だ。そして愛は貴重なものだよ。l'amour est une folie.[…]Et c'est en ça que l'amour est précieux, (Lacan, S22, 21 Janvier 1975)


な、とっても貴重な「愛と狂気」のことさ


男はおおむねフェティッシュ的享楽で

女はおおむね被愛妄想的享楽だというだけだ


あのミレール文だけ読むとバカにしているように思えるが

ミレール自身、自分はフェティッシュ的というより被愛妄想的だと言っている


とはいえ、男女とも被愛妄想だったら男女関係成り立たないよ

世界はフェティシストとエロトマニアニストがいるから愛の関係があるのさ


現在の問題は女が被愛妄想的でなくなって

どちらかというとフェティシスト的になりつつあることさ(参照


今日の現代的女性は、男を対象aにする。彼女は男に言う、あなたは単なる享楽の手段に過ぎないと。これは、協力し合って、愛のデフレをもたらしている。La femme moderne tend aujourd'hui à faire de l'homme un objet a. Elle lui dit tu n'es qu'un moyen de jouissance. Cela va de pair avec une certaine dévalorisation de l'amour.〔・・・〕


男は女をフェティッシュ化する、自らの幻想にずり落ちる犠牲を払って。男は女よりはるかによく知っている、自らの享楽の条件のディテイルについて。l'homme fétichise la femme au prix de s'éclipser dans son fantasme. Un homme sait beaucoup plus sur les détails qui conditionnent sa jouissance que ne sait une femme sur la sienne. . (J.-A. Miller, L'os d'une cure, Navarin, 2018)



女たちがみんな

自らの享楽の条件なんか知らずに

無知のままだったらよかったのになあ

きみのように