性別化の式 formulas de la sexuacion と四つの言説 quatre discours とはラカンの教えの華と言われる。
左側が男性の論理、右側が女性の論理である。
上部のマテームの基本的読み方については、荻本氏のブログから貼り付けておく。
ところでジジェクは、LESS THAN NOTHING、2012にて、性別化の式と四つの言説を統合する試みをしている。
S1 = Master = exception S2 = University = universality
$ = Hysteria = no-exception a = Analyst = non-All
S1=主人の言説=例外
S2=大学の言説=普遍性
$ =ヒステリーの言説=例外なし
a =分析の言説=非全体 pas-tout
とある。
このジジェクの驚くべき斬新で示唆溢れる提案を、性別化の式に当て嵌めれば次のようになる。
左右を入れ替えれば、ヒステリーの言説となる。
もちろん、これを回転させれば、四つの言説のそれぞれが現われる。
分析家の言説の詳細図のみをラカンのアンコールから抜き出しておく。
ブルース・フィンク(READING SEMINAR XX,2002)による性別化の式のマテームの読み方も貼付しておこう。
※四つの言説をめぐっては、「ラカンの「四つの言説」における「機能する形式」」を見よ。それ以外に、マルクスの価値形態論と四つの言説を結びつける初期ジジェクの考え方は、「価値形態論(マルクス)とシニフィアンの論理(ジジェク=ラカン)」を参照のこと。
ラカン自身のマルクス価値形態論依拠をめぐっての参照は、「偉大なるフェティッシュ分析家マルクス」がある。