そうだな、主流メディアやツイッターなどでこの4ヶ月のあいだ「ご活躍されてきた」新しい国際政治学者やら軍事評論家やらーー主に、冷戦終了後の事実上米国一極支配世代の論者ーーは次の立場を取ってきたんじゃないのかい?
①専制ロシアによる民主ウクライナの侵略という表層的観点 |
②ロシアの悪-ウクライナの善という浅薄な二元論 |
③民主主義と国際秩序を守るという名目でのウクライナ徹底抗戦支持 |
④代理戦争論とどっちもどっち論への執拗な非難 |
⑤宇国ファシスト化とNATOによるネオナチ支援育成という周知の事実の否認 |
⑥キエフ政権による8年前から続くロシア系住民の虐待虐殺の軽視 |
他方、上のような立場の連中はたんなるバカだという別の立場があるんだな。ミアシャイマーやスティーブン・コーエン、スコット・リッターやジャック・ボー、さらにオリバー・ストーンなどがそうだがーー《ゼレンスキーはユダヤ人だからネオナチはあり得ないとか、バカげている[Zelensky is a Jew and that's their motivation for saying: «Well, how can they be Neo-Nazis?» - That's nonsense! ]》(Discussing Oliver Stone's interviews with Vladimir Putin 3/12/2022)ーー、ここではダクラス・マクレガーの最近の発言を掲げよう。
ウクライナはいまや失敗国家だ。ウクライナは崩壊している。ウクライナの人びとは銃で脅かされ余儀なくロシアの放火に晒されている。…このすべてが大惨事だ。しかも誰もその失敗を認めようとしない。というのは失敗を認めたら彼らはすべての信頼性を失うから。 Ukraine is now a failed state. It's collapsed. People are being pushed at gunpoint into Russian fire.…This whole thing is a disaster. But no one wants to admit failure because once they admit failure - they lose all credibility.(ダクラス・マクレガー大佐Colonel Douglas Macgregor, Ukraine Russia War Update - 2022/06/21) |
邪悪なプーチンが戦争を始めたという人々に対して私は異議がある。それは違う。われわれが戦争を始めたのだ。 I disagree with people who say Putin is evil he started this war. No, I think we started the war. ](同上ダクラス・マクレガー, 2022/06/21) |
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国際法学者だったら例えば次のようなことを言う人たちが上のマクレガーらと立場上の「同盟者」だ。
私の意見では、ロシアは国連憲章第51条に基づく国際法に従って行動した。 In my opinion Russia acted in accordance with international law under Article 51 of the UN Charter (クリストファー・ブラックChristopher Black The Legality Of War March 9, 2022) |
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「国際法上、ロシアのウクライナ介入が合法な理由」ダニエル・コバリク |
Daniel Kovalik: Why Russia's intervention in Ukraine is legal under international law, 23 Apr, 2022 |
➡︎後半部分の翻訳 |
規則を基盤とした国際秩序は死んだ。ワシントンがそれを殺した。 The "Rules-Based International Order" Is Dead. Washington Killed It. Ryan McMaken 04/05/2022 |
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で、私がこのところ言ってるのは、この期に及んでもあれら「新しい国際政治学者たち」はまだ先ほどの6つの視点を取ってるのかい、と言うことだよ。例えば篠田英朗や池内恵や小泉悠、あるいは細谷雄一やら鈴木一人やら鶴岡路人やら東野篤子やらはそのように見えるんだな。だいたいEU監査裁判所は昨年9月、ウクライナがヨーロッパで最も腐敗した国だと認めたばかりだ。さらに全野党やほとんどの野党メディアを禁止したりで、ウクライナが民主主義国家であるわけないだろ。少し前のメディアは大手でさえウクライナのネオナチの記事がふんだんにあったのにハタと沈黙するようになっただけだ。
マクレガーの言い方を援用すれば、連中は《誰もその失敗を認めようとしない。というのは失敗を認めたら彼らはすべての信頼性を失うから》という心理的メカニズムが働いているんじゃないかね。私の観点では、彼らの「この4ヶ月の浅薄さ」を自ら認めたら、学者生命は事実上、終わりだからな。だから「頑固に」いつまで認めないんだよ、そう見做さざるを得ないね。あの6つの視点というのは、私に言わせれば、「とっても恥ずかしい」からな、よほど面の皮が厚くなければ「少なくとも学者としては」もはや生きていけないよ、チガウカイ?
とくに代理戦争論を非難しちゃうなんてこの20年の国際政治史を何も見てない証拠だよ。
ワシントンは、中東の石油資源の支配を目的とした2003年のイラク攻撃の大不評から、厳しい教訓を学んだ。…それ以降の米国は、よりビジネス化できる代理戦争を通してその植民地主義を見栄えよく作り変えた。リビア、シリア、イエメン、イラン、ベネズエラ、そして今のウクライナである。…このプロセスは、ウクライナで頂点に達した。 |
Washington learned a hard lesson from the unpopularity of its 2003 attack on Iraq aimed at controlling more of the Middle East’s oil reserves. …So since then, the U.S. has been repackaging its neocolonialism via proxy wars that are a much easier sell. There have been a succession of them: Libya, Syria, Yemen, Iran, Venezuela and now Ukraine. …That process has reached its nadir with Ukraine. (JONATHAN COOK, A LEMMING LEADING THE LEMMINGS, JUNE 23RD, 2022) |
もっとも米国ネオコンが今後もマガオで続くなら、そして今までと同様、ウクライナにおける代理戦争への反省がゼロだったら、その事態が彼らを「救う」可能性はあるがね。ボク珍たちを救うために「今後も是非代理戦争の継続を!」と米国に祈願する具合になるわけかね。日本なんて代理戦争の手蔓として最も手頃な国だからな。噂によればーースノーデンによればーー既にCIAにマルウエアを組み込まれた属国だしな、事実上の植民地だよ。